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聞いてみたーいこと

四日市で映画の撮影をしている様だ、娘が情報を仕入れていて、朝ごはんの時間に教えてくれた。

「何かさー、また四日市で映画作っているらしいで。」と三女が言い出した。

四日市は映画の撮影を誘致する人や企業が居て、それに市も協力して居るらしい話は知っている。

「そうなん、ここやったらあんまり人で一杯になったり、しやへんでええんかもね、どうせ無名の人が来てるんやろ。」と私。

「でも、岡田准一が来てるみたいやで。」と三女。

有名人やん、私の中でちょっとだけ色めき立った、外に出るのに興味は無いが岡田准一には興味ある。

「そうかー、ここら辺とは違うから車で行く所で撮影しとんのやろな、あんまりキャーとはならへんで。」冷静さを装って言ってみる。

キャーキャー言うほど元気な方では無いし、若い時にもキャーキャー云う時期は無かったからな。

「何処にでもファンは居るで、まあジャニーズは躾がええから、ファンも大人しいかも知れやんけど。」と三女。

躾が行き届いとんのか、そんなファンが多かったら何処で撮影しても大丈夫やねんな。

「そう言えばどこに泊まっとんのやろ?」駅前にビジネスホテルやらが一杯あるので、そこなんかなーと思って言ってみると。

「アクアイグニスっちゃう、離れた個室があるみたいやし。」と次女。

アクアイグニスは良いけど、そこまで行くかなーでも車なら割と近いしなと考えていて。

「ちょっと遠いんちゃうかな、うーん四日市の何処かもよるけど。」と答えた。

「それに駅近くに一杯ホテルあるで、ビジネスホテルとか。」私的にはそこで良いでしょって思っているので、そんな発言が出る。

「そらーないでしょ。」と娘たち。

「有名な役者さんがビジネスホテルに泊まる訳あらへん、都ホテルや都ホテル。」と次女と三女が言い張って来る。

そうかー四日市やとヤッパリ都ホテルなんかな、ちょっと遠い所に宿取るかも知れんけど。

この話で私は短大に入ったころの事を思い出した。

短大に入った時期に宝塚の祖母の妹のお家で下宿していた、この人元芸子で顔の広い人だった。

ある日二人で買い物に行く途中、見かけない背の高い男の人がサングラスを掛けて歩いて来る。

おおー、カッコいいなー、モデルさんやったりして、と思って歩いていたら、声を掛けられる。

「おばちゃん、買い物?」とその男の人。

思わず私たちの他に誰か居るのかと、きょろきょろすると、その人おばちゃんの方を見ている。

「なんや、ケンちゃん仕事でこっちに居んのか?」おばちゃん(祖母の妹の事を私たち従妹はそう呼んでた)が答えている。

「こっちで撮影が有ったんやけどな、親の実家で泊まらしてもらったんや。」との話。

「ホテルに泊まったらええのに。」とおばちゃんが言ってみると。

「俺ら安いホテルには泊まれへんやんか見栄もあるしな、それやったら実家が近いでそこに泊まるってゆうたらええやろ。」とその人は笑っていた、っ節約家だったんやね。

駅に着いたらサインを下さいって言う人がいたから、有名人なんやなと思って、後でおばちゃんに聞いてみた。

「あの人誰やったん?」

「お前知らんか?有名やと思うけどな、金田賢一っていう人や、お父さんが金田正一っていうの知っとるか?」と教えてもらった。

うん知っとるわ、トレンディドラマとかに出てくる人やったな~とぼんやり思っていた。

その頃ドラマあんまり見てなかったから気にしてなかったし、名前と顔しか知らんかったけどね。

娘たちにその話をしてみて、今の時代だからきっとビジネスホテルに泊まる有名人も居るよと言ってみる。

その頃はバブルだったけどそんな感じだったからね。

「その人がケチなだけやないの。」娘からは一刀両断されてしまった、倹約家さんごめんなさい。

「確かにバブル弾ける5秒前やったからな。」と私も理解している、バブルの時期に勿体無いって事で、ホテル泊らないのは渋いと言われても仕方ない。

「それ、マジで恋する5秒前やな。」次女の突込みが続いている。

ちょっと前から金融の事好きだった誰よりも~と歌が出てきてしまっている。

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