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マラソン練習でどんな補給をしているの?

~2021年 3月17日(火)~
翌月にフルマラソン(個人的に実施)を行うため、それに向けた練習として2時間30分間走を行いました。場所は周回コースでアップダウンがある皇居にて。設定ペースは4'00/kmで臨みました。

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スタート時刻9時半が12℃くらいで、FINISH時刻の12時頃は20℃近くまで上がる予報でした。風はほとんどなく、カラッとした陽気。走りやすい気候も後押ししてくれたお陰で大きな問題も無く、何とかコンプリートしました。

今回のこの練習では計画的な”栄養補給戦略”を立て、どんな変化が感じられるかも試してみました。その計画から実践、振り返りをご紹介します。

補給したのは主に2つ

■水分

走行時間が2時間30分ということで、流石に水分補給をしっかり行わないと脱水の恐れもあります。そのため、どれくらい水分補給をするかは練習を最後までやり切るためにはとても大事になります。

発汗量は気候や個人差によって大きく異なります。とても多い場合は1時間に1L前後の発汗(脱水)が起こるため、2時間半走るとなれば1L前後は発汗が起こるだろうと予想。僕が持っているドリンクボトルは1Lの物が最大容量なので、今回はそれに目一杯の水を入れて準備をしました。

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水分補給に合わせて、今回は糖質補給も計画的に摂ってみようと思い、糖質(デキストリン)を約70g溶かしておきました(なぜ「70g」にしたのかは後述します)。

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糖質だけの水は正直不味いので、味付け代わりにビタミンB群やBCAAを足せる粉末飲料を少量加えておきました。こちら、ビタミンB群などが多いものでもあるので「少量」に抑えておきました。

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■糖質

糖質は水分補給時に摂れる糖質と、途中で補給予定のエナジージェルの2つから摂るように計画をしました。

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エナジージェル1つには約30gの糖質が含まれるので、2個で60gの糖質量となります。それに加えて給水には合計約70gの糖質を混ぜておいたので、全て摂取しきれば合計130gの糖質摂取になります。

長時間の運動中に消化吸収できる糖質量は限りがあります。消化吸収しきれない量を摂ると糖が胃腸内で滞留し、下痢などの腹痛を起こしてしまいます。今回はあくまでも練習であり、そのリスクを避けたいことも考慮して、合計130gの糖質量に設計をしました。この糖質の補給量は補給する目的や走速度、”胃腸の強さ”、走行時間によって調整するのが理想的です。

【実践】水分補給

今回走ったのは皇居でしたので1周約5㎞。給水ボトルは虎ノ門の時計台付近に置いておきました。

実際に給水をしたのは10㎞・15㎞・20㎞・25㎞・30㎞の計6回。その他にスタート時に一口飲んだのと、5㎞通過時は摂りませんでした。

最終的に給水ボトルに残っていたのは200ml程でしたので、トータルの給水量は【1,000ml-200ml=800ml】となりました。

この水分補給量は妥当だったのか?

大きなスピード低下もなく、2時間半走り切れたので問題ないとも考えられますが、気になることがいくつか。

それがドリフティング(同じ負荷の状態で徐々に心拍数が上昇していく現象)。ドリフティングは発汗などの脱水により血液が濃くなることで起こります。

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胸ベルト式の心拍計で測定したので、概ね妥当な心拍数の値だと思います。変化や最大値を見る限りでも上昇傾向・比較的高い数値だったので、水分補給が少し足りかったかもしれません。(ちなみに最大値169bpmを計測したのは最終周の竹橋の登り坂)

また
✔30㎞以降に口や唇の渇きが出ていた
✔走行後の体重測定でも59.0㎏と-1.0㎏強の減少(約2%の脱水)していたということからも、軽~中程度の脱水状態であったと考えられます。

【実践】糖質補給

エナジージェルは10㎞・20㎞過ぎのタイミングで補給しました。

今回は少し余裕のあるペースでもあったので、ガス欠(糖質不足・低血糖)になる恐れは低いと考えていました。あくまで練習として補給したのですが、このタイミング・量なら胃腸トラブルが起こらないということが1つの収穫でした。摂ってからすぐにその体感が現れる訳ではないので、気持ち早めに補給しておくのがオススメです。

今後に向けた改善点

エリートランナーのフルマラソンでは2%以上の脱水も多く、パフォーマンスにも影響がないことも見られます。一方、2%の脱水では強い渇きや食欲減退、血液濃縮、重苦しさといった症状が見らることもあります。ドリフティングが起こっていたこともうなずけます。

以上から、「2%の脱水はとても大きな問題とまではいきませんが、多少水分補給量を増やしてみるのもありかもしれない」と考えました。

「次回は水分補給を増やそう!」と思うところですが、水分補給量を増やす際には糖質の補給量も多くなり過ぎないことにも注意しないといけません。水分補給に並行して糖質量も増え、その結果吸収しきれない糖質量になる場合もあります。この点に留意して次回以降のロング走も工夫してみようと思います。

やっぱり練習あるのみ

今回はガス欠感もなく走りきれましたが、30㎞前後から脚の重たさとの勝負でした。走り終えてからハムストリングが一時的に攣ることも。滅多に攣ることが無いので、かなり筋疲労が大きかったことが伺えます。

今回のような”補給戦略”を行って練習の質を高めたり、レースに向けた補給練習を行うことも大切なものになります。とは言え、"身体の強さ"を高めるには練習の積み重ねが絶対的に必要になります。プロテインをたくさん飲めば、マッチョな人になれるわけではない。なりたい姿があるなら、まずはそれに必要な練習をしなきゃいけない。

フルマラソンまで残り約1カ月。1回1回を大切に思って練習に取り組んでいきたいと思います。

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