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心地よいうつわの話①益子焼 、緑青の7寸皿


うつわ、台所道具、カトラリーについては、年柄年中欲しくなる病に冒されている。
この病は、自分指定の難病ではあるが、完治・寛解する気はないので、死ぬまでほどほどに付き合っていくことにしている。


家にはキャパシティ(収容人数)があり、家の棚にもキャパシティに見合ったキャパシティ(収容容量)があるんだ…。
そうして自身に言い聞かせると、ポチりは再考できるが、旅先での一期一会にはどうも弱い。


7年程前、益子の陶器市に初めて訪れた時だった。
数多の作品を一気に見たため、物欲以上に興奮が勝り、なかなか購入まで至らず歩いていた。


同行した友人は、すでにいくつものお気に入りを見つけていて羨ましく、同じようなデザインの作品も多いなか、歩き見るのがやや食傷気味になってきた頃合い。
帰り際に立ち寄った老舗の店舗で、この作品に出会った。


なんとも言えない緑青。益子青磁というらしい。
7寸皿で、当時4600円程だったと思う。
目を惹かれたが最後、わたしはその皿を即決で購入してしまった。


確か、作家物ではなかった。
そう考えると、それなりに高価なお買い物である。
しかし、当時の自分はその一期一会に興奮していた。そういうことは誰しもあるだろう。


使うたびに値段がチラつく自分が切ないものの、
数年を経て、今なお堂々と、一軍に鎮座するわたしの推し器である。


案外どんな料理にも合う緑青。
一部、釉薬の垂れ具合が何かのクリーチャーの耳みたいに見えるところがまたかわいい。非常にきゅんとする。

こちらは同日に購入したもの。
こういうアニマルモチーフに弱い。。
小さめのグラタン皿のようだが、なんとなくお浸し専用になっている。


益子陶器市は、コロナ禍のため昨年よりWEB陶器市として開催されている。2021年は、益子モノ市が各日予約制で開かれたそう。お出かけできるようになったら、是非参戦してみたい。

(記事内の情報はすべて個人調べ。2021年7月7日時点のもの。)

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