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恋愛小説~彼女との関係を急ぐ彼氏~day2

前回のあらすじ
半年付き合った恋人愛子とHをしていないことに焦り、友人に相談することに。友人からベットシーンがある映画を一緒に見たらよいのではとアドバイスをもらい、恋愛ものの映画を借りた。
そして愛子と体を寄せながら恋愛もののDVDをみることに・・・

「うわ、俳優の人めっちゃかっこいいね」
愛子は柿ピーを食べながらつぶやいた。
「あの俳優さん、彼女がいるらしいよ」
「ほんとに!」
愛子は驚きながらも納得したような表情をしていた。
「でもまあ、あれだけかっこよかったら何人でも彼女いるよね」

映画では大学生の二人の男女がいい感じの雰囲気になっていた。二人はサークル終わりの夜道を歩いていた。
すると映画の中の女子大生が
「ね、家、行ってみてもいい・・・?」と主人公の男子大学生に言った。
男子大学生は「いいよ」と言い、家に向かうことになった。
「うわ!積極的だなぁ」
愛子は自分にはまねできないといわんばかりの顔でこっちを見てきた。
確かに愛子はそういうタイプの女性ではない。
付き合って少しは甘えてくれるようになったが、付き合った最初は全然触れ合ったりすることもなかった。

映画はどんどん盛り上がり、家で二人がゆっくりしているシーンになった。
CMでも流れていたシーンだ。と思っていると
「ごめん!トイレ借りていい?」
と愛子が僕に言ってきた。
僕は承諾すると愛子はなぜか急ぎながらトイレに向かった。
体調が悪いのかなと思い、トイレから帰ってきたら大丈夫か聞こうと思ったそのとき、
「ねぇ、いいよ?」
と映画の中の女子大生が言った。
僕は不意を突かれて体がビクッとした。
映画のベットシーンが始まったのだ。
男子大生は女子大生の胸を触り、そのあとキスをした。
そして女子大生の服を脱がせ、ベットに押し倒した。
男子大生が上にくるような形になり、女子大生はされるがままの状態だ。
声が漏れる。
僕はHなアニメのそういうシーンを夜に見ていた時のように、なぜか音を下げた。
今愛子が来るとちょっと気まずい。
1Kの家に住んでいるため、扉の向こうにトイレがある。
扉をちらちら見ながら僕はまた音量を下げた。

数分後、ベットシーンは終わった。
ほっとした僕はアイスを食べようとキッチンに向かうための扉に向かった。
すると扉をあけると目の前に愛子が立っていた。
「わ!びっくりした!」
「あ、ごめんごめん。今トイレから出たんよ」
トイレから出た音がしなかったから全然気づかなかった。おそらく僕が映画の方に気がとられていたのだろう。
「アイス一緒に食べる?」と聞くと、「食べる!」と愛子は言った。
「あ!その前にもう一回トイレに行っていい?」
と言って、愛子は再びトイレに行った。
愛子はアイスが別腹らしいけど、何度もトイレに言っているのに大丈夫かなと僕は思った。

それから映画はどんどん進み、二人は結婚し、幸せな過程を築いた。というところで終わった。
「面白かったね~!」
愛子はそう言いながら伸びをした。

僕は女性が伸びをしている姿が大好きだ。
女性らしいラインが出ていて、なんとも無防備な姿顔しているのがたまらない。
僕は愛子にばれないように胸のあたりをチラチラと見た。
「さてと、そろそろ帰ろうかな!」
愛子はそういうと帰る支度をし始めた。
もう23時になろうとしている。
「送っていくよ」と僕が言うと、
「大丈夫だよ!すぐそこなんだし」
と愛子は言った。
自分の可愛い彼女が一人で帰るのは心配だが、本人が言うならと思い、玄関で見送った。

彼女が帰ったあと、ふと頭によぎった。
僕はなぜこの映画を借りたんだっけ?
ベットシーンを愛子と見るためだった!とすぐに思い出した。
ただトイレに行っていたから仕方ないかと思いながらも何かが引っ掛かった。
あんなにタイミングよくトイレから出るものかな?
そもそもトイレを出た音もやっぱり聞こえなかった気がする
まあでも気にしても意味ないし、しょうがないなと思いながら愛子と一緒に食べた柿ピーの袋とアイスのカップを片付けた。
そのときにふと
「春樹になんて言おうかな・・・」と思った。

To Be Continued ・・・


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