見出し画像

日帰り温泉という名のHEAVEN

今は日帰り温泉と言うカテゴリーが人気だ。
昔はスーパー銭湯だった。

日帰り温泉と言っても、本当の温泉ではないところもあるが、一律に日帰り温泉と呼ばれているらしい。

その昔勤務していた会社は、有給も代休も合わせて冬にくれた。
なので年末から2ヶ月程ずーっと休みだった。

その間、実家に帰って過ごす訳だが、別に母親が1人でいるのが心配なわけではなかった(薄情)。

札幌で遊びたかっただけなのだ。

前回の内容とも被るのだが、映画三昧して過ごす為だった。

そして、私のもう1つの趣味が「お風呂大好き日帰り温泉三昧」だった。

札幌市内や札幌近郊のスーパー銭湯を渡り歩いてみたのだが、駅が近かったり食べ物屋さんが近かったりで、非常に利用しやすかった。

今より件数こそ少なかったが、当時から人気があった。

初めは中央区のすすきのにあるジャスマックプラザホテルを利用した。
ただ、少し私には高値で毎日は行けない。

そこでタウン誌等で情報を集めた結果、桑園駅近くの北のたまゆら(以前の名前は違った)が銭湯の料金で休憩所の座敷も無料、食事も人気だと知った。

こちらが北のたまゆらのリンクです。
http://www.e-u.jp/souen_main.html

その当時は銭湯は400円(多分)だったので、回数券を購入して毎日午後から入りに行くことにした。
銭湯なので、お風呂セットは持参だ。

今は確かシャンプーリンス等は付属のものが置いてある。
その代わり少し値段は上がってた。
1年前に行った記憶なので少し自信はないが。

食事は500円でハンバーグ定食とかお腹がいっぱいになるメニューが数種類あったので、それは今とさほど変わらないはずだ。

まず図書館で本を借り、スーパー銭湯へ行く。
お風呂に入って座敷で鞄を枕に本を読む。
そのうちうたた寝するんだが、これが堪らなく気持ちいい。

少しくらい話し声が聞こえても寝れるんだな、不思議なことに。

そして夕方、ご飯を食べて実家に帰る。

夏が忙しい仕事をしていたので、冬のこの時間で癒され疲れを落とす。

前回も書いたのだが、温泉に飽きて映画を観たくなると映画館通いに移行する。

そしてまたひとしきり映画館に通い飽きるとスーパー銭湯通いをする。

恐ろしく時間だけはあるけど、充実した生活だ。
なかなか社会人でこれを出来ることはない。

いい会社に入ったなーと思っていた。

しかし、夏は地獄の忙しさだった。
要するに世の中の仕組みに騙されていた。

30歳になった時、会社が潰れた。
この自由な生活とお別れすることになる。

とっくにバブルは弾けていたのに、私は独身貴族で蚊帳の外にいただけだった。
12年お世話になった会社が息を引き取った。
ずっとここで働いていたかった。
てか、ずっとこんな生活したかった。

しかし、世の中はそれを許さなかった。

あーあ、潰れちゃったー(›´ω`‹ )←となった。

そして私は頻繁に札幌に行く理由をなくした。

それまで住んでいた札幌近郊の町から、別の町に引っ越したが、札幌から離れてしまってつまらなかった。

でも図書館はちゃんと近くにあったので、休みには自転車で図書館へ行った。

お気に入りのパン屋さんでパンとお茶を買って、図書館の裏手の海岸のテトラポットに座って読書をする生活を手に入れた。

しかしその町には日帰り温泉は無かった。

その町には2年で見切りをつけた。
そして私は、毎日温泉に入れる生活を手に入れることになる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?