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記事まとめ

ここでは記事中に出てくる用語を詳しく説明しています。
記事に直接飛べるようにリンクを貼っていきます。


発達障害

発達障害は、広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害など、脳機能の発達に関係する障害。発達障害のある人は、他人との関係づくりやコミュニケーションなどがとても苦手ですが、優れた能力が発揮されている場合もあり、周りから見てアンバランスな様子が理解されにくい障害です。

https://www.gov-online.go.jp/featured/201104/#firstSection

発達障害はいくつかのタイプに分類されており、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害、吃音(症)などが含まれる。
同じ人に、いくつかのタイプの発達障害があることも珍しくなく、そのため、同じ障害がある人同士でもまったく似ていないように見えることがある。

感覚過敏とは、聴覚・視覚・触覚・嗅覚・味覚等について、非常に敏感になっている状態であり、発達障害のある方に多いとされる特性である。その状態や程度は人それぞれであり、感覚過敏により日常の生活に大きな支障をきたすことがある。

過剰適応

過剰適応とは、ある環境に合うように、自身の行動や考え方を変える程度が度を超えている状態。

その結果、うつ病やパニック障害といった二次障害を引き起こすこともあり、精神疾患者に陥りやすい人が持ち合わせている傾向ともいえる。

「承認欲求」が強くなるあまり、自己の本質よりも他者に認められるための行動を習慣的かつ反射的にしてしまい、心身を消耗してしまう。(参照;健康経営

ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)

言葉や、言葉以外の方法、例えば、表情、視線、身振りなどから相手の考えていることを読み取ったり、自分の考えを伝えたりすることが不得手である、特定のことに強い興味や関心を持っていたり、こだわり行動があるといったことによって特徴付けられる。

自閉症スペクトラム障害の人は、最近では約100人に1~2人存在すると報告されている。
男性は女性より数倍多く、一家族に何人か存在することもある。

これまで、自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたが、2013年のアメリカ精神医学会(APA)の診断基準DSM-5の発表以降、自閉スペクトラム症(ASD;Autism Spectrum Disorder)としてまとめて表現するようになった。

特徴:

社会性

  1. 他者との自然な距離感自然な振る舞い仲間関係や自然で親密な関係を主体的につくることが苦手

  2. 空気を読む事が苦手

  3. 雑談が苦手

コミュニケーション

  1. 相手の話すメッセージを正しく理解し受け取り、自分の気持ちや考えを適切に相手に伝えるなどの一連のやりとりが苦手

  2. 言葉の使用がかたい

  3. 反語や婉曲的な表現が分かりづらい

  4. 言葉の意味を取り違える、冗談が通じにくい

こだわり

  1. 環境変化が苦手なため自分の安心できるルールや環境など、同一の環境をを強く求める特徴

  2. 急な予定変更などにストレスを強く感じる・固まる・パニックになる

  3. 想像力が弱い状態ともいえ、これまでの振り返りや先々の見通しをつけることが苦手

その他

  1. 相手の気持ちがわからない

  2. 女性の場合、周りの女子達に比べ受け答えが人より遅かったり、興味関心がないなどでガールズトークのペースについていけない

  3. 考え方が柔軟でない(暗黙の了解がわからない、融通がきかない)

  4. 独特の思考・行動様式(細部への拘り、局所的な物事の捉え方、狭く深い興味対象)

  5. 注意持続が困難(限られた特定のものにだけ注意が向かう)

  6. 感覚が過敏・鈍感 (音・光・臭い・触覚や痛み等の感覚が敏感/鈍感、PCモニターがまぶしい、オフィスの周囲の作業音が耳につく)

  7. 衝動・感情の調整が苦手(衝動を抑えるのが苦手、イライラが爆発しやすい)

  8. 自律神経が不安定になる (ストレスで便秘や下痢、頭痛など)

  9. 手先が不器用・運動調整が苦手、姿勢が悪い

注意欠如・多動性障害(ADHD)

注意欠如・多動症(ADHD)とは、発達水準からみて不相応に注意を持続させることが困難であったり、順序立てて行動することが苦手であったり、落ち着きがない、待てない、行動の抑制が困難であるなどといった特徴が持続的に認められ、そのために日常生活に困難が起こっている状態。
学童期の子どもには3~7%存在し、男性は女性より数倍多いと報告されている。

限度性学習症(学習障害(LD))

全般的な知的発達には問題がないのに、読む、書く、計算するなど特定の事柄のみがとりわけ難しい状態。
有病率は2~10%と見積もられており、読みの困難については、男性が女性より数倍多いと報告されている。

電卓やパソコン、カメラなどのツールを用いることで困難を補うことができる。

※学習障害はDSM-5(精神疾患の世界的な診断基準の最新版)では「限度性学習症」に名称変更されている。

うつ病

精神的ストレスや身体的ストレスが重なることなど、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態。
日本では、100人に3~7人という割合でこれまでにうつ病を経験した人がいるという調査結果がある。

眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといったことが続いている場合、うつ病の可能性がある。

季節性うつ

季節性うつ病とは「冬季うつ病」として初めて報告された。秋から冬にかけてうつ症状が現れ、春先の3月ごろになるとよくなるというパターンを繰り返す(周期性)のが特徴。 病気の発症時期として季節性がある。

パニック障害

突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態。
また発作が起きたらどうしようかと不安になり、発作が起きやすい場所や状況を避けるようになる。

とくに、電車やエレベーターの中など閉じられた空間では「逃げられない」と感じて、外出ができなくなってしまうことがある。

パニック障害は決して珍しい病気ではない。一生の間にパニック障害になる人は100人に1~2人。例えれば、新幹線普通車の1車両に少なくとも1人か2人はパニック障害を経験するかもしれない。


最近では、もっと多くの人がパニック障害になるという報告もある。
また、男性よりも女性に発症しやすいということもいわれている。

起立性調節障害

起立性調節障害は、自律神経系の異常で循環器系の調節がうまくいかなくなる疾患。

典型的な症状は、「立ちくらみ」「疲れやすい」「長時間立っていられない」など。また、朝起きられないことから、不登校になる割合も多いことが知られている。

共感覚

共感覚(synesthesia)は、「一つの感覚の刺激によって別の知覚が不随意的(無意識的)に引き起こされる」現象である。

引用:長田典子(2010),「音を聴くと色が見える:共感覚のクロスモダリティ」,日本色彩学会誌34(4),348-353,2010-12-01, 日本色彩学会


ジュリア・シムナー氏らがエディンバラ大学で行った研究では、「いずれかの共感覚を持つ人は、23人に1人」という結果が出たことから、私たちが思っている以上に、共感覚者は多いのかもしれない。

どんな現象なのか・・・

  1. 文字や数字に色がついて見える(色字)

  2. 音に色を感じる(色聴)

  3. 味に形を思い起こす

  4. 痛みと色がリンクしている

  5. 色を見ると音を感じる

他にも150種類以上の特徴がある。記憶力が高い、芸術性が高い等の特徴もあり、子どもに共感覚があると分かったら、個性として受け止めることが重要である。

嘔吐恐怖症

嘔吐恐怖症(エメトフォビア、emetophobia)は、嘔吐や嘔吐することへの強い恐怖や不安を感じることを特徴とする精神的な障害です。この恐怖症は、実際に嘔吐することだけでなく、他人が嘔吐する場面を目撃することや、嘔吐に関連するあらゆる状況や場所(例えば、病院や公共の場、乗り物など)に対しても恐怖を感じることがあります。

主な症状

嘔吐恐怖症の症状は個人によって異なりますが、一般的には以下のようなものが含まれます:

  1. 強烈な不安感:嘔吐する可能性のある状況に直面すると強い不安やパニックを感じる。

  2. 回避行動:嘔吐する可能性のある場所や状況を避けるために、外食を避ける、公共交通機関を利用しない、混雑した場所を避けるなどの行動をとる。

  3. 身体的症状:心拍数の増加、発汗、震え、胃痛、吐き気などの身体的な不快感を伴う。

  4. 過度の予防策:嘔吐を防ぐために、特定の食べ物を避ける、過剰に手を洗う、常に消毒薬を持ち歩くなどの行動をとる。

  5. 強迫的な思考:嘔吐することや嘔吐に関連する状況についての執拗な考えや心配。

原因

嘔吐恐怖症の原因は明確には分かっていませんが、以下の要因が関与していると考えられています:

  • 過去のトラウマ:幼少期や過去に嘔吐に関連するトラウマ的な経験をしたことが原因となる場合があります。

  • 遺伝的要因:家族に不安障害や他の恐怖症を持つ人がいる場合、発症リスクが高まる可能性があります。

  • 学習行動:他人の恐怖反応を見て学習することで、嘔吐に対する恐怖が強化されることがあります。


吞気症

呑気症というのは、空気嚥下症ともいって、大量の空気を呑み込むことによって、胃や食道、腸に空気がたまり、引き起こされる症状のことです。

オムロン ヘルスケア vol.135 ゲップやガスは「呑気症」のサイン!

呑気症の第1の原因はストレスとされていて、ストレス社会の現代では、だれにでも起こる可能性がある症状。

重症筋無力症」とは

全身の筋力が低下し、特に眼瞼下垂複視 などの眼の症状をおこしやすいことが特徴です(眼の症状だけの場合は眼筋型、全身の症状があるものを全身型とよんでいます)。
参考:難病情報センター

人口10万人あたりの 有病率 は23.1人で、難病に指定されています。

くすり

アカシジア

薬が原因でソワソワしたり、動き回ったりすること。 抗精神病薬、抗うつ薬や 制吐薬・胃腸薬などが原因。

ストラテラ

注意力を高め、落ち着きをとりもどす薬。注意欠陥・多動性障害(AD・HD)の治療に用いる。
おもな副作用は、食欲不振や吐き気、腹痛などの胃腸症状です。頭痛や眠気も多いほうである。
これらは、飲み始めや増量時に多くみられ、続けているうちに軽減することもある。

コンサータ

コンサータ®︎錠の効能・効果は、注意欠陥・多動性障害(AD・HD)。物事に集中できない、うっかりした間違いをしやすい、落ち着きがない、思いついた行動を唐突に行うなどの症状を改善する働きがある。
主な副作用としては、食欲減退、不眠症、体重減少、頭痛、腹痛、悪心、チック、発熱が挙げられる。

トリンテリックス

セロトニンの再取り込みを阻害したり、セロトニン受容体を調節することによって、脳内の神経伝達をスムーズにして、憂うつな気分などの症状を和らげる。
通常、うつ病・うつ状態の治療に用いられる。
副作用として、吐き気、眠気、頭痛など。

エビリファイ

脳内の神経伝達物質であるドパミンなどの受容体に作用し、幻覚・妄想などの症状を抑え、不安定な精神状態を安定させるとともに、やる気がしない、何も興味が持てないといったような状態を改善させす。また、抑えることのできない感情の高まりや行動などの症状を改善する。
統合失調症の治療、双極性障害における躁症状の改善、うつ病・うつ状態の治療、小児期(原則として6歳以上18歳未満)の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性の治療に用いられる。
副作用として、不眠、神経過敏、不安、傾眠、アカシジア(じっとしていることができない)、振戦(手足の震え)、流涎(よだれが出る)、体重増加など。

ヘルプマーク

ヘルプマークとは、外見からはわからない援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成されたマークです。このマークを見かけたら、電車内で席をゆずる、困っているようであれば声をかける等、思いやりのある行動をお願いします。

ヘルプマークを身につけた方を見かけたら

  1. 電車・バスの中で席をお譲りください。

    外見では健康に見えても、疲れやすかったり、つり革につかまり続けるなどの同じ姿勢を保つことが困難な方がいます。また、外見からは分からないため、優先席に座っていると不審な目で見られ、ストレスを受けることがあります。

  2. 駅や商業施設等で、困っているようであれば声をかけるなどの配慮をお願いします。

    交通機関の事故等、突発的な出来事に対して臨機応変に対応することが困難な方や、立ち上がる、歩く、階段の昇降などの動作が困難な方がいます。

  3. 災害時は、安全に避難するための支援をお願いします。

    障がいなどにより、状況把握が難しい方、肢体不自由者等の自力での迅速な避難が困難な方がいます。

離人症

周囲の出来事や人々、自分自身に対して現実感がなくなり、夢の中にいるような奇妙な感じに襲われる症状。

カサンドラ症候群

カサンドラ症候群、カサンドラ情動剥奪障害」とは、アスペルガー症候群の夫または妻と情緒的な相互関係が築けないために配偶者やパートナーに生じる、身体的・精神的症状を表す言葉である。

一過性全健忘

一過性全健忘とは、健忘の原因が発生した以降の出来事や、ときにそれ以前の出来事の記憶が、一時的に突然失われる障害。 原因が判明することはまれだが、ある種類のものは、過度の飲酒や特定の薬の服用が原因で起こる。通常は24時間程度で収まることが多い。

認知のゆがみ

その認知が極端に誇張され、不合理な方向に偏ってしまっている状態のこと。
ネガティブな思考・感情が強調されやすい。


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