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あなたはどのメンタルモデル?-『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』を読みました

ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』という本を読みました。とても興味深かったので健忘録メモ。

メンタルモデルとは

メンタルモデルとは、由佐美加子氏が1000人を超えるセッションを通して得られた、人間がその生き方を制御しているプログラムのこと。
メンタルモデルは4つあり、どれかひとつに誰もが当てはまるらしい。

4つの「メンタルモデル」は
A 価値なしモデル「私には価値がない」
B 愛なしモデル「私は愛されない」
C ひとりぼっちモデル「私は所詮ひとりぼっちだ」
D 欠陥欠損モデル「私には何かが決定的に欠けている」

人は心の奥にある痛みや、不快な感情を感じないように、回避行動をとります。

回避行動は、2パターンあって、克服(解決しようとする、努力する、戦う)逃避(隠す、諦める、逃げる)があります。
痛みを避けるための回避行動を続けていると、不本意な現実、痛みの再生が繰り返されます。

その回避行動をとるための、原動力となっている痛みのパターン、深いところにある信念、みたいなものが、このメンタルモデルなのかなっと思います。

4つのパターンの特徴はまた、後から書きます。

回避行動を続けていると、不本意な現実と直面することになるのですが、それが外部からくるものと錯覚して、一生懸命外部に働きかけても、次々と同じような不本意な現実が押し寄せてきてしまいます。その不本意な現実と格闘しながら死んでいくのがいままでのほとんどの人の人生だったと書かれています。

今までは、ほとんどの人が「恐れと不安」にドライブされた「分離」の人生を生きていたので、それが普通だったから、その人生が不自然とは誰も気づかなかったそうです。

でも、今は時代が変わったからでしょうか、「分離」の状態に違和感を感じる人が増えているのかもしれません。

この本では、4つのメンタルモデルを意識することで、また、瞑想などのワークを通して、適合期の「分離」の状態から、「統合」に向かう方法が書かれています。

MENNTARUMODERU の小

ライフタペストリー

この本では、ライフタペストリーといって、人には進化の過程があることが書かれています。
これがすごくわかりやすい。

①適合期 
痛みの体験からメンタルモデルができ、痛みに触れないように期待や要求に答え、適合し、能力を向上させていく時期
外側の規範や軸に合わせた成功や幸せや安定を追い求め自分の内側にあるものとは切り離されてしまう
そこそこ悪くない人生にはたどり着けるが、それ以上がない
どうしたらうまくいくのかと能力を拡大しようと行動するが、すべてが、痛みの回避行動(克服か回避)でしかない
②直面期
適合期の生き方に限界がくる
外側で不本意なことや不快なことが起き、気づきが起きないと、徐々に破綻や病気などエスカレートしていく
自分に向き合わざるを得ないところまで追い込まれる
何か虚しい、満たされない、もう無理だ、うまくいかない、でもどうしたらいいかわからないといった内的葛藤がおこり、自分を見つめ直すしかない状況になる。
③自己統合期
内側に意識を向け、生存適合システムに自動的に突き動かされて見ようとしてこなかった自分に気づく
自分の内側で分離していた自分を統合し、本当に自分がもたらしたい世界が何だったかを思い出す
抑圧していた自分、なかったことにしていた自分を取り戻し本当の自分につながる
④体現期
内側の声を真にうけて、自分の内側にある見たい世界を、自分自身が体現する
他者の期待や要求に縛られる自分を手放し、望んでいる世界、生きたい世界を自分の人生で生きるという覚悟ができる
偽りで維持してきたものを手放す
⑤自己表現期
自分が信じる世界を外側の世界で分かち合うことで外側にその世界が現実として広がっていく
その生き方や表現されたものが、他の人は社会への価値・可能性・光になる。
喜びと可能性から自由に自分を表現し、現実は全て自分が体験として創り出しているという認知から生きている
他の命への貢献であり、喜びとなる唯一無二の自己表現を追求する

ちなみに、「内的統合」をしても、聖人になったり、悟りを開いたりできるわけではないそうです。
統合」は「実存的変容」といわれる変容で、方向性は同じでも、本格的な「悟り」からはまだまだかなり手前のレベルだそうです。

「実存的変容」は痛みを避けて生きる「適合」の人生から、自らの魂の根源的な要求にそった現実を自由に創造する人生への変容で、「怖れ」で駆動された人生から「愛」の人生への変容だそうです。


「実存的変容」は、本当の人生のスタートともいえるかもしれませんね。
私のやっている、トラウマを解消するヒーリングも「実存的変容」をサポートするひとつのツールだといえます。

こういうふうに進化していく過程があらかじめわかっていると、直面期になっても焦らなくていいなあと思いました。

巷にいろんなスピリチュアルが溢れる今日この頃だけど、スピリチュアルというからには、手法はなんであれ、魂の要求にそった人生をサポートするという、適合期(分離)から統合への方向性を持っていることが大事だと思っています。(たまに、お金だけとか現世利益だけを見えない力を使ってなんとかするというものもありますが、これだと、適合期(分離)の状態に留めるだけになるので、スピリチュアルではなく、魔術や呪術になってしまうのでは?と)

今どの状態にあるかというよりも、進化の方向を向いておくというのが、大事かなと。そのプロセスは人それぞれだから、人と比べるものでもないし、自分がその方向をむいて少しでも進んで行くのが大事だなっと思う。

まあ、これは終わりなき旅のようでもあるのだけれど。

4つの「メンタルモデル」特徴

本にも書かれていましたが、タイプわけが重要なのではなく、自分がどんな生存適合OSから生きているのかという全体像を理解することが大切だそう。ただ、メンタルモデルにどんな特性があるかを知っておくと、自己理解や他者理解が深まることになるので、知っておくのもいいとのこと。

4つの痛みは集合意識にあるものだから、誰もが全部の要素をもっているけど、体を使ってその世界を創造する担当はそのうち1つなんですって。家庭環境とは関係なく魂が決めてるらしい。

A 価値なしモデル「私には価値がない」
特徴
人に価値を出せなければ自分はいる意味がない、いる価値はない
成果を通して自分の価値を認めてもらいたい
人からの期待に応えたい
人からの評価や承認が大事
意味のあること以外やりたくない
できるのに頑張ろうとしないやる気がない人が理解できない
できれば有能で価値を出せる人と一緒にやりたい働きたい
何かを良くしていく課題解決が得意でどうしたらいいかをすぐ考える
休まず働き続けてしまう、何もしないことが耐えられない
勝てないゲームはしたくない、確実に勝負できるものを無意識に選ぶ
代償
他人軸で生きるため、自分がなくなる
創り出したい世界
何ができてもできなくても、自分はいるだけで価値がある、誰もがいるだけでいいと認められる、存在する価値ですべての人の価値が認められている世界。
B 愛なしモデル「私は愛されない」
特徴
恒常的な寂しさがあり、つながりを失って一人になってしまうのが怖い
人に与えてばかりで疲れてしまう傾向がある
思うように愛されず失望したり、搾取されてる感じになる
真実を明かして欲しいし受け取って欲しい
ありのままの自分では愛されないと思い込んでいる
本当のことを人と分かち合いたい
相手を不快にさせる言動はできるだけ避ける傾向がある
問題があるときはちゃんと話してわかり合いたい
大切な人とのつながりは自分から一方的に切れない
代償
人に過剰に尽くして真実の自分を生きれない
創り出したい世界
誰もが自分を無条件に愛し、真実からありのままを受け入れられ、理解し合える関係性で人間同士がつながっている世界
C ひとりぼっちモデル「私は所詮ひとりぼっちだ」
特徴
所詮人はひとりで生きているという孤独感
人はいなくなるし、去っていくものだという割り切り
来たるもの拒まず、去る者追わず
人に過剰に入れ込まない、執着しない
人の目は気にしないで自分がやりたいようにやっている
集団のなかでは個性的で一匹狼だ
人間が面倒臭いと感じる
何にも制約されず自由に生きたい
誰にも決して従属しない、縛られたくない、人も縛りたくない
「好きにしたらいい」が口癖
人は何もしてくれなくていい。いてくれるだけでいいと思っている
自然や動物などの非言語の感じられる世界が好き
代償
常に自分や人、世界を割り切って捉え、決してなくならない孤独を抱える
創り出したい世界
人が命の全体性の一部を担っている、その一部として生かされている、というワンネスの感覚のなかで誰もが自由に自分の人生を生きている世界
D 欠陥欠損モデル「私には何かが決定的に欠けている」
特徴
自分は何かやりない、出来損ないだ、ポンコツだという漠然とした自己不信
とにかくすぐ不安になって落ち着かない「ここにいていいのか?」「私は大丈夫か?」
表に立つよりも裏で采配する
不本意な出来事があると自分のせいだと自分を責めてしまう、責められた感じになる
他者と比較して自分の至らなさが気になる
不安から行動しがちなのでやることが増える
要求されるとできないんじゃないかと不安になる
なかなかものが捨てられない
人の役に立とうとする
実は隠れていろいろ努力している
安心していられる居場所を求めている
代償
人の中で安心して自分でいられない。心の平安がない
創り出したい世界
凹凸のままで人は完全で、誰もがどこにいても内側に何があっても、ありのままで安心して存在していられる世界


私自身は、、どれにも当てはまるような気がしてきてしまうけど、どれかひとつだったら、Dの欠陥欠損モデルかな?
なかなかものが捨てられないし、旅行いく時いろいろ持っていって荷物多くなるタイプだから。
不安だから行動できなくなるタイプではなく、不安だからこそ、それを克服しようとして、過剰に準備したり、過剰に行動したり、過剰にものを置いておいたりしがちになるタイプなのです。


あなたはどのモデルっぽいですか?よかったら、コメントで教えてくださいね。


あと、本にはメンタルモデルにアクセスする瞑想や、実際のセッションのやりとりなども書かれていました。
これは、文面だけでは、うまく表現しきれないので興味ある方は本を読んでください。→『ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー』



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