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テクニカルJホラー映画「犬鳴村」感想

TOHOシネマズ上野で鑑賞。上映開始からそんなに時間が経っていない休日なのに空席が目立ちました。すこし残念です。監督は「呪怨」で有名な清水崇さんです。ネタバレをしないように気をつけならが感想を述べます。

内容は至るところに色々はホラーの技法が散りばめられており、非常にテクニカルなJホラーという印象を受けました。振り返ると見えなくなっている霊や背後にピントボケで現れる霊、ガラスに血の手形のみ現れる霊、実体があり追いかけてくる霊など一つ一つ挙げるときりがないくらい心霊描写が満載です。またストーリーも含めて終盤まで恐怖の持続がちゃんとなされており途中で飽きるようなことはありませんでした。フェイクドキュメンタリーから始まり病院、電話ボックス、トンネル、なにか訳知りの父親など至るところから不穏な空気を醸し出していまいた。トンネル内も照明自体をほとんどたかずに懐中電灯のみの光の描写も暗さと恐怖を強調するものとして非常に良かったと思います。

ただ一方で犬鳴村自体の登場シーンが少ないため、犬鳴村自体がまるでトンネルとその出口近辺のみしかない非常に狭いように思えてしまいました。もう少し犬鳴村を探索するシーンがあった方がその土地の不気味さがでたように感じました。この点では先月見たペットセメタリーのほうがその土地の不気味さを表現できていると思いました。

主演は三吉彩花さんでした。去年の「ダンス・ウィズ・ミー」でもそうでしたが、三吉さんはどちらかというと可愛いというよりイケメン顔で背が高いせいの相まって説明無しでしっかりした人という印象を受けます。今作でも田舎のヤンキーの兄と年の離れたまだ子供の弟に挟まれたしっかり者の長女というはまり役でした。父親役の高嶋政伸さんと母親役の高島礼子さんもまぁ絶対に何かあるだろうという配役でよかったです。

シライサンもそうでしたが、ちゃんと怖いJホラー作品でした。清水監督の最新作でもあるのでホラー映画が好きでこのジャンルを応援したい人はぜひ劇場に足を運んでみるのがよいのではと思える作品でした。

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