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ノワールサスペンス映画「毒戦 BELIEVER」感想

新文芸坐にて鑑賞。この作品が「ドラッグ・ウォー 毒戦」のリメイクだということを知らないまま鑑賞。新文芸坐は二本立て上映の映画館なので「ホテル・ムンバイ」との同時上映でした。

ジャンルとしてはイ先生という韓国内の麻薬取引のフィクサーを探す刑事モノでした。麻薬精製工場の爆破から生き残った若者を寝返らせておとり捜査に協力させてイ先生に近づいていくというストーリーです。中国系マフィアとのおとり捜査のシーンなどは非常にスリリングでよかったです。言葉を発しないけど仕草や演出で狂気が感じることができてよかったです。仕事人のような静かさではなく、狂気を抑え込んでいる静かさはアジア系マフィアのほうが似合っているような気がします。

あと警察側はもちろん犯罪者側でも韓国映画だとまだ徴兵制があるという知識も相まって登場人物が銃の扱いができるということが嘘臭くならないのはいいですね。国内映画だとこのあたりに無理があって観ていて冷めてしまうことがありますが、この作品では銃撃戦、格闘戦は非常にスリリングなものになっていました。見どころの一つだと思います。

ただ一つ欠点があるとすればイ先生が誰であるかが割と早い段階で読めてしまったという点です。ただ闇雲にそれっぽい人を出してもストーリーがめちゃくちゃになってしまうので仕方ないかもしれませんが、もう少しミスリードする要素があってもよかったのではなないのかなと思いました。

重厚な犯罪サスペンス映画でした。すでに上映は終わってしまっているので劇場で鑑賞することはできませんが、このジャンルが好きな人はレンタルしてみても後悔はしない作品だと思います。

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