見出し画像

【展覧会レポート】やまと絵展@東京国立博物館

今回のレポートは「やまと絵ー受け継がれる王朝の美ー」@東京国立博物館平成館。
会期ギリギリで駆け込んだ。


「キュビスム展」とはしごで訪問。
会期末だったからか、平日午後にもかかわらず混雑していた。
そのためなかなか近くで見ることができなかった展示品も多数…。

展示数は多く、かなり見応えがあった。特に感動したのが、国宝、重要文化財の多さだ。これだけのものを一挙に見られるのは、とても貴重な体験だ。

「やまと絵」というものが形を変えながらも脈々と受け継がれてきた歴史を学ぶことができた。伝統の継承と革新を繰り返して発達していったのだとわかった。

屏風や巻物などの大きな画面であるのに、線は細く繊細なタッチが印象的だった。日本人ならではの素朴な感性や四季と自然を尊ぶ姿も感じられた。

今回「四大絵巻」をはじめとした絵巻物が充実していた。どの時代の絵巻も当時の人々の内面や世情を映し出していて、深い味わいがあった。

また、「土佐派」の色彩豊かな画風が気に入ったので、今後注目してみたいと思う。

西洋絵画を鑑賞した直後だったからか、日本と西洋の「視点」の違いをはっきりと感じた。
西洋絵画は正面から描かれているものが多いのに対し、日本の場合、「鳥瞰図」の例のように空から俯瞰した視点で描かれているものが多い。
こういった違いを感じると、美術とは奥が深いな…、ともっと興味が湧いてくる。

個人的には久しぶりの日本美術鑑賞だったが、予備知識をもっと入れてくるべきだったと後悔した。今後は展覧会の公式サイトを眺めるだけでもやっておこうと思った。
日本美術といえば浮世絵や仏像に関心が寄せられがちだが、やまと絵というまた違った領域を新たに知ることができた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?