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【旅の短歌】木次線・奥出雲おろち号(島根県)

渓谷をオロチのように這い進む奥出雲を行くトロッコ列車

ものすごく久しぶりに島根県に行ってきました。

目的のひとつがJR木次(きすき)線を走るトロッコ列車「奥出雲おろち号」に乗ること。木次線は島根県の宍道駅から広島県の備後落合までを結ぶ81.9キロの路線で、途中かなりの山あいを走ります。

あまりの急勾配のためまっすぐ進めず、途中で二度も走る向きを変えながらジグザグに山を登る「三段式スイッチバック」も、この路線の名物です。

渓谷と棚田の間を縫うように進んでいく列車。

ヤマタノオロチ神話の生まれた地を走るから「おろち号」という名前なのだろうと思っていたけれど、実際に乗ってみてふと感じたのは「ああ、この列車がまさにオロチなのだな」ということでした。

山間部の渓谷を暴れ回る大蛇のような化け物、というイメージがあるヤマタノオロチ。

もちろん奥出雲おろち号は化け物ではないけれど、狭い渓谷を這うように進み、時には果敢に山を登り、棚田の合間を悠々と、堂々と走ります。

まさにオロチ!
とてつもなくかっこいい列車でありました。

と言いつつ、おろち号は老朽化のため引退が決まっています。乗車した2023年8月10日時点でラストランまで残り105日。

ご興味のある人はぜひ、全力で乗りに行ってみてください。素敵な列車です。

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