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人に頼ること

娘が幼い頃、フルタイムで勤めていた私は本当に時間がなかった。
家事をいかに効率的に済ますか=自分時間や睡眠時間をいかに多く確保できるか、ということだったので、家事のクオリティを保ちながらスピーディーにこなすのは死活問題だった。

子供は大人と同じことをしたがる。
だからそれを利用して『お手伝い』という形で様々な家事の経験をさせることで、好奇心を満たしつつ家族の一員として役割を持つことができるようになるのだと思う。
しかし私もそうだったように、家事に仕事に育児にとてんてこ舞いの女性にとって、自分が効率よく最短距離で物事を済ませるほうが、小さな子供(場合によっては夫も)に手伝ってもらうよりはるかに早く終わるし、クオリティも気にしなくて済む。
だからつい、お手伝いをさせること自体が億劫になるのだ。

そういうことを含め、人に頼ることが苦手、という人は結構多い。そして、パンクしてしまうのだ。
そうすると、有無を言わさず誰かに頼ってやってもらうしかない、という状況になったりする。
そして、家族は自分がいなくてもそれなりに回っていくことや、人に頼り慣れると、今まで気になっていた細かいことが気にならなくなるし、気にしてもしなくてもあまり違いがない、ということに気づいたりする。

人に頼ることは、慣れない人にとって、とてつもなく大きなハードルだ。
自分に余裕があるのなら無理に頼む必要はないし、なかには家事などを楽しんでいて、人に渡したくない、という人もいるかもしれない。
でももし、いつも忙しくて余裕がなくて、キャパシティを超えていると感じているなら。

『家族のため』だと思って、まずは家族に日々やっている小さなことのいくつかをお願いしてみよう。
そして、自分がやったときのクオリティに達していなくても、達していないことでどんな問題があるかを考えてみる。
案外どうでもいい、自己満足だったりするかもしれない。
そう思えたら、次からは頼みやすくなるように思う。

病気をすると、強制的にそういう事態になる。
そして、案外平気じゃないの…と実感できることも多い。
でも、病気はしないほうがいいので(笑)、そんな強制イベントが起こる前に、小さなことから頼る練習、してみてはいかがでしょうか。

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