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やりたいこととやるべきこと

日本中を熱狂させたWBCが終わって1か月が過ぎ、今なおあの余韻が残っている。SAMURAI JAPANのメンバーは輝かしい成果を胸にそれぞれの所属チームに戻り新しいシーズンを迎えている。
“絵に描いたような”とはまさにこういうことを言うのだろう。これ以上のストーリーはアニメにもないと言われる活躍だった。巷の1ファンとして長年野球を見てきた自分としてもこんな大きな感動を与えてくれたJAPANに感謝である。シリーズを通しても、チームとしても、選手たちや監督個人としても、どの切り口からみても今回のJAPANは異例のすばらしさだった。
 
中でも大谷選手の活躍は特筆に値した。投げて、打って、走って、溢れる情熱でチーム全体を鼓舞して、彼のMVPに異論を唱える人は誰もいないだろう。ただ、彼一人が頑張ったから優勝できたわけではない。栗山監督の包容力とリーダーシップ、各選手が自らの分を守り持ち味を最大限発揮してチームとして結集した結果の賜物である。
 
何よりも、この活躍が近年沈滞し続けている日本社会に生気と活力を注入してくれた功績は大きかったと思うのは私だけではないと思う。
 
本題に入ろう。
私たちがさがみこベリーガーデンの構築に携わって4年の歳月が流れた。山あり谷ありの連続だったが、昨年ブルーベリーの体験型摘み取り農園としてプレオ―プンし、この6月10日にはいよいよグランドオープンの日を迎える。
今後収穫量も年々増加するので、今年は生産農園としての機能の確立にも本腰を入れなければならない。
発電設備も、今年は第3次計画として生活クラブ生協とのコラボレーションで非FITのソーラーシェアリングモデルの建設にとりかかることにしている。
その先には、ここ前戸地区だけでなく広く相模原の他の地域にもソーラーシェアリングの輪を広げたいという青写真を描いている。
 
このプロジェクトに取り組みはじめた当初は、周囲の方々も農業にドシロウトのわれわれに何ができるか半信半疑だったと思う。そんなさがみこファームではあるが、形が見えてくるに従い、昨今は周囲の見る目も変わってきて、多くの視察依頼や共同イベント、共同プロジェクトの提案なども舞い込むようになりうれしい限りである。
 
ただ、あれもやりたいこれもやりたいと思っても、限られたメンバーの力でやれることには限界がある。そもそもわれわれは大谷翔平ではないから、同時並行で多種多様なことができるわけではない。
何をさておいても、現在手がけていることを軌道に乗せ、事業採算が合う形までもっていくことが先決だ。これだと思うことにしっかり焦点を絞り、足元を固め、一歩一歩進むことによって、展望が開けめざす山頂も見えてくると思う。
 
私個人のことを申し上げると、今年で80歳も半ばになるが、今なおこうして若い人たちと一緒に頑張れるのは、ひとえにこの事業を軌道に乗せたい、そのために若い人たちの支えになりたいの一心があるからだ。
何としても、みんなと一緒にめざす山頂に立って登頂のよろこびを分かち合いたい。
 
繰り返しになるが、あれやこれやでなく、やるべきことにフォーカスして、一意専心、チーム力を結集して着実に歩を進めよう。
努力のうしろに歓喜が待っている。
“ Step By Step, One Goes Far ” だ。
 
(2023年5月13日 山川陽一)

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