見出し画像

#2 シャイニング

Apple Music

YouTube Music

22歳〜23歳くらいまでの間、音楽活動を完全に止めて普通に生きようと思っていた時期が有りました。
その結果定職につき、文字通りなーんの不自由もない日々を一年くらい送ることができました。
そこそこ働けばそこそこのお金を貰い、休みたくなれば休み、沢山お金が欲しければ沢山働く。
当時は実家に住んでいたので、あったかい布団もお風呂もご飯も全自動で用意される。あぁなんて素晴らしき日々。

そんな日々も、気がつけば一年経っていました。
ふとした時に俺は生きているのではなく、生かされているのではないかとの思いが頭を擡げました。

先ほど書いた定職とは溶接工です。
やったことのある人しかわからないと思うけど、作業の際にかなり強烈な光を発します。目を保護していても目を焼くほどの。直視すれば何も見えなくなるほどの。本当に強烈な光です。

ある日いつも通り作業をこなしていると、その光がいつも通りの光ではないような気がしました。
そうして家路を急ぐ。
約一年ぶりにギターを弾き、歌い、シャイニングが出来上がる。
そうやって新しい一歩を踏み出しました。

この曲は計3回リリースしています。
完全個人制作アルバム『IGNIS』、ミズイロノアカシングル『from here.』、そして今回の『Clear.』。
その度少しずつ形を変えていますが、大幅には変わっていません。今回一番大きく変わったのはライブから逆輸入したイントロですね。
ちなみにこの曲に限らずですが、今回のアルバムではギターとベースは一音下げチューニングになっています。

テーマはその名の通り【光】。
それぞれが持っている、誰かへの、何かへの想いだったり、夢だったり、希望だったり。でも、光るという事は必ず何かしらを燃やしています。その燃料が燃え尽きないように、しかし、弱くなり過ぎないように。不完全燃焼はあぶないですからね。
曲名は他にも候補がありましたが、俺の好きなスーパーファミコン(他)のRPGゲーム『クロノ・トリガー』で主人公が使う技から引っ張りました。レトロゲームに片足突っ込んでるようなちょっと古めのゲームですが、お時間ありましたら是非やってみてください。めちゃ面白いんで。

いつもアレンジは感覚でバーっとやってしまいます。
俺が作る曲は『歌モノ』と呼ばれる、歌ありきなものが多いです。
そういう曲は、まず最初に通しで歌とギターを録音して聴いてみる。そうすると聞こえてくるんです。入ってないはずの音が。(こうやって書くとホラー。)
そうやって聞こえた音を拾い上げ、実際に鳴らしていく事を繰り返して曲をアレンジしていきます。なので、ギターとベースのアレンジは俺が一任するような、それこそツーピースバンドでもなければミズイロノアカは成立し難いのです。他のメンバー入れたらアレンジで絶対揉める。

次は#3 今、進め。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?