「公演中止(を逆手にとろう)本」企画日誌 1

先日、こんなツイートをしました。

正直なところ、この時のわたしは、誰か動画配信とかやればいいのにー、舞台映像流しながらリアルタイム副音声とかやればいいのにー、誰かやってくれないかなあ、みたいなつもりでツイートしました。

そうしたらライターの町田麻子さんが

ってリプライしてきたんですね。
……これなら、私自身も参加できるかも。

ということで、粗くソロバンはじいてみました。
……うーん、300万円くらいは必要だなあ。
ざっと見積もっても1冊6千円くらいの本になるぞ……。

まだこの段階でもお遊び気分だったのですが、町田氏からは「印刷ではなくダウンロード方式にできないか」などの真剣な返信が送られてきて、お互いの相乗効果か、どんどん妄想は膨らんでいきました。オタクの妄想、ひとりよりふたり、と人数増えると加速していきますよね。

んで町田さんにポーンと「とりあえず平野さんのツイッターで、クラファンしたら参加してもらえるかきいてみて」と投げられ、その結果がこちら。

たくさんの方が反応してくださったんですが、正直、これじゃペイラインにいかないと思う。ただ、その間、知り合いの方々から「面白いと思う」「応援している」的なメッセージはいただいていて、とりあえずダメ元で動いてみるのもいいかもしれない、とちょっとやる気モードになりました。

そして本日、もうひとりのご協力者である出版/印刷会社の方含め、実現性があるか?の打ち合わせをしてきました。


題して「公演中止(を逆手にとろう)本」
プロジェクト、スタートです!


●課題

課題はざっとこんなかんじ。

①自費出版にするか?/出版社に入ってもらうか?
②とにもかくにも、経理面。正直、自分たちで動いて税金とかどうなるの?あと謝礼とか、私個人の口座から振り込むの?それってどうなの?
③本の具体的内容。誰に協力をあおぐか。

……①は実はけっこう、意見が食い違ったところ。正直、私も心当たりがあったし、「〇〇社につなごうか?」とおっしゃってくださった方もいらっしゃいました。
出版社の企画として出せば、②の問題はクリアになるし、ぶっちゃけそこが一番面倒、と思ってる私は「出版社に入ってもらう」派。
町田嬢は「出版社や制作会社が入ることでしがらみができて、我々のやりたいことが自由にできなくなるのが嫌だ」派。
結局、もうひとりの同志N嬢が、実質は自費出版的持ち込み企画だし費用も我ら持ちなんだけど、彼女の勤め先である出版社と契約し、その出版社から出す(私たちに制作委託をしてもらう)形でどうだ、そうしたら諸経費の計算などはその出版社経由でできるよ的なアイディアをくれて、それでいこうとなりました。ぶっちゃけ私、まだいまいちそのシステム理解してませんけど(勉強します)。

●そもそもの企画の目的


なお、企画のスタートとして

・公演中止を受け、本来なら3年先までスケジュールが埋まってるような人たちがヒマするのはもったいない!(いや、この機に休んでください…とも思うんですが)
・公演中止で、演劇界に停滞モードが蔓延するのが嫌だ!この期間を有効活用して経済を回すことはできないか

というのがありました。
まあ、なんとなく探ったところ、結局「公演中止でヒマになった」って人、あんまりいないっぽいんですけどね。
「次の稽古に遅れて合流予定だったけど、早めに合流できて喜ばれた」とかそんなんばっかりでした……みんな忙しすぎるよ。。。

●そんなに費用、かかるの?

……ということで、「公演中止のネガティブをプラスに」「経済もまわす」そういう思いから始まっているので、ご協力いただく俳優さんにもきちんと謝礼をお出ししたいし、我々もボランティアじゃなく、きちんとプロの仕事をして報酬を得たい。というのは譲れないライン。

ざっと必要経費をあげると

・印刷代
・ライター
・カメラマン
・デザイナー
・編集
・ヘア&メイク
・スタイリスト
・謝礼
・(サブ企画検討中)寄稿文原稿料
・場所代

ライター、カメラマン、ヘアメイク、スタイリストなどは、例えば8人の俳優さんに取材すると当然「×8」が必要になります。あと場所代も、1日スタジオを借り切ってその日で終わればいいけれど、とはいえ忙しい俳優さんたちを集めるとなると、同じ日にブッキングできるとは到底思えない。下手したら全員バラバラの日になる。すると場所代もかさむ。

そんなこんなで計算すると300万は必要になります。
ただ本日、実務にたけたN嬢を加えたミーティングで、思ったより印刷費は低く抑えられそうだとか、いや言うても1人8ページとか10ページの大ボリュームでライターさんへの支払いこれは低すぎない?みたいな是正を行い……結局、やっぱり300万くらいは必要という結論になりました(笑)
(それでも我らの取り分である編集費はデザイナーさんに支払う分の12分の1とかの計算なんですよ)

……これ、クラファンで、いけるかぁ~???

●でも光明も…!

N嬢に、主に経理/税金面のレクチャーをしてもらいながら、同時に私はお願いしたい俳優さんの事務所に連絡をとっていきました。

今のところ、みなさん、とてもよい反応をしてくださっています。
「いい企画だね、応援するよ」的な。

今回の企画、時間勝負だと思っていて(だって公演中止期間に取材をすませたいので!)正直、すぐにでもクラウドファンディングを始めたいのですが、現段階で募集しても、内容がわからないと参加のしようもないと思います。

ですので、とりあえず3名の方のご協力の確約ができて、お名前を出すことができる状態になったら、募集を始めようと考えています。
うまくいけばいいな、と私も思っています。
(もし興味を持ってくださっている方がいましたら)しばしお待ちください。

●さて、具体的な本の内容

(仮題)「公演中止(を逆手にとろう)本」。
現在、下記のコンテンツを考えています。

【メインコンテンツ】
 ・俳優さんのロングインタビュー×8人(くらい)
  各人、8ページ程度。
  テーマは「私の俳優人生」。
  俳優という職業についての思い、そもそものきっかけやターニングポイントといったようなことから、その人個人の「思考」がみえるような内容にしたいと思っています。
  このメインコンテンツについては、今回の公演中止についてはあまり色濃く出ない方向にしたいと思っていますが、それこそが語りたい!という方は、それもまたその方の「思考」だからアリと思ってます。

【サブコンテンツ】(ここ、町田&平野の妄想爆発です)
 ・公演中止の憂き目にあったプロデューサー座談会「公演中止はつらいよ」
 ・ライター覆面座談会「昨今のミュージカル界にもの申す」
 ・アンサンブル座談会「中止になると支払いが止まるの問題だと思います」
 ・スタッフインタビュー
 ・著名人の寄稿

……これ全部できたら100ページボリュームの本になりますね笑。
まあ全部実現はできないと思うけど。やりたいねーという妄想はしています。

●最後に

この「公演中止本日誌」、クラウドファンディングの準備として、「動いてます」ということをお知らせするためにまずは書いてみました。

もしかしたら実現できずに終わるかもしれません。クラファンの目標金額に達しなかったり、そもそもクラファン募集までいけるほど話が進まないかもしれない。

でも、この企画を練っている過程自体を、楽しんでやりたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

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