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【楽器と私】1.クラリネットは「余り物」?

 のっけからクラリネットにケンカ売ってるようなタイトルで申し訳ないですが、私はクラリネット吹きです。
 中学・高校と吹奏楽部で吹いていて、長いブランクを経て今は地元のアマチュアの吹奏楽団に趣味で所属しています。

 地元の吹奏楽団に入ろうとしたきっかけ等についてはまた追々書いていこうと思うのですが、今回はタイトルのことについて。

 これはもう本当にずっと長いこと自分の中で燻っていた問題だったのですが、最近ようやく少し意識を替えることができた(と思う)ので(何十年も経てようやく、ですが…)、少しずつ綴ってみたいと思います。

   *

 中学生になって吹奏楽部に入った時、私はフルートをやりたいと思っていました。
 キラキラの楽器に澄んだ音色、吹いている姿まで優雅で美しい、憧れの楽器だったので。
 完全に見た目です笑。

 吹奏楽部っていろいろ吹かせてみて適性を判断したりすることが多いと思うのですがうちの部活はそういうことはほとんどなく(経験者や楽器を所有しているなどの場合はその楽器になっていましたが)、まず希望を聞かれました。
 金管楽器から決まっていき、残るはフルートとクラリネットのみ。
 そこでフルートに手を挙げたのですが、同じようにフルートに憧れる女子が多かったのか、募集3人の枠に私を含め10人くらいが挙手していました。
 しかもその10人の中に楽器を所有している人が2人いて、2枠があっさり埋まってしまいます。

 さて、残り1枠をどう決めるか?
 そこで当時の顧問の先生が言いました。

「木管楽器は誰でも吹けるから、希望者でジャンケンして。負けた人は全員クラリネットね」

 はい、負けました。
 私のクラリネット人生(?)の幕開けです。

 吹奏楽経験のある方ならお分かりかもしれませんが、吹奏楽に於いてはクラリネットって、たくさんいて欲しい楽器なんですよね。
 でもその時は積極的にクラリネットをやりたがる部員はあまりおらず、結果的にそういう決まり方になりました。

 ちなみにその顧問の先生は確かご自身もクラリネット吹きだったので、若干の自虐というか謙遜みたいなものがあったのかもしれません…が、当時の私にそこまで忖度できるようなスキルがあるはずもなく。

 残念ながら私のクラリネットに対する第一印象は最悪でした。

「誰でもいい」
「その他大勢」
「余り物」

 そういうイメージしか持てなくなってしまい、その印象をその後、長きに渡って抱き続けることとなったのです。


 つづく。

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