VRITRA HEXA稼働開始!
ようやく「VRITRA HEXA」がゲームセンターにて稼働開始しました!
今回は初noteということで、VRITRAはどんなゲームなのかと、新作「VRITRA HEXA」の制作コンセプトを記してみたいと思います。
「VRITRA(ヴリトラ)」って?
まずVRITRAの紹介から。「インドラ」というドラゴンが自機で、「ヴァジュラ」というグラディウスで言うところのオプションを使い、悪の竜帝「ヴリトラ」を倒すという横スクロールシューティングゲームです。
最初にリリースしたスマホ版はヴァジュラの種類は1セット(4種)/全3ステージ。間に「MUGEN VRITRA」というエンドレススコアアタックゲームを挟みつつ、2018年にリリースしたPC版「VRITRA COMPLETE EDITION」はヴァジュラは2セット(8種)/全5ステージという構成になっています。またCOMPLETE EDITIONには更にブラッシュアップされた「MUGENモード」と、3分間のスコアアタックの「SETSUNAモード」が追加されています。
(スマホ版/PC版の四方山話はまた別の機会にでも)
そして「HEXA」へ
スマホからPCときて、いよいよコンシューマ…ではなくアーケードへ殴り込みすることになりました。しかもあのexA-Arcadia基板!
新要素などはこちらの公式サイトをご覧ください。
どういういきさつでexA-Arcadia基板でリリースされることになったのか…は後に語るとして(多分)、2020年のゲーセンシューティングに相応しいものとするために、いくつかのコンセプトを立て、実装していきました。
コンセプト1 「プレイ時間」
まず考えたのはプレイ時間です。ゲームセンターは基本的に1プレイあたり100円という商売なので、1コインで延々とプレイされると困ります。よってプレイ時間は短い方がゲームセンターにとっては良いのですが、難易度を上げすぎて1分でゲームオーバーになってしまうとユーザに敬遠されてしまい、やはりインカムが上がらなくなってしまいます。
そこで、あらかじめプレイ時間を下記のように設定しました。
・初心者でも初見でステージ2までは到達できる。5分は遊べる。
・クリアまで20分。どんなに上手くても20分。
・さらに上級者向けにキャラバンモードを準備。4分で終わる。
ロケーションテストではプレイデータのトラッキングを行っていまして、「ステージ1のクリア率は98%」という結果が出ていました。ひとまず初心者向けの目標は達成したのかなと思っています。
コンセプト2 「何回もプレイできる」
「クリアまで20分」という指標を立てたのですが、1回プレイして全容が分かってしまうようなゲームだと、それ以上プレイしてもらえなくなり、やはりインカムが上がらなくなってしまいます。そこでHEXAでは「何回も遊んでもらえるよう、とにかく選択肢を多く準備する」ことで解決しようとしました。(力技ではある…)
・メインとなるHEXAモードはルート分岐式に(4通り)
・ヴァジュラは9種類から3つ選択可能(9x8x7通り)
・サウンドトラック選択可能(オリジナルとアレンジの2通り)
・2人同時プレイ可能(2通り/インカムが倍に!)
+
・キャラバンモード(武器10種 x サントラ2種 x 2P同時プレイ)
ということで、(4x(9x8x7)x2x2)+(10x2x2)=8,104通りの遊び方ができるようにしてみました。
※「あれ、ヴァジュラは並び違いの被りがあるから、その確率おかしくない?」と思った方は鋭いです。ですが、上記で合っています。VRITRA HEXAでは「ヴァジュラの選択順=アイテムとして出現する順」となっていて、突き詰めると選択順も重要になってきます。
コンセプト3 「全面スコアアタック」
アーケードシューティングの華といえばハイスコアアタック!
通常のシューティングではクリアまでのトータルスコアを競いますが、VRITRA HEXAでは各ステージ毎にスコアアタックができるという仕様になっています。全部で4ステージあるので、1回のプレイで4回スコアアタックにエントリーができるイメージです。そのため、他のシューティングとはいくつか違う実装があります。
・ランク(難易度)はステージ毎にリセット
・レート(スコア倍率)もステージ毎にリセット
・ステージクリアの度にランキングを表示
・QRコードエントリーによるオンラインランキングを実施
…結果として全ステージのトータルスコアランキングも残ってはおりますが、個人的にはステージ毎のランキングで競って欲しいという思いがあります。腕に覚えのある方は、各面レートをぶりぶり上げて(どのステージもレートx100倍をオーバーできるようにしています)ハイスコアを競っていただけると嬉しいです。
またスキルに自信の無いのユーザも、ハイスコアランキングを眺めていただき「そのステージで使用されているヴァジュラ」を参考にすると、攻略も捗るのではないかと思います。
コンセプト4 「アーケードらしいカッコよさ」
シューティングを作った方は感じたことがあるかと思いますが、シューティングって難しくするよりも簡単にするほうが難しいんですよね。
難易度を上げて、画面が敵や敵弾で溢れた方が見た目も華やかになり、面白そうに見えるものです。(やりすぎは引かれてしまいますが)
逆に敵の数をまばらにしたり敵弾が少ないと簡単にはなりますが、つまらなそうに見え、遊んでも退屈なゲームとなってしまいます。
コンセプト1に挙げた「初心者でも5分は遊べる」を達成するためには、難易度をかなり下げなければなりません。そして退屈になってもいけない。そこでVRITRA HEXAでは「1面の難易度をかなり落とすとともに、アーケードらしい派手な演出で間をもたせる」という選択をしました。
そもそも、シューティングで「1面の派手な演出に惹かれ、それがプレイするきっかけになった」っていう経験のある方は多いのではないかと思います。私も幼少期に「グラディウスIIの人工太陽ステージ」のカッコよさに衝撃を受け、それが今でも頭に焼き付いています。
せっかく一生に一度あるかどうかのアーケード向けシューティングを作れる機会なのですから、「少なくとも1面はアーケードらしいインパクトを持ったステージにする」ことは至上命題でした。
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…という感じで、VRITRA HEXAのコンセプトをまとめてみました。概ねうまく実装できたようには感じていますが、どうでしょうか…。もしゲームセンターでVRITRA HEXAを見かけたら、ぜひ遊んでみてください!
久しぶりに長い文章を書いてみましたが、読みづらいところがあればすいません…。今後もHEXAネタがあれば書いていきたいと思います。また各種詳細な仕様/ネタバレなどはSNSなんかで「バレた!」と思った時に補足しようかなと。
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