見出し画像

缶ポカリは一期一会の出会い!


 私の缶ポカリ愛を書き殴った記事があるので、以下を読んでもらってから今回の記事を読んでいただけると幸いだ。

(↑多くの方に読んでいただきました。ありがとうございます🌱)


 先日、旅行に行った際に缶ポカリを見つけた。私と同業者(缶ポカリハンター)に狩場を教えたくないので、場所の詳細は伏せる。地元の人なら写真を見てわかるかもしれない。

 もちろん缶ポカリのために旅行に行ったわけではないのだが、チラッチラッと自動販売機を眺めながら知らない土地を歩いていた。知らない土地であるがゆえに見たことがない自動販売機や、大塚製薬の自動販売機を見かけたりもしたが、なかなか缶ポカリは見つからない。

 旅行の二日目、旅行の目的だったある施設に行った。ある施設のある場所(あるある言い過ぎておかしくなりそうだ)はその施設の中のいわゆるメインではなかった。メインどころには平日にも関わらず人が溢れていたのに対し、その場所には私たち以外に人はいなかった。そんな人っこ一人いない場所の隅っこに自動販売機が3〜4台設置されていた。今まで散々フラれていたのであまり期待せず横目で見た。
「はい、ここもないよね…って、え!?」
 私はおもわず二度見した。あの青い物体が視界に入った気がする。私は自動販売機のもとへ駆け出した。すると…

あ!
4匹もいる!!

 缶ポカリが売っていた!!!110円で!!

 私は内心は狂喜乱舞だったのだが、身体はほぼ反射的に財布に手が伸びておりノータイムで自動販売機に小銭を入れていた。小銭を入れてボタンを押すとガコンと鈍い音を立てて缶ポカリは落ちてきた。20℃後半の気温の中、施設内を歩き回った私はじとっと汗をかいており、まさに今缶ポカリを欲していた。

 滅多に見かけない缶ポカリ。もう一、二本買おうと思って再び財布を取り出したのだが、手が止まった。たしかにもっと買ってもよい。前代未聞の「自動販売機で大人買い」をしてもよい。でもそれだとなんだか、なにか面白くない気がする。私はたくさんの缶ポカリを得ることが楽しいのではない。缶ポカリを追う道中を楽しんでいるのではないか。
(一本だけにしよ。缶ポカリは一期一会だし)
 そう決心して自動販売機に背を向けた。

これだけで夏のポスターになりそう!

 近くにベンチがあったので座って缶ポカリを飲んだ。うまい。うまい。ごくごく飲める。やはり缶ポカリは夏だからこそ、レアだからこそ、おいしさが数段アップするのだ。

 帰りの電車に乗っているとき、缶ポカリを持っている自分がなんだか誇らしかった。ハイブランドのバッグを持っている人のように、私は缶ポカリを持っていた。その後も旅行中は歩きながら自動販売機を確認していたが、結局缶ポカリは現れなかった。でもそれでよかった。缶ポカリとの出会いは一期一会なのだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?