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数学は実生活で役に立つか

なんとまあ……
やみくもに探し回ることなく、起きている事実、現象を冷静に検討し、法則性を見抜き、可能性を絞っていく。なんとスマートな!
数学がとことんダメだった私は感嘆することしかできないが(笑)

この記事のコメント欄にも、数学を実生活で役立てた経験談がたくさんあった。数学は普遍的な法則を見つける学問でもあるので、そう考えると実生活にも確かに役立つはずなのだ。このような話は、数学好きのお子さんに教えてあげると、俄然張り切るのではないだろうか。パズルのように数学を楽しんでいる学生さんは結構多いと思う。それがこんなところで謎解きのように役立ったよ!という情報は、ワクワクでしかないと思う。

一方、数学(算数)嫌いのお子さんに、このような話をして有用性を説く方もいる。苦手な科目について「こんなこと勉強したって学校卒業したら何の役にも立たない」と考えてしまうことはよくあると思うので(私も含め)、このような情報を伝えることで、ほら役に立つじゃない!と言いたくなる気持ちもわかる。でも、これを読んでも数学嫌いさんにとっては「そりゃ得意な人はそうだろうよ…」としかならない、自分ごとにならないのだ。むしろ丸め込まれているような気持ちになって反発してしまうかもしれない。

得意・好きというお子さんにとって、元々勉強していて楽しい数学に、勉強したらこんな役に立つよ、という情報は『目的の強化』になるわけで、自分のしていることに『生活の役に立てる』という目的が加わったら行動は加速するだろう。
しかし、苦手・嫌いというお子さんにとっては、元々楽しくない、やらないで済むならやりたくない勉強なわけだ。だから、数学を勉強しなくてよくなるように(しなくてよくなることを目的に)行動する。そこに、数学は生活の役に立つよ、などという情報は、目的達成を邪魔するものでしかない。

この記事を読んでこんなことをつらつらと考えた。だから何なんだと言われたら、嫌いな勉強はしなくて済む生き方ができたら一番楽だよなーとか、でもどこかで楽しさを見つけて好きになるかもしれないしなーとか、学校にいたらやらざるを得ないとしたら、どこかで発想の転換をしないと辛いよなーとか、頭の中はむにゃむにゃしているのだけれど(笑)
少なくともこれを読んで、この記事を数学嫌いのお子さんに読ませようとした保護者の方が思い直してくださるかな、などと考えている。


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