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2019年12月の記事一覧

短歌づくり



2019.12.31

お年賀を買いに百貨店に行ってきた。

ふたりで下りのエスカレーターに乗っていて、私が上の段。
下の段にいる人が私を見上げてくる。
見上げるっていっても、見上げるほどの高さでもなく。私が見下げるほどの低さでもなく。

ただ、とにかく至近距離。
ごく普通の日常生活の中で、至近距離の相手の顔ってなかなか遭遇しないかもって思った。

短歌にしたいなーと思っていたし、この画像もい

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短歌日記

高飛車がつくる距離感をどんなに近付いたって気付くことなし

現地から遠く離れたこの辺りを後車より脇見で暮れを

ママは無理 寝ちゃうでしょってなんだっけあれだってそうそうふぇすでした

変わりゆく亡骸ひとつ柩車に花を距離にゴールテープを、張る

いつだってそばにいたかも寺山修司を迎えた途中のページ
#短歌 #日記

短歌日記

眠ってるすぅすぅ寝息すぅぐぅぐっリズムが乱れて心地よく音

ビニールがつつむバーベルが生きていくのだ白菜の樽のなかで

ぎゅっぎゅっぎゅっぎゅっ鳴る白菜とあれどれどこの疑問符が泣いている

三人でお揃だったと嘆いてるあなたダイジョウブいちばん若い

気圧のせい そう言い張ってゆずらない言い訳がなりたっていくのだ

投げやりを喰らう獏いま腹痛をおこしてともに永眠の床

どこまでも陰りゆく位置いつま

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短歌日記

幾ばくの時間(とき)の流れに冷め冷めと情感ただよう短歌の地獄

ことばで落ちる言霊を我落ち君落ちあなた落ち、救わないエゴ

煮こぼしのモツ匂(か)あふれるキッチンにリフレッシュ、シュシュ開放の窓

錆び釘も鉄玉子さえ使わずの黒豆じつは茶豆と化すの

いまはもう過去になりつつ手づくりのアップルデニッシュ 思う夢
#短歌 #日記

短歌日記

一歩二歩すすむ文字列に気が遠く消えてゆくトゥビーコンティニュー

いちにちを徒歩で過ごした12月29日の頬々に両手をそえる

ライトまだ準備中です地べたより冬の陰りを待っています

危ないねって三歩目の敷石がじっと見てくる微々な綱渡り

ゆりかごのうたどこからか聴こえて12時はとうに過ぎてしまった
#短歌 #日記

短歌に恋して

失恋したあと。
だったり、彼と別れたあとだったり。

その人と友達になれたりします?

私は無理かな。
友達になれないし、
時には会いたくない。

でも短歌って…
なんていうんだろ…
「うた」に恋して、
歌人に恋してって
類いのものかもしれない。
どこまでも主観ですけど。

あぁ…恋してたって思ったあとは、
さぁーと感情が引く?みたいな。
自分に笑って、
また、その歌人だったり
「うた」だ

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短歌日記

飛ぶことのなかった疲労蓄積を嘆いて抱え、どこまでも果て

お預けの"かのか”淋しく一晩をまたしても夜、冷やされていく

夜更けに走る車には若輩者が老老介護を迎うるの

一欄を埋めていくそれさえも几帳な面と云っておこうと思う。

タランチュラタランチュラって迷言が浮かんでそして途方に暮れる
#短歌 #日記

短歌日記

限られた集中のなかで読むうたは年末の名百選です

ブラックが研ぎ澄ましてく一年のお掃除を諌める珈琲でした

隆くなるハードルくぐる遠路遥々を貴方が豆腐になるまで

笑うつぼちがうってばかじゃんって言うたってもっている坪がちがう

セコンドがついてきたけど掴まったロープに座りぶらりブランコ
#短歌 #日記

短歌 2-2

短歌な日々を過ごしていた時に出会ったのが、歌人である蒼井 杏さんの『瀬戸際レモン』です。

切なさが綺麗だな、キラキラ光って見える…。憧れだったからずっと読んでいたけど、憧れゆえに気持ちがほんわか温かいしその精神状態では正反対の切なさなんて詠めない。読みながらも切なさに自分を持っていくのが本当に大変だったなというのを覚えています。

今の私はなんだろう…

そういう意味での目的とか目標とかがな

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短歌 2-1

唐突ですが。

短歌をはじめたのは「うたよみん」というアプリです。

すごく素敵な短歌がいっぱい溢れていて憧れの眼差しで見たり読んだりしていました。図書館で短歌本や短歌の作り方の本を借りたりして、どんどん夢中になっていきました。

最初の頃の私なんて、31字を3行に並べるのが精一杯で。自分の「うた」が短歌なのか何なのか、よくわからないなりに作っていました。短歌というものを読めば読むほど3行から

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短歌日記

アイマスクしていく夜の寝入りばな咲く瞳にやさしさ集う

一歩さえ外には出ない休日のきんぴらごぼうに人参はない

ついたちにとどく賀状と以降でも間に合う賀状と振り分けていく

淋しがる一言礫が調子よく独りの事に成り立ってゆく

コーンスープをかきまわしてるスプーンの柄ったら呼吸をしている
#短歌 #日記

短歌日記(暮れの押し迫った26日だというのに年休をありがとうございます)

ふぅぅって声に出す今日はじめてのわたしの音が耳に聞こえる

特別に、別にって塗る襟の洗剤を液体にしているの

空入りのホワイトチョコに燈の慈悲を授けて 3時のおやつ

※ 空←カラ
※ 燈←ともしび

寝起きに勝る息遣いパピプペポ

脚を組み外れた釦を縫いつけるママの傍ら、馴染みのスタバ
#短歌 #日記 #パピプペポ川柳

短歌と日記

来年と今年の差別化ってしてますか?

私は12月の後半追い立てられるように、そして来年の自分の変化を懸けるようにスタートダッシュしていました。そのせいなのか箍が外れるように疲れきってしまいました。

時代遅れなのでしょう…
スケジュールを管理しているのは紙である手帳です。手帳の年末は、翌年の手帳に向けて記載する欄がダブつきます。私の場合は2冊持ち。マニュアル車でいうところのギアチェンジみた

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バッタ市短歌こんなはずではなかったのに

どうみても似ているふたりにジャンケンのあいこの橋を掛けています

靴ベラをすべりおりてく踵にkissしている壮大な底

おにぎりのウメはやさしい中枢をさえぎることなく種もなく

永遠のループは今日も顔をあげいかがですかと嘲笑うのだ

戻せない月日の欠片どこまでも隣り合わせの死よこんにちは
#短歌
#短歌