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トラウマを引き継ぐ???

生きていると、トラウマになる位の事態に遭遇してしまう事が有る、そんな人が居ると言ってもいい。

私が考えるトラウマとは、死に直面するくらいの心理的な負荷を考えている。

だから、もっと広義にトラウマを考えると、トラウマを抱えて生きている人は多いのだと思う。

人の言葉や行動によって自死を考えたという経験や、理不尽に殴られたとかの経験もそうなのだろう。

私自身は自死は考えたことは有るが、それがトラウマだとか、PTSDを負って居るとは考えていないが、それもトラウマですよと言われたら、そうなのかも知れない。

生まれてこの方、生きて行くのは恥を書く事なりと開き直って居るものの、忘れる人はきっと幸せなのだろうなと思っている。

子供の頃は兎も角、人間生きて行くのは恥ずかしい時間の連続だ。

大きくなったら、何もかも解かるようになると期待して、大きくなると自分で調べなければ解らないことだらけで、何度も恥をかいていて、60過ぎても駄目だなーなんて考えたりもする。

「わ~、もうヤダ、もうヤダ、嫌だ~。」なんて次女が言ったりすると、そうか何か自分で話したことが問題だと思ってるんだな。

そんな風に彼女を見る。

これが我が母は全てを忘れるというのだから、羨ましいと云うか、ホントに大丈夫か??ボケ来てないかとか考えたりする。

「なんか、言わんでもええ事言ってもたと思ってるんやろ、でもさ過ぎたことはどうしようもない、これからは気を付けるしか出来る事は無いよね。」と娘には諭してみる。

「うん、解ってはいるのよ、でもさ忘れられへんし、あーあーって思うんだよね、酒飲んで口滑った時よりはましやけど。」解るわ~、私も客商売していて、これは云わんかった方が良かったかなってのが、ぎょうさんあったからな。

我が母の、「私は言ったことも、言われた事も忘れてる、ゼーンブ忘れてるから。」と言うのが羨まし怖い。

誰かに知らない内に恨みを買ってるとは考えられへんか??

実際に次女は昔夫が夫婦喧嘩をした時に、私の親を呼んで、自分を擁護して貰おうと、話し合いをした時に、次女が鬱やのに父親が死んでもええと言ったと泣いて訴えていた。

その時に我が母が「そんな事は如何でもええから。」と吐いたのを今でも覚えている。

「私は絶対におばあちゃんには会いにいかん、孫が死んぬかも知れなかった事態に、そんな事で済ますのは祖母や無い。」と言い切っている。

因みに我が父はその言葉を聞いて、元夫を睨んで、「夫婦の問題に俺らが関わるもんやない、帰るぞ。」と言って母を連れ帰った。

親や兄妹が早く亡くなって、親族を大事にしている父には子供に死んでいいなんて言うのは、親でも何でもないと言った所だったんだろう。

父親に「死にたかったら死ねばええ。」と言われたのがトラウマになったかどうかは解らないが、その頃の事は忘れたくても忘れられないみたいだ。

そうなのだ、人間恥と心に影響のある事象は忘れられない人の方が多い、忘れる事が出来るのは幸運なのだろうな。

最新科学の知見によると、トラウマの影響は世代から世代へと受け継がれている可能性があるそうだ。

ホンマかそれ???嘘やろ???

誰でもそう思う、ところがトラウマについて研究しているレイチェル・イェフダ氏は氏の研究では、人生を変えるほどのトラウマが、「エピジェネティックなシグナル」として子孫に受け継がれることを示している。

「エピジェネティクス(後成遺伝学)」はDNAにメチル基などの化学タグを付けたり取ったりすることで(エピジェネティックな変化)、DNAの塩基配列を変えることなく遺伝子の働きを抑えたり高めたりする仕組みを研究する学問だ。

イェフダ氏は、このメカニズムによって親のトラウマが子孫に受け継がれていると考えている。

彼はホロコーストを生き延びた人々とその子孫の遺伝子にエピジェネティックな変化があることを発見した。

その研究でホロコーストの生き残りとその子どもたちでは、エピジェネティックな変化が起きたのに対して、ヨーロッパ以外の地域に住んでいてホロコーストを経験しなかったユダヤ人とその子どもたちには変化がないことがわかった。

でも、これだけだと、言葉で伝える事によって、トラウマを引き継いだと考えられる。

そこで、発達神経科学・神経遺伝学プログラムの准教授ブライアン・ディアス氏は、マウスにサクラの花のような匂いを嗅がせると同時に軽い電気ショックを与えた。

マウスは、当然、その匂いを恐れる、驚いた事に次の2世代のマウスに同じ匂いを嗅がせると、それまで嗅いだことのない匂いであったにもかかわらず、恐れた。

このことから、彼らはトラウマは遺伝しているのだと、考えて研究を重ねている。

嫌やなー、親のトラウマを引く継ぐなんて、えらい迷惑な話や無いですか。

けれど、このエピジェネティックな変化は、ネガティブな影響だけでなく、子孫が逆境に対処するのを助ける可能性があるのだそうだ。

逆境の中に居る子孫にとって、この遺伝は前の世代の経験で得られた生存スキルになるというのだ。

そう言われたら、対処の仕方を学んでいたら、生きやすくはなるのかも知れないね。

そこは知らんけど。

トラウマは遺伝子で受け継ぐのかどうかは、未だ議論の最中で在る、どの辺までのトラウマがどんな風に遺伝で受け継がれるのか?

教えて欲しい気がしている。


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