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【楽器と私】2.クラリネットの「良いとこ探し」

 1.はこちら→https://note.com/saika_hio/n/n6b10ddb82995

 かくしてクラリネット吹きになった私ですが、最初はそりゃあもう不満タラタラでした。
 やりたかったわけでもない楽器を吹きながら、やりたかった楽器を吹いてる同級生が目の前にいるんですから。

 そしてクラリネットにはもうひとつ、大問題があります。

 その大問題の名は、リード。

 昨今の部活事情は分かりませんが、当時の私の部活はリードを支給してもらえることはなく、リード楽器の担当がそれぞれ自前で用意していました。
 中学生だから親に買ってもらうしかないけど、これがまたお高いしけっこう頻繁だし、しょっちゅう親に文句を言われていました笑。
 しかも始めたばかりで扱いも下手なのでよく欠けさせたりしてしまって、仕方なく欠けた先端をなんとか上手いこと切り取ったりしてやりくりしてました。
 涙ぐましい努力笑。

 そんなこんなで、望んだわけでもない楽器に対するヘイトがいろいろありましたが、何故か部活を辞めようとは思わなかったみたいです。
 みたい、というのはもうかなり古の記憶だからなのですが(笑)、高校に入学して迷わず吹奏楽部に入っているので、なんだかんだ中学でも最終的にはそれなりに楽しかったんだろうと思います。

 その理由はたぶんいくつかあるのですが。

1.合奏が楽しい
 結局いちばん大きいのはやっぱりこれなんだろうな。大人数でも少数のアンサンブルでも、いろんな音が重なるのってめちゃくちゃ楽しいのです。

2.クラリネットは目立つことが多い
 前回もちらっと書きましたが、吹奏楽に於けるクラリネットってけっこう主旋律だったり目立つポジションであることが多いと思います。
 それ故、合奏の中で吹いていても確かに楽しい。
当時、フルートがやりたくてグダグダ言ってた私に母が言った言葉を今でも覚えています。

「クラリネットのほうがフルートより目立つからいいんじゃないの、あんた目立ちたがりだし」

 さすが親、娘の性格をよく分かっています笑。
 もちろんすべての楽器にそれぞれいろんな役割があるので、目立つ=良い、とかいう単純な話ではないですし、どの楽器にも聴かせどころはあるし、↑の台詞が多分に偏見を含んだものであることは承知していますが、当時の私にとってモチベーションのひとつになったことは間違いないです笑。

3.クラリネットの音が好きになった
 知らず知らずのうちに、まろやかで優しい音色を好きになっている自分がいました。
 あの雰囲気は管体が木製であるクラリネットならではだと思います。音域も広いので、低音と高音でまったく違うテイストになるのも面白いですよね。
 情が湧く、ではないけど、やってるうちにクラリネットの良いところを自分なりに少しずつ見つけられたのかなと思います。

 そんなわけで、高校三年生で部活を引退する時はものすごく寂しかった。
 現金なもんですね、あんなに嫌がってたのに笑。

 つづく。


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