花束にまつわるほろにがい思い出②

当時付き合っていた彼がネットで地元の花屋さんに注文してくれた大きな大きな花束。コロナによって彼とは国際遠距離恋愛をしていた。

花束を届けてくれたおじさんは花屋さんだったのだけど、見ず知らずの人が花束を抱えて立っていたらこちらは戸惑う。起き抜けのすっぴんで受け取るわたし。

メッセージカードはプリントされた簡単なもの。

花に罪はないのだけど、正直虚しくなってしまった。

プレゼントを選んでイギリスから送るよりも花束のネット注文のほうが断然簡単。

本当に関係を続けようと思っているなら、2人で楽しめるものや、2人の思い出にまつわるものとか、、違うものになったんじゃないか、と思った。メッセージカードにはこれからのふたりの未来を想像させる文面はなかった。なんなら手書きのカードがよかった。。

ロックダウン最中の出来事。物理的社会的な制限をこえて直接会えるはずもない。だけど、もらった花束の十分の一のサイズの花束でも、1輪の花だけでも、直接もらえたらどんなに嬉しかったことだろうか。

この出来事から別れは不安から悲しみにかわり、数週間後、お別れする決断をしました。

その彼に未練はないのだけれど、、あぁほろ苦い。

今までも、これから先も、きっとあんなに大きくてかわいくて綺麗な花束をもらうことはないだろう。

だけど、わたしはどんなに大きな花束よりも、おいしい食事や旅行みたいな、2人での『体験』をプレゼントしてくれる人とお付き合いしようと思う。


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