『大人だって読みたい！少女小説ガイド』嵯峨担当作品リスト

嵯峨景子・三村美衣・七木香枝編『大人だって読みたい！少女小説ガイド』（時事通信出版局）告知第二弾です。私がレビューを担当した作品リストを一足先に公開します。諸々調整の結果、最終的には当初の予定よりかなり増え、93作品担当することになりました。私は「少女小説の人気作ヒット作を取り上げる」、「最新の作品を入れる」、「偏愛作品を紹介する」を柱に作品を選んでいます。数が多いので、レーベルごとにわけてご紹介します。

集英社コバルト文庫

・氷室冴子『クララ白書』『なんて素敵にジャパネスク』『シンデレラ迷宮』
・新井素子『ブラックキャット』
・藤本ひとみ『まんが家マリナ』シリーズ　『ユメミと銀のバラ騎士団』
・前田珠子『破妖の剣』
・若木未生『グラスハート』
・桑原水菜『炎の蜃気楼』
・金蓮花『砂漠の花』
・橘香いくの『有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険』
・須賀しのぶ『キル・ゾーン』『アンゲルゼ』
・真堂樹『四龍島』シリーズ
・今野緒雪『マリア様がみてる』
・樹川さとみ『箱のなかの海』
・谷瑞恵『伯爵と妖精』
・毛利志生子『風の王国』
・谷山浩子『きみが見ているサーカスの夢』
・立原とうや『凪の大祭』
・藤原眞莉『姫神さまに願いを』
・瀬川貴次『鬼舞』
・松田志乃ぶ『嘘つきは姫君のはじまり』
・下川香苗『オルフェウスは千の翼を持つ』（コバルトピンキー）
・松井千尋『めざめる夜と三つの夢の迷宮』
・深谷晶子『水のなかの光り』
・片山奈保子『さよなら月の船』
・久賀理世『英国マザーグース物語』
・我鳥彩子『贅沢な身の上』
・御永真幸『無音の哀戀歌　～さようなら、わたしの最愛～』
・湊ようこ『氷雪王の求婚　～春にとけゆくものの名は～』
・はるおかりの『後宮』シリーズ
・かたやま和華『紫陽花茶房へようこそ』
・仲村つばき『廃墟の片隅で春の詩を歌え』（電子オリジナル）

集英社オレンジ文庫

・青木祐子『これは経費で落ちません! 』
・辻村七子『マグナ・キヴィタス　人形博士と機械少年』
・阿部暁子『どこよりも遠い場所にいる君へ』
・ゆきた志旗『Bの戦場』
・紙上ユキ『少女手帖』
・一穂ミチ『きょうの日はさようなら』
・白洲梓『威風堂々惡女』
・水守糸子『モノノケ踊りて、絵師が狩る。 ―月下鴨川奇譚―』

講談社X文庫ティーンズハート

・花井愛子『山田ババアに花束を』
・折原みと『アナトゥール星伝』
・倉橋燿子『風を道しるべに…』
・風見潤『幽霊事件』シリーズ
・津原やすみ『ルピナス探偵団』シリーズ
・皆川ゆか『ティー・パーティー』シリーズ『運命のタロット』
・井上ほのか『少年探偵セディ・エロル』シリーズ
・飯田雪子『あの扉を越えて』
（コラムで中原涼『アリス』シリーズ紹介あり）

講談社X文庫ホワイトハート

・小野不由美『十二国記』
・榛名しおり『マリア　ブランデンブルクの真珠』
・岡野麻里安『鬼の風水』
・篠原美季『英国妖異譚』
・石和仙衣『神ノ恋ウタ　あめ　つち　ほし　そら』
・中村ふみ『炎の姫と戦国の魔女』

角川ビーンズ文庫

・清家未森『身代わり伯爵の冒険』
・三川みり『シュガーアップル・フェアリーテイル』
・睦月けい『首の姫と首なし騎士』
・糸森環『花神遊戯伝』
・永瀬さらさ『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』

小学館ルルル文庫

・高殿円『プリンセスハーツ』
・篠原千絵『還ってきた娘』（元パレット文庫）
・鮎川はぎの『反逆の花嫁』
・ミズサワヒロ『天外遊戯』
・宇津田晴『レディ・マリアーヌ』シリーズ
・斉藤百伽『剣姫のふしだらな王子』

ビーズログ文庫

・小野上明夜『死神姫の再婚』
・日野鏡子『蝉時雨の季節は過ぎ』
・夕鷺かのう『（仮）花嫁のやんごとなき事情』
・木村千世『双界幻幽伝』
・石田リンネ『おこぼれ姫と円卓の騎士』
・汐邑雛『なんちゃってシンデレラ』
・長月遥『花冠の王国の花嫌い姫』
・千花鶏『女王の化粧師』

一迅社文庫アイリス

・スイ『BLANCA　エディルフォーレの花嫁』
・永野水貴『白竜の花嫁』
・山口悟『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』
・糸森環『恋と悪魔と黙示録』
・織川あさぎ『竜騎士のお気に入り』

その他レーベル

・森奈津子『お嬢さま』シリーズ（学研レモン文庫）
・谷山由紀『天夢航海』（ソノラマ文庫）
・和泉統子『青薔薇伯爵と男装の執事』（ウィングス・ノヴェル）
・梨沙『華鬼』（レガロシリーズ）
・桜庭一樹『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』（富士見ミステリー文庫）
・友麻碧『かくりよの宿飯』（富士見L文庫）
・顎木あくみ『わたしの幸せな結婚』（富士見L文庫）
・本宮ことは『雪迷宮』（幻狼ファンタジアノベルス）
・茅田砂胡『デルフィニア戦記』（C★NOVELSファンタジア）
・多崎礼『夢の上』（C★NOVELSファンタジア）
・三浦真奈美『翼は碧空を翔けて』（C★NOVELSファンタジア）
・日向夏『薬屋のひとりごと』（ヒーロー文庫）

レーベル別でみると、ティーンズハートがほぼ私担当で（これ＋『悪霊（ゴーストハント）』『あたしのエイリアン』）、その分ビーンズ文庫の担当作が少ないです。ちょっと偏りが出てしまいました……。ちなみに中原涼の『アリス』シリーズはレビューする予定でしたが、コラムであまりにも的確に内容をご紹介いただいたので、私が書くまでもないだろうと判断してやめたという裏話が。コラムもそれぞれ面白いので、ご期待ください。YA・児童文学、清少納言、花井愛子、藤本ひとみ、アリスシリーズ、マリみて、アナトゥール星伝、炎の蜃気楼、悪役令嬢と、バラエティに富んだ切り口のコラムが集まりました。

また、ライターの香月孝史さんにも5作品担当いただいたので、あわせてご紹介します。須賀しのぶ『流血女神伝』（コバルト文庫）、希多美咲『からたち童話専門店』（オレンジ文庫）、結城光流『少年陰陽師』（ビーンズ文庫）、三川みり『一華後宮料理帖』（ビーンズ文庫）、野村美月『”文学少女”』シリーズ（ファミ通文庫）。

今回紹介したのはあくまで私の担当作品で、ブックガイドには三村美衣さんセレクト、七木香枝さんセレクトも入ります。最終的には全部で178作品、各カテゴリの作品数は<妖>19、<宮廷>21、<仕事>16、<謎解き>19、<SF>13、<青春>21、<恋愛>31、<歴史>17、<異世界>22になりました。

なお、『大人だって読みたい！少女小説ガイド』は、11月19日刊行予定と発売日が変わりました。当初のスケジュールより若干遅くなりますが、その分ページ数も232ページに増え、より充実した内容でお届けします。