時計の契約:第2章5時
第2章:夢幻5時:深い夢の中へ
「遙、また夢をみたんか?頭痛いか?薬飲んでなかったやろ」どういうことかと思い、俺はゆっくり部屋を見渡した。リビングの部屋の隅に父さん、母さん、弟の時翔の写真が一枚ずつ並んでいた。そうか、俺は時翔と話す夢を見ていたんだ。家族は俺が5歳の時に事故で死んでしまった。断片的な記憶が蘇ってくる。家族で少し遠いところまで遊びに行った帰りだった。俺は寝ていたから何があったのか分からなかったが気付いたときには、上下さかさまの車、飛び散ったガラス、動かないおと