医学部に入ればコンプレックスはなくなるのか
やあやあ諸君、西郷じゃ。いきなり挑戦的なタイトルでなんじゃこいつ血迷ったのか、頭おかしくなったのかと心配される方もおるじゃろうが、大丈夫じゃ、いつも通りのワシじゃ。
さて、医学部を志す大学生、社会人の諸君はなぜそんなにもつらく面倒な受験勉強というものに時間をわざわざ費やそうと思ったのか今一度考えて見ましょう。
耳の痛い話ですが、どこか自分の現状が不満で打開したいという気持ちがあるからではないでしょうか。はたまた、どこかに「コンプレックス」があって受験に臨もうと思ったのではないでしょうか。でなければ医学部受験などという物好きなことはしないでしょう。まずそこをしっかり客観視することが大事です。
では、コンプレックスとはなんなのか、そもそも論、根源的な部分まで降りて考えて見ましょう。
一般的にひとえにコンプレックスと表現した際、示唆するのはアドラー心理学で言う所の劣等感から来るコンプレックス、のことになります。
その中でも今回は学歴コンプレックスに関して取り上げていきます。
学歴コンプレックスとは、不満足の原因を自己あるいは他者の学歴に関連づけることで感じる、劣等感や自尊心のこと(鷲田,1995)であり、学歴に対して劣等感を抱く場合と学歴への誇大な自尊心を抱く場合の2層に分けられます。両層に共通する主な特徴は、以下の3点に集約されます。第1に、自己の実力不足や失敗を過度に学歴に帰属すること、第2に、自己だけでなく他者をも学歴で評価すること、そして最後に、学歴ばかりに囚われ学業という本来の目的を見失いかねないことであります。
これらの根底には、学歴が高いほど将来は報われると考える「学歴社会意識」(安藤,2007)や有名大学の進学のみに価値を見出す「学校歴主義」(野田,1996)といった学歴志向の存在が窺えます。
では、高校3年生当時大学受験で決して成功を収めたとは言えないワシは晴れて⚪︎年後に医学部学士編入試験を突破したことでどういう心持ちになったのか、語っていきます。
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