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恋愛小説~彼女との関係を急ぐ彼氏~day3

前回からのあらすじ
半年付き合ったが、恋人の愛子とまだHができていないことを気にしていた。そこで恋人である愛子と家で映画を見ることに。ベットシーンを見たら愛子も少し反応してくれるのではないかと思ったが、肝心のシーンの時に愛子はトイレに行っていた。そのことを友人の春樹に話すことにした。

「ということで肝心のシーンの時に愛子がいなかっただよ」
僕がそういうと春樹はコーヒーカップを持ちながら怪訝そうな顔をした。
「ええ、なんか偶然な感じはしないなぁ。愛子ちゃんは急にトイレに行って、それから帰ってこなかったんだっけ?」
「そうだね、そういうシーンが終わった後にキッチンに僕が行こうとしたら愛子が立ってたんだよ」
それを聞いて、春樹ははっとしたようなそぶりを見せた。
「愛子ちゃん、もしかしたらわざとトイレに言ったふりをしていたのかもしれないね」
「どういうこと?」
僕がそういうと春樹はコーヒーを一含みし、飲み込んだ。
「なんか感づいたんじゃない?あ、これはなんか気まずいかもって」
確かにそうかもしれない。ちょうど愛子がトイレに言ったタイミングが映画の中の男女が家に向かう時だった。愛子とそういう話をしたりもあまりしないからなぁ。
「愛子ちゃんとそういう感じになるのは少し時間が必要かもね」
春樹は僕にそういった。
僕も無理に愛子とそういうことをしたいわけじゃないし、急ぐ必要もないと思ってるんだけど、どうしてもそういうことを考えてしまう。
何か悪いことを考えているみたいでなんか嫌な気分になる。
「恋人にHをしたいって考えたりすることって駄目なことなんかなぁ」
そう僕が言うと、
「なわけないじゃん笑笑」
と春樹は笑いながら言った。
「愛子ちゃんのこと好きだからそういうことしたいと思ってるんだろ?だったら全く変なことじゃないし、悪いことじゃないと思うよ。ただ時間が必要なだけ。その今の気持ちを正直に愛子ちゃんに言ってみたら?」
春樹は僕の目を見ながら真剣に言ってくれた。
そうだな、あまり回りくどいことをせずに愛子に今の気持ちを言ってみよう。愛子ならこの気持ちを受け止めてくれるだろう。

「ただいま」
春樹とカフェを別れた後、僕は自分の家に帰った。今日は愛子が来るとLINEが来ていた。同棲しているわけではないけど、最近愛子が僕の家にいることが多くなった。
「おかえり!春樹君と話してたの~?」
そういいながら愛子が玄関の方に向かってきてくれた。
「そうそう、大学前のカフェに行ってたんよ」
「ほ~ん仲良いね、ふたり」
そういうと愛子が僕のことをハグしてきた。
「今日ね良いことたくさんあったの!後で聞いてほしいな~」
「いいよ。今日はなんもないからね」
「やったね!」
本当にかわいい彼女だなとおもいながら僕たちは部屋の方に向かった。

愛子の話を聞くと今日大学生協の活動を一緒にしている先輩に愛子の仕事ぶりを褒めてもらったようだ。
「でね、愛子ちゃんはいつも周りも見て動いてくれるよね~って言ってくれたんよ!」
本当にうれしそうに愛子が話している。
愛子が人に褒められて嬉しがってるのは珍しいなと思った。
「それはうれしいね。そのほめてくれた人は愛子の好きな先輩なの?」
そういう僕が言うと、
「そうそう!優しくてかっこよくて責任感も強い先輩なんよ!割とその先輩のことを狙っている後輩も多いみたい!ファンクラブ的な?笑笑」
と愛子が言った。
それを聞いてなぜか僕は少しもやっとした。
そして自分が今その先輩に嫉妬しているだなと思った。
僕はその先輩のように愛子のとって自慢できる彼氏だろうか。本当に自分が愛子のことを好きでいいんだろうか。と思ってしまった。
愛子は僕のことをどこを好きだと思ってくれているんだろうか。
急に不安になってきてしまった。
「ねーね。ねーね!聞いてる!?」
僕は愛子の声を聞いてはっとした。
勝手にいろいろ想像してネガティブになってしまっていた。
「また考えごとしてたでしょ?いつもたくさん考えごとするから疲れるんだよ?」
そうだな、確かに僕はなんでも考えすぎてしまうくせがある。直したいけどなかなかなぁ。
「いや、なんかその先輩に嫉妬しちゃってる自分がいてさ。愛子はかわいいし、優しいし、人柄もいいじゃん?なんか僕が彼氏でも良いんかなとか思っちゃってさ」
僕は不意を突かれた流れで本心を愛子に言った。
「ええ!そんなこと思ってたの?笑笑 あ、私が先輩のことかっこよいとか優しいとか言ったからか!」
僕はうんとうなづいた。
すると愛子は僕の手を取って言った。
「先輩は確かに優しくてかっこいいけど、恋愛対象としてみてないよ!そして私のことをかわいいとか優しいとか言ってくれるのもうれしいけど、何よりも私のことをいつも考えてくれてるのが私はいつも本当に嬉しいんだよ?そんなあなたが私は好きなの!だから自信もってよ。」
愛子は僕の手を握りながら、僕の目を見て言ってくれた。
僕は愛子の言葉を聞いて涙が出そうなぐらい嬉しかった。
「ありがとう。そういってくれて嬉しいよ」
愛子は僕が泣きそうになりながら言ってるの見て
「なに泣きそうになってんのよ笑笑 最近色々なんか色々考えてごとしてるように見えてたから何か思ってることがあるのかなって思ってたのよ。もし私たちの関係のこと何なら隠さずに言わないとだめよ。付き合う時に言ったでしょ?」
確かに付き合う時にお互い隠し事はしないと決めていた。
「他になんか困ったりしてることとかない?」
愛子がそう言ってくれたので僕は例のことについていうことにした。
「実は愛子に1つ相談というか聞いてほしいことがあって・・・」

To Be Continued・・・



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