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熊本市と北九州市で、多様な学びの教室

【オンライン学習支援校プロジェクト24】

今朝の西日本新聞の記事です。対面授業になかなか参加できない子供に対して行われているオンライン授業、オンライン教室。具体的には以下のような内容です。  

*** 熊本市のオンライン教室では、天候や学習に関する雑談からクイズを出してチャットで答えてもらったり、漢字や計算の学習や専用アプリで写真を撮影してアニメーションを作る学習を行っている、と伝えています。「誰かと繋がり、学びを楽しむきっかけとなれば」そのように担当者は述べています。

 北九州市でも8月から、同じような教室が行われていると書いてあります。教員の身近なテーマや学習の話から、生徒がチャットで答えるとのこと。「教員とのやり取りから学習意欲向上や規則正しい生活習慣の向上につながれば」と担当者は思っています。 **

 このような取り組みを取り上げる新聞記者に拍手を送りたいです。そして、単なる個別指導や補充学習でなく「多様な学び」(紙の新聞)」「新しい教室」(ネット上での新聞)というタイトルに共感します。新聞は限られた紙面で、限られた言葉で、読者に伝えたいことを伝えなくてはなりません。単なる情報の一つとしてだけでなく、読み手の心に響き、世の中の人たちの考えや生き方に少しでも良い影響を与えることが、役割の一つなのだろうと思います。

 そして取材された側も、メディアが自分たちの思いを拾い上げてくれたり、代弁して多くの人たちに伝えてくれている時、感謝の意を持ちます。実はそれはなかなか難しい事でもあります。取材者もいつもそれを考えて書くばかりではないですからです。今回の記事は取材や文章構成に時間をかけて丁寧に記事を作成していると推察できます。実際に声を聞けない子どもの姿も、よく見て取り上げてありました。

 私は新聞記者ではありません。教育現場で働く一人であり、あるプロジェクトチームの一人です。そして1市民です。自分が行っていることを、現場の側から発信しています。このnoteを通して最終的に伝えたいのは、「子どもの側が新しい教室でのこの学びをどう受け止め、どう学ぼうとしているのか。それが彼らにとってどんなプラスになるのか」ということです。


 しかし今は、まだまだそこまではいけません。スタートしたばかりですから。今自分が伝えているのは、「新しい教室」や「多様な学び」がどういうことなのかということです。しかもそれは始まったばかりで、試行錯誤しながら模索しているところです。時間がかかっても、いずれ子どもの声や姿を伝えられるようになるといいなと思います。

 私たちにとっては「戻ってきた」子どもではなく「やってきた」子どもたちがいると考えています。それでも、ちょっとだけ体験しようと思っている子ども、しばらくはこの場で過ごそうと思っている子ども、、申し込んでも全く姿を見せない子どもと、実は一括りではありません。親の思いだけで来ている子どももいるでしょう。それでも、私たちが学びの場を提供することで、「それぞれの子どもが自ら学ぶ力を少しずつ培っていくこと」を願っています。

 やがてこの子どもたちは様々な方向へ進みます。「学校へ再び行く」「ここでしばらく学び続ける」「他のスクールへ行く」「他の方法で自分で学ぶ」・・・その時、どうすることが自分にとって良いことなのかを自分で考え、親とも一緒になって深く考え、より良い方向を見つけて行動できるようになってほしいです。

 自分たちがやっていることは、まだまだスタート段階ですが、いろんなことを考える機会になった新聞記事でした。 


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