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テレビ屋気取り #10「クズか、宝か!?」(2020.11.29)


毎週この「テレビ屋気取り」で文章を書いているおかげで、ここ最近は文章を書く欲が止まらず、本業である学業の方でもレポートを書く手が止まらず困っています。このまま就職せずに大学院進学を考えるのもアリかなとか思い始めています。

今いちばん優先すべきなのは、締め切りが迫っているエントリーシートを書くことなんですけどね。


今週、ふと立ち寄った書店で、目をひく書籍を見つけました。
松井 英光 著「新テレビ学講義 もっと面白くするための理論と実践」

「テレビ」というワードがデカデカと書かれていて、ものすごく分厚かったため目に止まりました。

裏表紙を開き、著者の経歴を見てみたところ、テレビ局員ながら東京大学大学院で博士号を取得し、テレビマンと研究者という立場からテレビにアプローチしている方ということがわかりました。

最初に少し触れましたが、ちょうど学業に対してのモチベーションが高く、大学院に進学するというのもアリかなと思っていたため、「テレビにアカデミックにアプローチした」という事実はとても魅力的に感じました。

迷わずこの書籍を購入し、読み始めたところです。
また読んでいて感じたことは、ここで書かせていただきたいと思います。


そんな私ですが、記念すべき第10回目の「テレビ屋気取り」を始めたいと思います。


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今週のおすすめ:「あちこちオードリー」



今週取り上げる番組を紹介する前に、少しだけ「あちこちオードリー」について触れさせてください。

今週ゲストで登場したのは、日向坂46のメンバー4人。

普段「日向坂で会いましょう」でオードリーと共演している日向坂のメンバーたちですが、オードリーの他のレギュラー番組でも共演を重ねており、「あちこちオードリー」での共演を楽しみにしていた視聴者も多かったのではないかと思います。


オードリーの他のレギュラー番組は、オードリー以外の共演者もいるため、何とか内輪感なく進行していた印象ですが、オードリーと日向坂メンバーだけの空間になった今回の「あちこちオードリー」は、果たしてどうなるのだろうかと、楽しみな反面少し心配な気持ちで放送を心待ちにしていました。

次週の後編も控えているので、今回はあえて細かい感想は書きませんが、
春日さんはいつもよりも喋ってましたね〜
ツッコミが炸裂していました(笑)

あと、アンケートなしであそこまでエピソードを放り込んでいける日向坂メンバー、恐るべしです。


今回の本題は、なぜか分割で若林さんと指を差し合うという、謎の出演の仕方をした佐久間プロデューサーに関するお話です。


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紹介するコンテンツ:「クズか、宝か!?」


11月29日に、テレビ東京のオンラインイベント「テレ東ほぼほぼ無観客フェス」の一環として、『佐久間宣行スペシャル企画「クズか、宝か!?」』が配信されました。

5月末から6月上旬にかけて行われた「テレ東 無観客フェス 2020」での第1弾に続く2度目の開催。

イベントの内容については以下の通りです。

もはや「社員か、出演者か!?」…社員にして冠番組を持つ男・佐久間Pの脳内とは…!?
「クズか、宝か?」第2弾!「ゴッドタン」、「キングちゃん」、「ソクラテスのため息」、「有吉ニュ−ス」など、様々な番組で数多くの企画を生み出してきた佐久間宣行が、今、思いついたはいいが、出しどころの無い企画がいくつもある。
突飛すぎて、やるべき番組がなかったり、成立しているのか不安だったり、いまいち見えきれていなかったり…
そんな脳内に抱えている企画を、このイベントで実験的に試し、果たして成立しているのか?そもそも面白いのか?
トライアウトをしていきます!見事、面白く展開していった企画は、いつの日か佐久間P演出の番組でお披露目されることが…?
(引用:https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2067069)


私は前回の第1弾を見逃したため、今回の第2弾を見ようか正直迷いましたが、今回のほぼほぼ無観客フェスのオープニングイベントとして行われた「テレ東社員だらけの2コイン裏サロン」を見ていて、1番面白そうだと思ったため、思い切って2200円を払って視聴しました。(アーカイブ配信で)


演出家は出役なのか?


これは今回の最大の問いです。研究テーマです。

「クズか、宝か!?」の企画者である佐久間Pは、「オールナイトニッポン0」のパーソナリティーも務めていて、テレビマンの中でも顔と名前が広く知られている方だというのは、言うまでもないでしょう。

今回もイベントの進行役として、冒頭の登場シーンも含め、すっかり出演者の1人だったのですが、イベント冒頭の小木さんの言葉が少しだけ引っかかりました。

「すごい才能のある演出家って出てきてんじゃん、今そっちの方がフィーチャーされてて、なのに(佐久間Pは)一番ダサいからね。」

確かにな〜と思いました。
もちろん、「一番ダサいからね」の部分ではなく、「すごい才能のある演出家って出てきてんじゃん、今そっちの方がフィーチャーされてて、」の部分です。



以前、この「テレビ屋気取り」でも触れてきましたが、テレビの演出家がテレビやネットニュースで取り上げられることが多くなり、それを楽しみにしている視聴者がいることも事実です。

私もテレビマンのメディア露出に注目して、そこからいろいろと勉強したいと思っているため、テレビの裏方が表に出てくることに対して否定するつもりはありません。


では、なぜテレビの裏方は”裏方”なのでしょうか。

この疑問が今回のテーマについて、何か明確な答えとはいかないまでも、裏方が出役へと近づき、それが違和感ない時代になる上でのヒントになるのではないかと感じました。



少し話は変わります。

今回私は、演出家という存在に注目して、このイベント、そして佐久間さんを見ることにしました。

佐久間さんを見ていて感じたことがあります。

それは、昔の自分を見ているみたいということです。

もちろん、一流のプロデューサーとただの大学生が同じな訳はありませんし、重ね合わせるのもおこがましいですが、なんか昔の自分を見ているような気がしたのは事実です。

自分は昔から、おもしろ人間であることを見せつけたいと思い、他人が喋っているのにガヤを入れたりとか、場を回す的な立ち回りをやっていましたが、肝心な時に自分で笑いを取ろうとはせず、何かを振られてもうまいこと濁してきた人間です。


別に佐久間さんのことをディスっているわけではありません。
ただ最後の場面、4人の演者から振られた時、何も思いつかなかった佐久間さんを見ていたら、「相当引きずるだろうな〜」と思いました。

それは、自分が佐久間さんの立場だったらめちゃくちゃ引きずるだろうと思ったからです。(実際過去の自分の失敗を引っ張り出してきて佐久間さんに重ね合わせているのですから、、)


ただ、正直これは演出家の仕事ではないし、こういう場面で簡単に笑いを取れたらプロ(演者の方々/出役)はいりません。

逆にこういう見せ場をどうやって作り出していくかを考えていくのが、演出家の仕事なのだと改めて感じました。


「演出家は出役なのか?」

これに対する明確な答えはありません。
今回いろいろ考えてみて、より一層謎が深まるばかりです。

この問いをアカデミックかつロジカルに解明していただける方、よろしくお願いします。



まとめ


なぜ今回このような問いを設定したのか。

それは、演出家がガッツリ出役になり得る番組を作りたいと思っているからです。

もちろん、自分が想定する範囲では、演出家がゴリゴリに笑いをとりにいかなければならないような場面はないと思いますが、、(笑)

今後テレビのコンテンツが、他のコンテンツをリードしていくには、もっとテレビのクリエイティブな側面を見せていく必要があるのではないかと、勝手に考えています。

テレビには裏が見えないからこそのおもしろさはあると思いますが、意外と裏が見えてたりとか、コンテンツとして完璧じゃなかったりする部分にも、視聴者は興味を持つのではないかと感じています。

ただ気をつけなければならないのは、テレビの演出家がユーチューバー化してはいけないことかなと思います。

テレビの内輪ネタは面白いけど、内輪ネタすぎても面白くない。

すごく難しい世界だなと思います。

(テレビでゴリゴリの内輪ネタをやったやつが何言ってんねん…)


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《今週のおすすめコンテンツBEST5》


「IPPONグランプリ」

・リアルタイムで見ないと損した気分になる謎の番組
・カムバック組に焦点を当てた演出
・annkwを聴くまでがIPPONグランプリ
・松本「オードリーのラジオ面白いって評判ですよね」


「あちこちオードリー〜春日の店あいてますよ?〜」

・禁断の共演
・他のメンバーの組み合わせも見てみたい
・松田こを見てみたかったけど、オードリーリスペクトすぎて斬り込めないのかな…

「シュガー&シュガー」

・テレビをつけてたらたまたま見つけた番組
・「選曲家劇場」が面白い


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2020.12.06 作成

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