【椎骨動脈解離:6】 経過観察のための入院生活
5からの続き。
12月21日に右側椎骨動脈解離の診断を受け、痛み止めを飲みながら経過観察をしていたものの、12月31日に症状が悪化。新たに左側にも解離が発生したようで、両側椎骨動脈解離と診断され大晦日の入院となりました。
入院が決まったのは12月31日の夕方。頭痛と吐き気がひどく、ベッドで点滴を入れてもらいました。
入院といっても、現段階では解離した箇所の治療ができる訳ではなく、あくまでも経過観察となるのが基本とのこと。期間が一週間から10日ほどの見込みです。
解離が発生した72時間以内に、くも膜下出血や脳梗塞を起こさないか。そこがひとつのヤマのようです。
痛み止めや吐き気どめが効いてきて、17時半ごろには意識もクリアになってきました。小さな心電図が入院中ずっとついている状態、血圧が高ければ降圧剤で下げるようです。
18時に夕食が出たけれど、さすがに食欲はなくほとんど食べられず。
天ぷらとかおせちとか(北海道は大晦日におせちとごちそうを食べる習慣があるのです)、札幌の大晦日っぽいメニューでした。
薬が効いて痛みもおさまってくると、特に治療があるわけでもないのに一週間も病院で過ごすことがちょっとおそろしくなってきます。
セイコーマートの大晦日オードブルを予約していたのに食べられなかったなあとか、お正月ずっとここで過ごすのね、とかそんなことを考えていました。ちなみに大晦日オードブルは夫が1人こつこつと食べていたようです。
両親には椎骨動脈解離の診断を受けたことは話していなかったものの、入院を機に伝えることにしました。痛みもあるし病室に横になっている状態だったので、夫や姉から電話をしてもらいました。医師である姉から伝えてもらう方が齟齬もなさそうです。麻酔科だけど。
そうしてベッドの上で静かな年越し。テレビはベッドの横についていたけれど、横向きになるのも痛いし怖いしで、結局一度も使うことはありませんでした。
翌日朝、2024年1月1日。痛みはだいぶおさまってきました。
朝食前にMR検査。
元旦に検査を受けられるということは、検査技師さんも24時間365日体制でお仕事なのですね。医療従事者って本当にすごいと思います。ありがとうございます。
それでも一応年末年始のお休み期間なので、外来は当然閉まっています。
朝の先生の回診も、三ヶ日はお休み。撮影したMR画像は、大きな問題がないかだけお当番の先生が見てくださるようです。
1日3回の検温や血圧測定があり、時おり輸液もあります。看護師さんは血圧など測りつつ、手足に麻痺がないかなどのチェックもしてくれます。
入院生活はヒマではあるけれど、やはり安心感がありました。
痛みはコントロールできているし、くも膜下出血など起こしてもすぐに対処してもらえる。そのための入院なのだと割り切って過ごすことにしました。
歩行は自由なので、痛みがおさまってからはフロア内をうろうろしてみたりしました。あとはひたすらベッドで読書。PCの作業は首まわりに負担をかけるので、主治医の先生のOKが出てからと言われました。
外に出られないのはつまらないけれど、結果的に安静に過ごせます。家事労働もしないので、解離した動脈あたりに余計な負荷をかけずに過ごせるのはやはりいいことなのかな。
食事制限も特になく、院内に売っている清涼飲料水やお菓子などもOK。高血圧などで制限がある人は先生の許可がいるようです。
病棟内は、脳梗塞やくも膜下出血で入院中の人が多い模様。介助が必要な人も多いようです。さまざまなリハビリをしたり高気圧酸素室に入ったりして、それなりに忙しそう。
ちなみに脳神経外科病棟の患者さんの年齢層はかなり高め。
50代以上がデフォで、70代80代もたくさんいます。45歳の私は、脳梗塞で入院中のおじさまたちから「あの若い子」と呼ばれていたことを申し添えておきます。若い子なんて15年ぶりくらいに言われました。
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