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【老後2000万円問題】日本が抱える借金とアベノミクスについて、日本一わかりやすく解説します!!①

みなさん、こんにちは。

老後2000万円問題アドバイザーの石川です。
今回から日本の借金の構造アベノミクスについて、解説していきます。
(今回は日本の借金編です。アベノミクスにも深く関係してきます。)
もし「アベノミクスについて教えてください」と言われた場合あなたなら何と答えますか?

「3本の矢とか言っているよね?」
「デフレからの脱却って聞いたことある気がする!」とか

色々な回答があると思いますが、その多くがアベノミクスの核心をついていません。私も年間で何人もの方をプランニングしていますが、アベノミクスの本質を捉えた回答をもらったことは一度もありません。

…ただ、言葉は全員が知っている。
これって冷静に考えたらすごいことじゃないですか?
実はこれ日本が得よくやるやり方で、難しい言葉でごまかしてるだけなんです!
もしデフレからの脱却が目的なら「脱デフレ政策」とでも言えばいいのにわざわざ「アベノミクス」なんて名前つけて私たちに「あ、、、なんか難しそうなことしてる、、、とりあえず寝よ。」って思わせてるだけで本質を理解すればアベノミクスはとても簡単に理解できます!

なので今回からはそのアベノミクスについてお話をしていきます。
そして、それを理解した後は老後2000万円問題へと繋がっていくのですが、
まずはアベノミクスを語る上で欠かせない日本の借金問題について書いていこうと思います!では行きましょう!!

日本の借金問題

(1)日本の借金は総額は〇〇兆円!?

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結論から言うと、日本の借金は全てを合わせると約1,100兆円です。
1,100兆円と聞いてどうですか?
「まずい」とか「不安」と感じるでしょうか。
正直、金額が桁違いすぎて、この借金が私たちの生活レベルにどう影響するのかというところまでなかなかイメージが掴めないのではないかと思います。
ただ、当然国が抱えている借金なので私たちの生活レベルにも影響が出てきます。
しかし、そのことについて説明する前に、なぜ日本は1,100兆円という借金を抱えることになってしまったのか解説していきます。

(2)なぜ日本は借金大国になったのか

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理由は至ってシンプルで、毎年のように借金を繰り返しているからです。
これは財務省のデータなんですが、2019年度の国の歳入(国に入ってきたお金)と歳出(国から出て行ったお金)です。この年だけでも約33兆円の借金を作ってしまっています。
こういった30兆円〜40兆円という借金を繰り返し、気付けば1,100兆円という借金を作り出してしまっているのが今の日本の現状です。

(3)日本以外の先進国の経済状況は?

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これは主要国が1年で生み出すGDPに対しての、債務残高を割合に示したものです。
債務残高というのはいわば政府が返さなければならないお金で、GDPというのは日本国内の会社が儲けたお金の合計です。
つまり、1年で作り出しているお金に対して、借金がどれだけあるかというものです。
具体例を見ていきましょう。例えば、アメリカやフランスはちょうど100%の辺りを示しています。これがどうゆう状態かというと、借金を100とした場合に100のお金を1年で作り出している「プラスマイナスゼロ」の状態となります。

では、右から二番目のギリシャを見てみましょう。
ギリシャは2010年ごろからギリシャ危機が起こり、事実上の財政破綻を起こした国です。また、その打開策としてある政策を行いました。
それが預金封鎖です。ギリシャはこの経済危機をきっかけに国民がATMで1日に60ユーロ(約8,000円)以上引き下ろせなくする政策を取りました。それによって国のお金を管理しやすくしたのです。

(4)日本は破綻する??

そして、(3)の図で一番右にある日本についてですが、日本は債務残高対GDP比がギリシャよりも遥かに高く、200%を超えています
「じゃあ日本ってとっくに財政破綻してるの?」
というと財政破綻は現状していませんし、今後もする可能性は低いと言えます。
しかし、日本は過去に財政破綻したことがあり、ギリシャと同じように預金封鎖も2度行ったことがあります。しかもその内容が結構エグいんです。

1946年、日本は戦争で負けたため国を再建する必要がありました。
そこで2月に国がある発表を行ったのです。それが、

「今日から預金封鎖を行います。そして、3月からは新しい円の使用のみを許可します。」というもの。
その上、3月には財産税も課せられました。
これによって何が起きたかというと、、、

「3月から今まで使っていた円が使えなくなってしまう!新札と交換しないと!」

「でも預金封鎖があるから1日に世帯主は300円(現在の価値で約14万円)、世帯員は100円(約4万円)までしか引き下ろせない。3月までに交換できるお金に限界がある。。。」

交換できなかったお金は使用が認められないため、全部価値を失うことになった。しかも、3月には国民の財産20%〜90%が財産税として政府に没収された。

こんなことが実際日本では過去にありました。なので、仮に財政破綻をした場合、日本は預金封鎖をする可能性がある国ではあります。

少し話がそれましたが、それでも現状は日本は財政破綻していません。

日本が1,400兆で財政破綻していないのだとしたら、ギリシャは一体何兆円の借金で財政破綻してしまったのか。皆さん予想してみてください。


…実は43兆円なんです。

これはお金の借り先が関係しています
ギリシャはほとんどのお金を海外から借りていました。しかし、ギリシャの経済状況が先行き不透明になるにつれ、次第に他の国がお金を貸してくれなくなって経済が破綻したのです。

しかし、日本は違います。日本には国内にお金を貸し続けてくれる投資家がいるので破綻しないのです。
…では、その投資家とは誰なのか。
大企業の社長さん?世界的権威のあるお医者さん?

(5)この国にお金を貸し続けているのは〇〇だった!!

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そもそも、国は借金をするときに国債を発行します。
国債というのは、「任天堂の株」や「トヨタの株」みたいなイメージで
日本という国を一つの企業とみなしたときの信頼を表した株のようなものだ思っていただければ大丈夫です。

例えばある年に40兆円の借金をした場合、日本は40兆円分の国債を発行します。そしてこの国債を投資家さんに買ってくださいと依頼します。
その依頼に対して、投資家さんが「わかりました。じゃあその国債買います。」と言って買ってくれたお金を借金に充てています。
なので日本の場合はある投資家さんが国債を買いまくってくれているのです。

ちなみに、皆さんは投資をしたことありますか?

株や不動産を持っている人は日本人の2割から3割と言われているので、
もしかするとしていないと答える人が多いかもしれません。
ただこうした私たちが投資と聞いてパッと思い浮かべるもの。株や不動産、金や仮想通貨FXなどを私は上級者向けの投資と呼んでいます
なぜ上級者向けかというと、ある程度の知識を必要とし、関わっている人が少ないからです。

もちろん上級者向けの投資があれば、もちろん下級者向けの投資もあります。
それが銀行預金、保険、年金です。

あまりピンときませんよね。なぜこうしたものが下級者向けの”投資”に当たるのか。
それはこの国の国債保有率を見れば分かってきます。

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これが国債者別内訳というもので、誰が日本国債を買ってくれているのか
その内訳を示したものです。
大まかにいうと日本銀行、銀行、保険、年金、海外、個人がこの国の国債を買ってくれている”投資家”に当たります。
着目していただきたいのは、国債の9割を日本の金融機関が買っているという点です。

では、その金融機関が国債を買う財源はどこから発生しているでしょうか。
例えば…

銀行にお金を預けている人は?
保険に加入してお金払っている人は?
年金を支払っている人は?

このように考えると、国債を買っている投資家は(間接的ではありますが)実は私たち国民なんです私たちが当たり前のように預金したり、保険会社にお金を支払っていたり、年金を支払っている私たちのお金を吸い上げて、借金に充てているためこの国は成り立っているのです。

そのためこう言ったニュースは日本では取り上げられません。
なぜなら、私たちが預けたお金が国の借金に充てられていると国民全員が知ったら不安な気持ちが出てきて皆さん預金しなくなりますよね?
するとお金が集まらなくなり、日本が危機的状況になってしまいます。
なのでニュースでは取り上げることを規制していますし、義務教育でこのような勉強もしません。
このように私たちは知らないうちに投資家の一部になってしまっているのです。

(6)最後に

話が長くなってしまいましたので本日はこの辺で。
アベノミクスについては近々書いていきたいと思っております。
その際、借金問題のお話も深く関係してきますので、今回の内容を忘れずに覚えておいていただければと思います。

ご意見などがあれば是非ともコメントをお願いします。(「ここってどうゆうこと?もっと聞かせて!」「このテーマについて話してほしい!」等)

それではまた次回お会いしましょう!!

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