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飲食店への「今」のおもい。

池田圭介でございます。元力士でございます。
長く続いた緊急事態宣言や時短要請がなくなり、通常時間での業務に戻りました。
しかしお客様は簡単には戻って来てくれません。もっとこう、なんだろな。
食に対してというかお店自体をユニーク溢れる場所にしたいんですよね。
数名で働く環境ではそれを実現するのにものすごいエネルギーが必要。コロナ禍を経て人の生活様式が丸々変わり飲食業界は今までのスタイルとはまた大きく変わった気がしてます。様々な調理器具や情報が溢れていておうちでもクオリティの高い料理が食べれる時代。飲食店とはどうあるべきか?

僕が思う飲食店はものすごくアナログで原始的。料理はあくまでも人を繋ぐツール、飲食店での商品であるだけ。美味しいを考え提供するのは当たり前、僕は自分を100%生かし自分自身を売り込み、料理というツールを通じレストランという土俵の上でどんどん人の輪を広げていく。長い時間をかけて着実に確実に、大きなコミュニティを作っていく。
「美味しい料理と空間で目の前の人に感動を与え笑顔になってもらう」
体が動く限りプレイヤー。これが僕の理想。小さくても手間のかかる夢です。

僕にはクリエイティブという能力は長けていると思わないし、人を育てたりするのが苦手。だけどよろしくない現状はスピード感を持って解決する能力は意外とあったりして。なので、そんなとこで足し引きして自分で落とし込んだ結果、自分の夢を1番理想通りに実現、長く継続するには「1人もしくは2人で動かせる小さな飲食店」に行き着きました。力士を辞めて働いた場所の環境によるものかもしれないけれど日本の飲食店って本当にスタッフで悩むことが本当に多い。

でも自分で店をやる時、僕は内の人に対して悩み事が出るぐらいなら外の人に対して何かいいモノを届ける力に使いたい。飲食店のワンオペって本当に厳しく制限されるところがあると思うけど、このやり方を突っ走ってみようと思う。

自分は力士を引退することになったのは大きな怪我からでした。結果的には復帰だけは一応できたんですけど取り組みを終え、国技館からそのまま入院。当時お世話になってたドクターから「高エネルギー外傷といってダンプに轢かれたり、400kgの鉄板を直に落下させたりしないと人の膝はこうならない。」病院の他の方からも「普通なら引退を考える怪我だよ。」そう言われました。けっこう軽く考えていたんですけど一瞬で人生が変わったのがわかりました。今まで当たり前にできていた相撲が当たり前ではなくなったんだと。

現役中は本当にたくさんの人に応援してもらってました。正直、本当に恥ずかしい話ですが自分はこの怪我の療養時にもっと本気で、力士として相撲を一生懸命やるべきだった。命をもっと燃やすべきだった。と後悔しました。怪我をした時の取り組みはムキになって勝ちにいったのが原因でもあるんですけどね。応援に応えていない野郎に罰が当たったのかもしれません(笑)

自分は元々そんなに強い人間ではありません。すぐ楽な道に逃げる奴です。でもこの思いをしたときに後悔先に立たずはもうしたくないと強く思うことができた。

怪我をして体はめちゃくちゃ不便は体になってしまったけど、代わりに強い思いを持つことができたんです。人間、明日というか数秒で人生が変わることがあります。その短い数秒の積み重ねが年輪となっていく。夢に対してあの時のような中途半端からの後悔はもうする気はありません。想像から創造し突っ走ります。

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