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STAY HOMEでYoutube見過ぎの2歳に悩んできた私がちょっと安心した、米国小児医療学会のポッドキャストを翻訳してみた。

外出自粛が続く中、私がずっとずっと悩んできたことがあります。

それは、娘のスクリーンタイム(テレビやipadを見る時間)が格段に増えてしまったこと。外出自粛が始まる前までは、テレビを見るのは私が家事をしている時、ipadを使うのは公共交通機関に乗る場合に限っていて、1時間を超えることはありませんでした。(WHOが5歳以下の幼児のスクリーンタイムは1時間以下にすることが望ましいと宣言していることもあり、律儀に守ってきたのであります。ちなみにうちの母は以前「フーがパンデミック宣言したな!」とLINEしてきました。お母さん、ダブリューエイチオーだからね。)

ところが、現在、娘はYoutubeで子ども向け動画を見る楽しさを覚え、暇になると「ユーチューブ」と言ってきます。それにipadでわおっち(知育ゲーム)もしたがるし、オンラインで離れている家族や友達と話すことも大好きで、画面を見ている時間が2時間を越える日もあります。もちろん、そばで私が見てるのですが、それでも目が悪くならないか、脳に影響はないのか、精神的な成長面に悪影響がないかなど、後ろめたさを感じながらやってきました。しかしながら、こうでもしないと母と2歳の娘2人っきりで外出自粛を乗り切ることができないのです。

そんな時、米国小児医療学会(AAP)の先生がポットキャストで次のように語っているのを聞いて少し気が楽になりました。もしも私と同じくスクリーンタイムで悩んでいるママ・パパがいたらぜひシェアしたいなと思って、ちょっと訳してみました。(超絶意訳なので本物を聞きたい方はこちら

スクリーンタイムに関する議論は以前からあり、AAPは医学的根拠に基づくガイドラインを公表しています。もちろん制限は大切ですが、非常事態の今は罪悪感を持たなくていい。オンラインミーティングをしている間、デバイスを使わせたりすることもあるだろうし、それはいいんですよ。それぞれの家庭にとってベストなルールを作りましょう。特に「境界線」は大切です。デバイスを持ち込めないゾーンを作ったり、家族みんなで映画を見る、タイマーで活動時間を区切るなど、デバイスをオフにする時間を作りましょう。育児がいつも通りにいかない、スクリーンタイムを守れないからといって親自身がストレスを抱えないこと。そして、ぜひデジタルコンテンツを親が「編集」してください。クリエイティブに良質なコンテンツを使用すれば、とても良い教育機会になるはずです。

要は、今は非常事態だから、スクリーンタイムに思い悩むよりも、家にいて安全で健康でいることが一番大切。今を乗り越えるためにデジタルツールを使おう!良質のコンテンツを使えるように工夫したり、親がクリエイティブにキュレーションしてより良い使い方をしよう!ってことだと私は受け止めました。

同じようにニューヨークタイムズのオピニオンに「Don't Freak Out About Quarantine Screen time」(外出自粛中のスクリーンタイムにパニックにならないで」という記事がありました。シンガポールは、さすが、国の教育省が親に向けたガイドラインを公表しています。英語ですがとてもわかりやすいですし、日本でオンライン教育を組み立てている教育者にとっても有益かと思います。

ただし、やはり1歳〜5歳の幼児の場合は運動能力も認知能力も言語能力もすばらしく発達する大切な時期なので「ずーっと座りっきりで何時間も画面に釘付け」っていうのが続いているとしたら、少しオフラインで楽しむ工夫をした方が良いかな、というのが様々な研究を読んだ私の意見です。ちなみに、シンガポールのガイドラインでは、幼稚園児は30分に一回は必ずブレイクタイム、とのこと。ただ、となりで子どもがずーっとスクリーンを見ているとしても、悲観することはありません!一緒に日光に当たったり、料理をしたり、アートを楽しんだり、絵本を読んだり…お家遊びのアイデアは星の数ほどありますし、ネット上にはたくさんの賢者が素敵なアイデアをシェアしてくれています。だからそれらを活用して、気楽にいきましょう!私も幼児の家時間を充実させるサイトまとめ、後日アップします!

一方で、小学生以上のティーンはどうでしょうか?最新の研究のなかには、子どもたちのウェルビーイングに悪影響を及ぼすレベルは、11時間14分以上(起きている時間の3分の2以上)オンラインにいた場合という、米国・英国・アイルランドの合同研究もあります。私は「そんな使ってもいいの?」という印象でしたが、みなさんはどう感じましたか?

オンラインで他者と協力したりコミュニケーションを図りながら何かをする場合には(ゲームも含めて)、むしろ社交性を高めるという研究もあります。私たちの生きる社会は、すでにデジタルデバイスやメディアと切り離して生活することは不可能なので、どれくらいの時間使っているのかよりも「どんなツール、コンテンツをだれと、どのように使うのか?」の方が重要なのかもしれません。一緒にお家にいることが増えることで、どんなコンテンツを子どもが使っているのかをチェックできる機会でもあります。何時間やってるの!と怒るよりは、何をやってるの?と聞いてみるほうが新しい発見がありそうです。

ただし、何歳の子どもの場合でも、スクリーンタイムが長くなることによって必要な睡眠時間が削られたり、良質な睡眠の妨げられて健康に害を及ぼすことは避けなければなりません。また、生活リズム、運動や家族とのコミュニケーションの時間も言わずもがな、大切ですよね。

私を含め、幼児〜小学生くらいの子どもを持つ親は、育児講座などで「スマホに育児をさせないで」というパンフレットを配られてきた世代です。一方、親自身はPCやスマホ・タブレットを駆使している世代でもあるため、自分は使うのに子どもには使わせられないという矛盾を抱えながら生活しています。否、使わせないほうがいいのだろうと思いながら、その便利さを知っているし、中には良いコンテンツがあるということを知っている世代なのではないでしょうか。だからこそ、その経験を生かして良質なコンテンツを探し出してキュレーションする、親が子どもの教育を編集していく時代になったのかなと思います。

最後に、英語のサイトではありますが、年齢に合わせた良質なデジタルコンテンツを紹介しているサイトをご紹介します。

https://www.commonsensemedia.org/

少しでもお役に立てたら嬉しいです。

おすすめ記事:

https://childmind.org/article/value-screen-time-toddlers-preschoolers/

https://www.aap.org/en-us/about-the-aap/aap-press-room/Pages/AAP-Finding-Ways-to-Keep-Children-Occupied-During-These-Challenging-Times-.aspx

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