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サチコのことわざウナ37「糠に釘、サウナーに真夏日」

こんにちは。

サウナのサチコです。

爽やかな青空から始まりました、今日のことわざウナです。元のことわざ「糠に釘」とは文字通り、「やわらかい糠に釘を打つように、何の効き目も手応えもないことのたとえ」です。これをサウナでは「サウナーに真夏日」と言います。

つまりこれ ↓

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気温38度だって。

気持ちいいな。


と言ったかどうかはわかりませんが、普段90度の熱にさらされているサウナーにとって、38度くらい何でもありません。日差しがどんなに照りつけようと、糠に釘。サウナーには無駄な攻撃です。

皆さんは夏って好きですか?

私の誕生日は8月末でして、子どもの頃、いつも夏休み中に誕生日が来ることが嫌でした。皆が宿題に追われている頃に、わざわざプレゼントを持ってきてくれる友だちはいません。もちろん新学期になってから、私の誕生日を覚えている人もほとんどいない。

でもある暑い夏の日、私の12歳の誕生日の日に、地域でお楽しみ会があったんです。小学生が集まって、それぞれ500円程度の物を持ち寄って公園の中に隠し、それを一斉に探すという「宝探し」ゲームがありました。私は確か、色鉛筆か何かを買って出品しました。宝物を公園に隠すのは、地域の大人の役目です。

よーいどん!

で、一斉に子どもたちが飛び出してお宝を探すんですが、私はなかなか見つからなくて焦っていました。みんなが歓声をあげている中、私はようやく垣根の裏に小さな包み紙を見つけました。それがすごく小さくて、「見つけた!」って言おうかどうしようか迷うほど。見なかったことにして、もっと大きい宝物を探そうかと、サチコは子どもの頃から卑怯なことを考えておりました。でも「残り物には福がある」ってよく言うし、何かの昔話でも小さい包みの方を選んだおじいさんが、確か金銀財宝を引き当てていました。「よし、きっとこれもそうだ。中にはネックレスとか指輪とか、高価なものが入っているに違いない」と私は思い直しました。「500円程度のもの」ということを忘れて。

「見つけた!」

とだいぶ時間が経ってるくせに、わざとらしい声をあげた私は包み紙を開いてみました。すると、中に入っていたのは財布でした。おしゃれな長財布とかじゃありませんよ。男物の黒い小銭入れ。しかもどう見ても新品じゃない。オヤジが使い倒した感じの、へなへなになった小銭入れでした。

・・・悲しかった。

地域のおばさんに訴えようかと思いました。でも「500円程度の物」というだけで、新品を持って来いとは言われていませんでした。それに小学6年生にもなって年下の子たちの前で文句を言う勇気もないし、言ったところで違うものに替えてくれる訳でもない。どうせ大人に何を言っても「糠に釘」だと、子ども心にわかっていました。

やり場のない気持ちを抱えながら、一体誰がこれを持ってきたのかと宝探しならぬ、犯人探しをし始めた私なのでした。真夏の、苦い思い出です。


まだ5月だけど、日差しはもう夏。今日も暑くなりそうです。本格的な真夏日を迎えるまでには、マスクのない生活になっていてほしいものですね。今日はとうとう埼玉も、緊急事態宣言が解除されそう。やっと、やっとです。

それではまた明日、「サチコのことわざウナ」でお待ちしています。

サウナのサチコより



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