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Photo by
nodakaori
幼い娘がくれた宝物
書類や文房具などを収納している家具を新調したため、6段ある引き出しの中身をひとつずつ取り出して整理した。保管期間が過ぎた書類などはもう捨ててもいいので、かなり時間をかけて捨てるものとまだ保管するものを選り分けた。
頂いたグリーティングカードやライブのチケットなどをまとめて入れていた引き出しに、かわいいメモや画用紙、便箋などをまとめたクリアフォルダが入っていた。中を見ると、娘が鉛筆を持ち始めた頃から小学生くらいまでの間に私にくれた、小さな手紙やイラストだった。
娘が物心がつくころにはもう、私は勤めに出ていたので、思い出の中の娘との会話はいつもせかせかしている気がする。そんな中でも送り迎えや食事、お風呂、そして寝かし付けなど、できる限り会話の時間はとっていたつもりだ。けれど、私が残業で、帰宅したらもう娘が眠っている時間だったりすると、きっと寂しい思いをしていたのだろう。そんな気持ちを訴えるメモなども出てきて、胸がきゅっとなった。
全てを取っておいたわけではないけれど、幼い娘の姿や声が思い出されて、改めて、生まれてきてくれてありがとう、という気持ちがあふれてきた。幼い娘がくれた宝物、山ほど物を手放している日々だけれど、これはちょっとまだ手放せそうにない。
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