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意外と知られていない高校生の就活

こんにちは。maruねえです。

先日、若者向けの就職フェアでご相談をうけていたところ、大学生に交じって高校生が相談に来てくれました。どこに相談したらいいか分からなかったようで、卒業後の就職や進学のお悩みでした。

そこで改めて高校生の就職って、足枷が多いよなあと実感しました。
大学生と高校生の就活は大きく違います。
まず、基本的には高校生は1人一社ずつしか応募できません(地域によって少し違いあり)。また就職活動はだいたい高校3年の夏休みから始まり、9月に入って学校側から企業へ応募書類の提出が開始され、企業側の選考もすすんでいきます。高校生の就職活動をやっていらっやる株式会社ジンジブさんがわかりやすくまとめてくれています。


高校生で就職する場合、ほとんど学校推薦となるので、就職指導の先生からすすめられるところに就職するのが通例です。

自分で就職フェアなどに行って説明を聞いたり、ハローワークで相談したりという“自己開拓”もできますが、まだまだ少数派。企業が高校生を採用したい場合は、ルールが明確で必ずハローワークに定型の求人票を提出→学校へ提供→生徒がその中から選択→学校を通して応募、という流れになります。

メリットは学校側からの推薦を受ける場合はほぼ確定することを前提で先生がすすめてくれる会社に応募できること。学業優先で自分であまり動かなくてもすむこと。

デメリットは募集企業を先生がすべて把握できているわけではなく、また推薦の兼ね合いで、生徒が応募したいと思う企業に必ずしも推薦してもらえるわけではないこと。基本的に内定辞退はできにくいため、雇用のミスマッチが起きやすい(実際に離職率は高い)。高校生の情報量が少なく、また学校とうまくいっていない場合、思うような就職活動ができないこと。

このデメリットを解消するためにハローワークや民間企業が主催して、就職説明会や面接会を開催したり、3年生の夏休み時期などを利用して、キャリアコンサルタントが学校側に出向いて、生徒にキャリア面談を行ったり、研修や就職講座を行ったりしているわけです。

でもそういった取り組みをすべての学校がやっているわけではなく、バラつきがあります。このあたり、もう少し制度が柔軟にならないのかなとつくづく思います。少なくとも、一人3社までは応募OKとか、生徒が個人で応募できる枠を設けるとか、学校を通さずとも、ハローワークから直接応募できる等です。

これは私の意見(というか高校生の相談を直接受けて感じること)ですが、この高校就活制度は先生とうまくいっている生徒や親とうまくいっている生徒には機能しますが、そうでない場合は、生徒の選択肢の幅は狭まってしまいます。一般の学校からの推薦ルートのほかに、生徒自らがハローワークと協働で自己推薦できるルートや、例えばわかものサポステなどのキャリアコンサルタント推薦で応募できるルートもあったらよいのになと思います。

今の段階で高校生が自身の力で就職活動ができる方法は、卒業と同時に学校を通しての就職活動は休止符となりますので、もしそれまでに就職が決まっていなかったとしても、その後は直接企業と連絡がとって活動をすることができます。また、一旦社会に出た場合でも既卒扱いで高校生向けの求人にも応募ができるものもあります。まだ就職が決まっていない高校生は、ぜひ近くのハローワークやわかものサポートステーション、そしてしごとの相談ができるところにどんどん相談に行ってください。(私の以前の記事に無料の相談先を掲載しています)

小さな会社でも親身に指導してくれる会社もあるし、色々な会社があります。そもそもの「はたらくこと」についての情報収集はとても大変。友人の意見や学校の先生の意見だけじゃなくて、相談機関を利用することのメリットは、現在のリアルな就職市場を知っているプロからの客観的な情報を得られることです。とくにこういった情報は主観ではなく、正確なものでないと意味がありません。ぜひいろんな制度もありますから、活用して自分が目指したい方向に糧になる情報を得てほしいなと思います。


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