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納期がないと動けない 忙しい乱用者の自分へ

「忙しい」ほど、万能で厄介な言い訳はない。

イヤな仕事、気の乗らない誘いを断る時には、この言葉は切り札になるから便利だ。

忙しい=自分の人生で優先順位が低い、という解釈が正しいと思う。
どんなに忙しい人でも、会いたい人には会うし行きたいところには行く。バタバタしてると連絡のつかないパートナーに、連絡くらいできるでしょ!という場面をよく見るが、残念ながら優先順位の下がった結果。性格がマメだとか、そういうことではない。仕事の連絡はもちろん返せるし、実は友達の誘いに即レスしてたりする。(普段のLINEの既読順序に如実に出がち)


そんなことより、この「忙しい」の万能さが厄介なことがある。
やらなくても生きていけるけど、やったほうが絶対にいいことは、「忙しい」によって、都合よくかき消されて、気づけば数年経っていること。

そんな僕も、忙しい乱用者になっていて、自分の成長を停滞させている。

今年2月に第1子の娘が産まれた。
30歳を過ぎて仕事の裁量も増え、そこに家事・育児が追加された今、「忙しい」の切り札をより発動させやすい状態になっている。かわいい娘のせいにして、やるべきことをやらない親、情けない。

遅ればせながら今日noteをはじめた。

このnoteも、英語の勉強も、株式投資も、ダイエットも。映画を撮ることも、小説を書くことも、構想を温め続けてるジュースづくりも。
やるぞ!と思って、数年が経っていた。
英語に関しては初めて1人で海外バックパッカーをしたときに誓ってから12年経過した。自分のことは後回しで、結局何もやらない。

納期がないからだ。

3年前に、結婚式という納期を設定した妻のダイエットは結果を出した。食を愛する妻が、別人のように食事制限と筋トレをしていたのを覚えている。
一方の僕は、毎年「次の夏は痩せたい」という曖昧な願望目標を掲げ、夏が近づけば海やプールなど上裸シチュエーションをできる限り消していく間に、秋刀魚が食卓に並ぶ。

痩せるならボディビルの大会にエントリーして納期を設定する方法もあるが、今の僕はそれすら仕事が忙しいを言い訳にキャンセルしそうな男だ。情けない。
事実、小説コンクールのサイトを調べ尽くしたが、書き出すことはなかった。その時も、仕事が忙しいという言い訳だった。本当にこの言い訳は万能すぎて困る。

今僕は、広告会社のクリエイターだ。
幸いにもいくつも仕事をいただき、仕事そのものは楽しくて好きだ。
医薬品のことを考えたと思いきや、2週間後にはお酒やインスタント食品の仕事が来る。
それぞれの仕事を通してその業界のことを深く知る学びもあるし、案件をいくつも掛け持ちして、日々変わる状況が、飽き性の僕には新鮮でありがたい環境だ。

新鮮で楽しい案件に囲まれることでいわゆる「忙しい」状態を維持できた。自分の停滞から目を背けるにはちょうどよい言い訳だった。

納期が原動力。
自分で言って悲しいが、これが正直な僕だ。

いいものを作りたいという気持ちはあるけど、僕が仕事を頑張れるのは、誰かに迷惑をかけたくないから。
実際、僕は納期のない映画も撮っていなければ小説も書いていないし、ジュースをつくっていない。これは、誰にも迷惑がかからない。

今のクリエイティブの仕事も、もし納期がなかったら考えはじめない仕事のほうが正直多いと思う。自分がクリエイターと呼ばれること自体が、本当のクリエイター達に失礼なほど恥ずかしい。
間違いなく、暇だった大学時代の方が、制作意欲は高かった。


noteは、移動中でも娘を寝かしつけながらでも、
親指だけでできる一番簡単な創作活動で、ルーティンにできる。もう言い訳はできない。これができないと何もできない。

幸いにも本を読むのは好きなので、読書感想文という体裁をとり、自分の考えを発信するnoteにしていこうと思う。こうやって自分の弱い部分をさらけ出すことになりそう、書きやすい。笑
これまで「忙しい」人だったので、読んだ本よりも買った本が多いけど、おすすめの本あれば教えてください。自己啓発本以外はなんでも読みます。

文章を書くこと、考えを言語化していくことって、本当に気づきが多い。このnoteでさえ、早くやればよかった。

人生にも納期があって、それはいつ来るかわからないから。

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