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最後の晩餐

ほんとにもうそろそろだろう
ほとんどずっと寝ている
めざめててもぼんやりしてる
声もあまり出さない
そりゃそうだろう
ほとんど何も食べてない
ほんの少量しか水分もとれない
ほんとにこれでよかったのか
経鼻経管を外してよかったのか
自問自答を繰り返す
でも
尊厳死
とはこういうものだろう
厳しいものなんだろう

友人ご夫婦が
出入り橋のきんつばを
買ってきてくれた

食べたいと言っていた
鰻も買ってきてくれた

きんつば、ほんの少し食べられた
美味しいといって口に含んでいた
鰻を食べさせようとしたら
うとうとし始めた
誤嚥の危険があるので
また明日のあさ
しっかり目覚めさせて
ひと口でも食べさせたい
彼女の最後の晩餐になるかもしれない

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