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複数の恋愛パートナーを持つ人は、大して出世しない【日常のコンサル思考】

世の中には、複数の恋愛パートナー(恋人、セフレ等)を持ちたがる人がいます。「出張先に一人ずつ浮気相手がいる」「土日の午前・午後、4人の異性と出会い、それぞれ肉体関係を持った」「毎週末必ず夜遊びの予定を入れていて、ナンパに明け暮れている」といった具合です。これらは、実際に筆者が見聞きした話です。

意外に思われるかもしれませんが、こういう恋愛生活をしている人は、各パートナーに対してとてもマメに対応します。複数の相手がいることを疑われないため、複数の相手がいる状態を維持するため、一人ひとりにしっかり連絡を取り、会う予定を入れます。

そういうことをしていれば、当然、自身の「可処分時間」は削られていきます。プライベートの大部分を恋愛に費やすのです。そうなれば、当然、自身の能力開発の時間はなくなります。

事実、冒頭の例は、筆者の知り合いの話なのですが、仕事観のレベルが低かったり、そもそも仕事の話ができないのですよね。大人同士が話をしていれば、何となく相手の社会的立ち位置というものがわかりますが、「ああ、自らリーダーシップを発揮して企画したり、人を動かしたりした経験がないのだろうな」と思うことが度々ありました。

今時、出世が全てではないですから、何に人生を費やすのも、個人の自由です。ただ、その時間を、表層的な関係を複数維持するために使って、得られる無形価値が少なすぎるのですよね。コミュニケーション能力の一部が発達するくらいではないでしょうか。それも、コミュニケーションという方法論の習熟であり、そのコミュニケーションを通じてどのような情報価値を与えられるか、という、whatの部分が弱いままなので、「雑談する分には面白いけれど、悩み事を相談したり、深い価値観を語り合ったりするような相手にはできない」と感じさせられるのですよね。要約すると、人として浅い。

人間が得られる情報量が爆発的に増えたこともあり、限られた時間の中で、何の情報を得るか、得た情報をどのように解釈するか、その解釈を現実にどのようにアウトプットするか、ということが、現代の生産プロセスの特徴となりました。何に時間を費やすか、ということこそが、その人の情報資産を表すバランスシートになるわけです。複数の表層的な恋愛関係維持に時間を使えば、得られる情報はせいぜい「各パートナーのペルソナ」「そのペルソナを解釈した異性観」くらいのものでしょう。よって、この記事のタイトルである、「複数の恋愛パートナーを持つ人は、大して出世しない」という結論に至ります。

例外も挙げておきましょう。若いときに勉学と仕事に励み、一定の社会的評価を得てから、複数の恋愛パートナーを持つようになった人は、当然ながらこの法則からは外れます。また、各恋愛パートナーへの時間投下を最小限にしながらも関係を維持できて、自分のための時間を確保しているような人も、この法則から外れます。もしくは、本当の天才で、限りなく少ないインプットで、アウトプットを最大化できる人。これらの人々はとても魅力的であることが多いので、うっかり恋に落ちてしまったら、後々に大変悲しい思いをします。

恋愛関係を築く時は、「相手の魅力的なところ」と、「相手の倫理観の程度」は切り分けて観察しましょう。非常に魅力的に映る人が、よくよく観察していくと、倫理観のタガが外れていて、平気で誰かを傷つける人だった、というのはよくある話です。長く暖かな関係を築きたいのであれば、後者は必須要件です。

反対に、複数の恋愛パートナーを持ちたくなったら、それ相応の時間を費やさなくならなければならないことについて、再考しましょう。本命でない相手との時間は、最終的にどんな結末をもたらすのか?その結末に向かって投資した時間を、他のことに費やしていたら、別のもっと魅力的な結末を得られたのではないか?と。

楽しく、暖かく、深い恋愛関係を築きたいものですね。



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