寄付したことを言う自由、言わない自由。ライトな関わりを歓迎する
昨日、菅本裕子さん(ゆうこすさん)がこんなツイートをしていて、ほんとうに嬉しくなりました。
でも、その表明に対しても悲しいリプライがついていてたので、思ったことを書きました。
「人知れず寄付をする」はこれまで美徳のように語られてきた。でも、寄付を表明することで周囲が"あの人が寄付したなら自分も寄付しよう"と思うかもしれない。だとすると、伝えることで自分が寄付した以上の額を社会にもたらせるかもしれない。だから「表明する」という選択をするのはありだと思う。インフルエンサーとしてのゆうこすさんが、寄付を表明したことはすごく大きな出来事だった。
先日はユーチューバーのヒカキンさんが西日本豪雨で寄付を呼びかけていた。ヒカキンさん自身も100万円寄付されていたけど、「僕1人が100万円募金するよりも今見て下さっている皆さんの100円の方がずっとずっとすごいパワーを持ってます!」と語り、2億円以上もの寄付を集めた。 寄付ってすごくパワフルだ、と可能性をたくさん感じた出来事だった。
でも一方で、自分の寄付という選択がほんとうに正しいのかわからないから表明する自信がもてないときもあると思うし、オープンな場で伝えると誤解を招きそうならあえて「表明しない」という手もある。
上記のCampfireでの北海道地震への支援金は【公益社団法人シビックフォース/特定非営利活動法人アジアパシフィックアライアンス・ジャパン/特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン】に寄付される。
いちNPO職員の私から見たら、「わ〜緊急災害支援のプロフェッショナルが揃ってるから、まず寄付する先としてはばっちりな3団体だな!」と思うけど、そうでない人から見たら「その団体どこやねん」となるはずだ。
「よくわからないけどCampfireさんが選ぶなら大丈夫だろう!」とひとまず信じて寄付した人もいるかもしれない。そんなライトな寄付はどんどん増えていっていいと思う。でも、この3団体のことは詳しく知らないからあえて「表明しない」という選択をとる人もいるかもしれない。それでいいと思う。その人なりの誠実さだ。それぞれの理由で自分なりのありかたを模索していけばいい。
寄付するしないが本人の自由なように、表明するしないも本人の自由です。あたりまえのことなんだけど、「伝える力が強いひと」を目の前にすると、彼らの一挙一動に、批判が飛んでしまうことがかなしい。なんでもいーよー。
社会的な問題はやっぱりどうしても複雑だ。
そしてそれに向き合うのはとても「怖い」。精神的にもとても疲労する。だからある程度の体力と精神力がないと、社会的な問題に向き合うのはとても大変だ。だからこそ、自分の代わりにその社会的な問題に向き合ってくれる人に想いを託すように寄付していったらいいんだと思う。
でも、その社会問題についてくわしくない人がライトに寄付したり、ライトに伝えたり、楽しみながら寄付のキャンペーンをしたりすると、「こいつはこの社会問題についてなんにもわかってないくせに」という言葉がとんだりする。「シビックフォースってどんな団体だか知ってます?」「物品をすみやかに流通させるほうが大事です」「関西はまだ停電世帯15000もあります」といった言葉が飛んだりする。
そうして、その社会問題には誰も向き合いたくなくなり、お金や人的リソースがまわらず、"社会問題に詳しい人"は気が付かずに自分で自分の首をしめていく。とてもかなしい。くわしくないひとをディスらず、その人なりの一歩を許容する空気をつくりたいな。
ほんとなんでもいーよー。テイキットイージ〜。
※ちなみにわたしはいちNPOのなかの人だから、「これ質低くない?」とか「これやってて意味あるの?」とか「かかる費用に対して成果低くない?」とかはガンガン言います。そりゃー、信頼されて寄付託されてる側なので、自分たちをきっちりディスりながらがんばります!笑。他のNPOさんから、うちのNPOに対してがっつりきつめのフィードバックをいただく機会とかつくりたいものです。お互いのNPOをディスる会とかしませんか?^^
サポートも嬉しいのですが、孤立しやすい若者(13-25歳)にむけて、セーフティネットと機会を届けている認定NPO法人D×P(ディーピー)に寄付していただけたら嬉しいです!寄付はこちらから↓ https://www.dreampossibility.com/supporter/