やさしさの絵と友禅流し
Safeology研究所の田中です。
2024年3月9日(土)〜10日(日)に慶應義塾大学日吉キャンパスで開催された「SEEラーニング 教育者向けワークショップ2024」に参加してきました。
アメリカのエモリー大学とダライ・ラマ法王との協働で開発されたSEEラーニングとは、Social, Emotional & Ethical Learningの略で、「社会的・情動的・倫理的 知性の学び」と訳され、体験を通して「身体で感じて、ふり返り、修得していく学び」です。
エモリー大学から3名の著名な先生方が来日され、このワークショップのファシリテータを務めました。また、参加者の方々も有名な方が多く、対話から共感と刺激をたくさん受けました。
このワークショップの中に「やさしさの絵」というアクティビティがありました。簡単に言えば、やさしさを感じたエピソードを思い出すワークです。
私は、大学時代、理学部物理学科から文学部行動科学科への転学部を希望したのですが、行動科学科の留年が少なかったのか、枠が無くて、試験さえ受けられませんでした。
その際、自分の努力では叶えられない運命にショックを受け、親友が働くバーへ飲みに行き、本音を吐露したところ、親友は「今夜のアルバイトは○時に終わるから、浅野川で飲もう」と。その後、缶ビールを持って、深夜の河原で泣きながら対話しましたが、ただ横に座ってくれている友に安心して、うれしかったなぁ。
Safeology研究所代表の山川さんは、前回のnoteで「悩んでいることがアホらしくなる」と書いています。35年ほど前の浅野川にて、友人のお蔭で私にも、そんな考えが生じ、明日から新たに歩む気持ちになりました。
私が先のワークショップで思い出した「やさしさの絵」は、河原で並んで座るそんな二人でした。
「やさしさの絵」の場面を懐かしく思い、一昨日3月30日(土)に散歩した昼の浅野川が本記事の写真です。浅野川は、加賀友禅の友禅流しで有名な川です。
今まで私が経験した情景を思い出し、新たな年度を歩み出す今日4月1日です。
文/田中洋一(Safeology研究所研究員/仁愛女子短期大学教授)
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