2020/04/20の放課後リディズバーズ

今日もしっかり22時過ぎまで話してました.
僕は他の会議があって,今日のリディズバは珍しく後半からしか聞けてないのですが,前半もはるきとちもがしっかりまとめてくれました.サンキュー!

今日のリディズバまとめ

ゲスト:Learning For All 李さん
テーマ:子どもの貧困と教育格差

李さん
 自分の育った環境と東大の環境の違いにギャップを感じた.
 成人式で格差を再認識し、Teach For Japan でボランティア開始.
  ※Teach for Japan: 先生を学校に2年間派遣する認定NPO法人

Learning for all
 学校や地域の公民館などと連携
 支援が必要な子どもに対して学習環境を提供する

 施策例
  学校では全員に対して基礎的な内容の「チャレンジ教室」の案内をする
   →本当に支援が必要な子どもだけ来る
  先生と連携して、個別に支援が必要そうな子どもにつなげてもらう

 事業委託の自治体財源
  学習支援に対する財源が地方だと300万円くらい→事業化できない
  はじめに大きな金額を得なければ十分な経営できず,日銭を稼ぐことになる.

・Learning for AllがTeach For Japanに比べて規模が大きくなったのはなぜ?
 TFJでは学校に先生を送る必要があるが,LFAでは教員免許は必要ないし関係人口が多く広がりやすかった.

資金調達
 日本財団
  最初に数千万の支援を受けた
 ゴールドマンサックス
  現場+仕組みづくりをアピールして、協力を取り付けた

貧困
 貧困と成績には相関関係がある
  →就職や進学に不利→貧困の再生産
 小4以降の学力の差が、それ以前の学習・生活習慣によって作られる

 大前提:自分が安心できる場所がない
 + オーダーメイドで必要な支援を行う

コロナ
 ①貧困家庭の食事のニーズ
 ②親の職に影響→子どもに影響
 ③ソーシャルセクターがオフラインの支援を行えない
  今こそ支援が必要

 事業委託に頼りすぎると、コロナで全ての繋がりが断たれる
 独自の学校とのネットワークが肝要

数値としての成果
 安心がどれほど増したか
 支援によって子どもの自己肯定感が上がったか
 ステークホルダーの状態 関係人口を一つの成果として表す

勉強できない子供はどんな気持ちで授業の時間を過ごしているか.とても心理的にきつい状態で聞いている.一度ついていけなくなると,置いていかれたと感じ続けなければならない苦痛の時間だ.LFAで教えてる子には,ランドセルの奥にプリントをぐちゃぐちゃにして入れてるような子たちもいる.

LFAで教えるに当たって,まず信頼関係が大切だ.聞くという行為は,わかっていないことをさらけ出すことでもある.受け止めてあげる姿勢を見せられなければ学習には繋げられない.

行政でサポートできない人をどうやってサポートするのか?
→ 学校では不登校の子であっても自動的に名簿に載っているのでそれを使えばこぼれ落ちる人なく支えることができる.学校は忙しすぎてその子供たちに手を回すことができない.地域や家庭から,福祉の役割まで学校に求められているが,本来それは学校の仕事ではない
そこで,自分たちで寄付を集めて助けに行く.これは学校に財源がついているようなもの.この取り組みがロールモデルになれば行政側で予算をつけられるようになり,全国の子供達の支援を行うことができる.

だからこそ,このビジネスモデルをパクって欲しい!
これがソーシャルビジネスが他のビジネスと違うところ.各地の人がこのモデルをパクって事業を始めてくれば全国に広がり,この問題は解決する.

未来を作るのは子ども.僕らの年金も次の世代の人が稼ぐことになる.
だから,全ての人が教育格差問題の当事者である!
そう思っていない人が多いのがまた問題だ.

気になったポイント

そう
 ソーシャルセクターの事業モデル・ノウハウはパクられてなんぼってとこ
 この言葉を直接聞けることがリディズバの価値だと思う.モデルをパクるのは負目があるかもしれない.(目的を考えればパクって欲しいのは当然なんだけど)社会課題に関心ある人でも何をすればわからない人は多い.こうやって直接語られたら,気軽に取り組もうと思う人は多いのではないか.文章で書いてある言葉を読むのとは違う.本物が伝わる.
 あと,地域性組み込んだキャリア教育とし課題解決側の観点をつけたらおもしろそう.←各地域のオリジナリティを入れた形を目指す
 課題解決の方向を入れて,将来その地域でビジネスするような人を育てれば,卒業した子たちがさらに投資してくれる循環を作れる.

はるき
 結局KPIは学校の成績なんだって思った.課題解決の方向で行ってもいいんじゃないか.学校の先生が入ってるからなんだろうけど.
でも失敗経験を切るような仕組みはめちゃ重要.LFAは必要不可欠や.
そう:数学でつまずく人の声をよく聞くけど,だいたい分数の割り算で躓いてる.数学の意味を考えようとしてる人がつまずく一方で,成績いいひとは作業的にやってる.躓いてる人の方が本質的なのに勿体ないよね.
はるき:英語でそうだった.SVOCとか教わってからできるようになった.分数もイメージしてやってた.
英語の話しして思ったけど,まず日本語ができるようになるべき.大学でできない人が多すぎてびびった.東大落ちの大学生とかでもそうだった.論理構造がわかってない人が多い.高校までは模範解答しか見てなかったから知らなかったけど,ひどい文章書く人多い.

ちも
 それ以前の生活習慣で決まってるよねってとこ
 →結果がわかるまで時間がかかる、自分じゃ気づけない
  わかってから手遅れなことが多い
はるき:これも地域じゃないか.周りが気づいてあげられるかどうか.基本的に隠すからわかりづらい.みんなで顔合わせるイベントとかがないと.
そう:他人の家庭に口出ししにくい雰囲気でむずい世の中よね.
   生活習慣がひどい人は周りにいた?
ちも:プリントぐちゃぐちゃなのは男の子だと思う.生活習慣はどうなんだろう.
はるき:北海道は割と裕福で大丈夫そうだった.周囲に親戚も多いし.
そう:どういう生活習慣がやばいんかな?
はるき:自己肯定感が低いのがやばい.小さい頃に本読むの褒められたことを覚えてる.褒められた経験は大切.
そう:自己肯定感が高くても生活習慣やばい奴おるのはどう思う?
ちも:何に対しても自己肯定感が低い人がやばい.運動だけでもできれば,将来に可能性をもてるから大丈夫じゃないか.
はるき:長期的な動機では勉強しない.短期的な動機,例えば競争とかそういうので勉強する.そういう文化があるかどうか.でも中学高校とかになると成績で別れたグループで連帯する.短期的な視点では競争か,勉強が当然って思ってるか,やらされるか,褒められたいか.
そう:長期的視点を持つまで短期的な意識で勉強し続けられることが大事やね.
はるき:あとは周りのフィードバックも.
そう:ちもも目標に向かってる派やけど,昔からそうやったん?
ちも:小学生の時から目標があった.でも英語とか書道を習ってたのがきっかけで夢ができたかなあ.
はるき:やりたいこと探し大事.よく大学生の後輩の相談も受けるけど,やりたいことじゃなくてできることをやってる人が多い.それを切り分けるのが重要じゃないか.でも教育の観点ではできることを褒めてできる範囲を広げてくのも必要
そう:自己肯定感と生活習慣の関係性は?
はるき:自分の中のできる感覚と周囲のフィードバックの繰り返し.
そう:つまり,できるというきっかけとなる体験と,それを適切に評価できる環境が必要ってことね.
はるき:そこで重要になるのが地域のコミュニティになりそう.

あとがき

はるきもちもも優秀なんですよね.ちもは大学二年生,はるきは四年生です.
こうやって振り返ると自分の理解が進んだり,新たな視点が得られたりして良いです.

まあまずはリディズバ観ましょ!→ 申し込みページ
(今日は新たに二人の友人が観てくれました.明日からも観るって.こうやって広がって,目標達成したいですね.)

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