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舌の記憶



最後まで残る感覚は
聴覚らしいけれど
味覚も結構強いのかしら
母の脳内の記憶が
どうなっているのか
わからないけれど
味に関する記憶は鮮明に
残っているように思える

2年ほど前から
母に死ぬ前に食べたいものは?
などときいて
喜八洲のきんつばや焼もちを
リクエストされたのだけれど

~ちなみに大阪で喜八洲といえば
みたらし団子か酒まんじゅうが
有名なのですが
十三本店がわりと近くて
もういいというほと食べ過ぎて
わたしは今はきんつばが一番好き
それとこの前初めて買った
力士最中も大きくてびっくり~

母に経鼻経管外れたら
何が食べたい?ときいたら
まず、きんつばと答えて
あと、すぐにお寿司、特にはまち
そして鰻
この前は唐突に栗饅頭が出てきて笑った
舌に味の記憶が残っているのだろうか
不思議だな、人間って。

さて3月25日の11時
彼女は自分の口から
食べたり飲んだり
できるようになります
最初はゼリーや
とろみ液をつかった手作り介護食
になりそうですが
母の舌の記憶も満足させてあげたい
介護で忙しくてどこにも行けず
残念ながら喜八洲のきんつばは
買いに行けませんが
近所では結構有名な和菓子屋さんに
きんつばと栗饅頭があるか
探してみましょう
ま、お手軽に近所のスーパーの
山崎製パンやあわしま堂の和菓子も
それなりにおいしいと思うのです
彼女の舌の記憶は
その違いを見分けることができるのかしら




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