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初めまして。


UAEの内陸、砂漠のオアシスに住んでいます。
「あらびっくり、これ美味しい」が口癖かは分かりませんが甘い、酸っぱい、辛いに苦い、喜怒哀楽が強めなアラビア料理が大好きです。

私は大雑把、スパイスは入れ物の蓋で測ったつもり。
「毎回味が違うけど、美味しい」のが家庭料理の醍醐味じゃろうと開き直るも、
「えっと、前はどう作ったっけ?」と過去の自分と交信も上手く行く時もあれば、そうでない時もあり。

イラクの家庭にとって、昼食は命綱。

美味しければ、うるさいほどに会話が弾み、
そうでなければ、
悲しき夜の如く静まり返る。

料理を作った人は嘆き悲しみ
食べる人も言いたいだけでも、ありったけの不満を撒き散らす。
見ている人は、お気の毒に、ああ、、どうしようと無理でもスプーンを口に運び
それを見て、更に怒りが込み上げる人もいると言う悪循環。



夫は子ども達に言う。

「好きなものを食べよ」
「食べ物の好みは言いたいことを言え」
「我慢して食べるなんて言葉は存在しない」
「これは美味しい、好きじゃない、なんて簡単な事が言えなくて、どうするんだ」

我慢して心に蓋をして食べるほど、
食べ物に失礼なことはない。

嫌な顔をして食べるほど
作った人に失礼なことはない。

暗いテーブルを囲むほど
切ないことはない。

自分で自分の好きが分からないなんて、
赤ちゃんでも分かること。
好きか嫌いか、自分の好きを信頼するんだ。
食事は感覚のトレーニング。

積み重ねた「好き」「美味しい」
これは、一生かけて、磨くセンスの様なもの。

家のキッチンで文句の一つも言えない人が、
どうやって、社会の荒波で生きていくんだ。

いいか、ママの作ったトマトの煮込み、今日は塩っぱ過ぎて食べれないなら無理するな。
ご飯とヨーグルトとデーツがあるじゃないか。
サラダもある。

テーブルを見ろ
頭を使え
自分の感覚を信頼するんだ。
人に頼るな
自分で決めろ。

食べないで好き嫌い言うのはダメだ。
自分に判断させるんだ。

いいか。

せっかく食べるなら、
幸せいっぱいになる様に。

義理母は言う。

食べられない料理を作るな
それこそ、勿体無い。
集中しろ!
ボケットしてないで、全神経を集中させて、塩胡椒。
一瞬で大皿が空っぽになる様な逸品を作るんだ。

料理に大切なのは、愛じゃろう。
食べる人への愛
自分への愛

マスターもおっしゃっていた。
「全ての愛が繋がる様に。」

焦らず急がず丁寧に。



子ども達は言う。

「ママは、迷わないで。
えーっと、どうしよっかなって料理作る時にいつも言うけど。
ママは自分で知ってるんだから
迷わないでいいんだよ。
これにしようって思ったら最高になるからね。

チキンを買ってきたのに、やっぱりシーフード、、なんて言うのはやめてね。
どんなランチになるのか、僕たちの平和がかかってるんだから!」


ああ、そうだよね。
そんなこんなで
私の日常とアラビア料理の記録を綴っていこうと思います。

今日も愛する人達と「美味しい食事」を味わえますように!

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