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がん患者と防災 // キセキ29

こんにちは。
幸紗チサ(さちさちさ)です。ご訪問ありがとうございます!

この記事は、こちらのマガジンの記事です。

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今年は元日より大地震が発生し、改めて防災の重要性について考えさせられる幕開けとなりました。能登半島地震の被害に遭われた皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。

さて、今回は私自身の防災に対する理解を深めるため、がん患者本人の視点で防災について学んでみました。この記事が皆さまにとっても、防災について興味を持つきっかけになりましたら嬉しく思います。

では、どうぞ!


はじめに

この記事の内容は、引用の文章を含め2024年1月時点のものです。また、特定の組織や団体を代表するものではなく、個人の学習に基づく記事です。そのため、この記事の情報の活用はご自身の責任においてお願いいたします。

実際の災害時の最新の確かな情報源として、お住いの自治体、報道機関、医療機関など、信頼できるアカウントやWEBサイトを、事前にフォローやブックマークしておくことをお勧めします。

また、この記事で参考にしたサイトも記事中に掲載していますので、必要に応じてご活用ください。


災害への備え

情報・通信手段の確保

災害時に備え、ラジオ、スマホ、携帯電話、パソコンなど、情報・通信手段の確保は大切です。万一電話が混線したときに備えて、LINEなど通話機能のあるSNSアプリを入れておくのも有効だと思います。情報・通信手段には念を入れて、複数持っておくとより安心!

参考までに、LINEの緊急時の使い方を調べてみました。なんと、LINEは東日本大震災の経験を基に生まれたアプリなんですね😃

また、情報・通信機器の充電手段の確保もお忘れなく。これも普段お使いの充電器(モバイルバッテリーなど)をはじめ、手回し式充電器、ソーラー式充電器などを用意しておくと、より安心だと思います。手回しは私も持っていますが、結構な労力とのこと💦災害時は充電も普段通りにはできないと思いますので、情報収集と節電を上手に両立させたいところです。

ラジオ、スマートフォン、携帯電話、パソコンなど、災害時にも情報を得られる準備をしておきましょう。

・携帯電話や、パソコン・携帯電話のメールは、一般的に固定電話より早く通じます。
・携帯電話のインターネットは、一般的にパソコンよりも早く使用できます。

スマートフォンやタブレット端末、パソコンに、通話とメッセージのやり取りが可能なソーシャルネットワークサービスのアプリケーションを入れておくことで、電話が混線した場合も早く連絡を取ることができます。
各通信会社が、安否確認用のサービスを提供しています。あらかじめ、確認しておきましょう。
災害時は、停電で充電ができないことがあります。電気がない時の充電方法として、乾電池式充電器、手回し式充電器、ソーラー式充電器、シガーソケット式充電器、ポータブル電源(可搬型バッテリー)などを準備しておきましょう。

情報・通信手段を確保する


治療についての情報

災害時は、私たちのかかっている医療機関で治療を受けれらるかどうか、わかりません。そのため、病名や受けている治療についての情報を残しておくと安心です。お薬手帳には、お薬の情報以外にも個人情報や治療に関わる情報を書く欄がありますので、存分に活用したいですね。アプリ版なら、お薬の写真も撮っておけるので便利!また、抗がん剤治療を受けている方は、その情報もぜひ残しておきたいです。

その他、ヘルプカード(お住いの自治体で発行)などをお持ちの方は、それらも災害時に有効な情報源になると思います。

治療についての情報を持っておく

・災害時には、普段あなたがかかっている医療機関で治療を受けられるかわかりません。病名や受けている治療についての情報を手帳などに残しておきましょう。
 1. どのような薬を飲んでいるか
 2. 病名は何か
 3. アレルギーのある薬は何か
以上の内容を記載した手帳(お薬手帳、緊急医療手帳など)を準備しておきましょう。

・抗がん剤による治療を受けている人は、抗がん剤の名前、前回の治療日、血液検査の結果があるとベストです。

携帯電話に薬や処方せんを画像で保存、または、お薬手帳のアプリケーションをスマートフォンに入れておくと、薬の情報を確認することができます。

・薬や必要な物品は3日から1週間程度、少し多めに出してもらい、予備を家においておきましょう(内服薬、インスリン、ストマ用品など)。

がん患者さんのための災害への備えと対応に関する情報


災害時の留意事項や連絡など

現在治療中の方は、災害時に何か留意すべきことがないか主治医などへ確認しておくことも大切だと思います。たとえば、災害時にどれくらい治療を遅らせても良いのか? 決められた日時通りに治療を行わなければならないのか? など。

災害時に生活と治療の優先順位がつけられると、いざというときにも確実な対応ができると思います。また、熱が出たり何か体調に異変が出た時の対処法も、事前に確認しておくとより安心できます。

その他にも、災害時の連絡についてなど、気になることは家族、医療関係者と事前に相談しておき、メモにまとめておくと安心ですね😄


災害発生時の対応

がん患者だということを伝える

自分・家族ががん患者であるということを周囲へ伝えることは、治療の継続などの面でも非常に大切なことです。衛生面での配慮が必要だったり、緊急時の対応も可能な限りスムーズにできるよう、情報共有はこまめに行うと良いでしょう。また、自宅にとどまる場合は、避難所や役所などに伝えておくと取り残されるリスクが減ります。

【避難する場合】
避難所などで集団生活をする場合、がん治療中であることを避難所の運営者や医療従事者(医師、看護師、保健師など)や健康・衛生管理の担当者に伝えます。親戚や知人宅に避難する場合は、所在情報を近くの避難所に伝えておきましょう。

【自宅にとどまる場合】
所在情報を近くの避難所や役所などに伝えておきましょう。自宅避難をしていることを避難所や役所に伝えておくと、その後の情報が入りやすくなります。

【医療情勢 I 】災害時のがん治療と避難生活で注意すべきこと

また同様に、治療を行っているかかりつけの病院へ連絡することも大事ですが、大規模災害時は連絡がつかないことも想定されます。その場合は、地域のがん診療連携拠点病院の相談支援センターに相談しましょう。


避難と治療

避難の際には、薬の名前や病名を書いた手帳(お薬手帳、携帯電話など)や、数日分の薬を避難先に持っていきます。なんと大規模災害時には、病院や診療所を受診できず、処方せんや薬がなくても保険薬局にお薬手帳薬袋を持参することで薬を受け取ることができるのです。

このように、お薬手帳は災害時の強い味方になるのですね!

お薬手帳・数日分の薬を持って避難する薬の名前や病名を書いた手帳(お薬手帳、緊急医療手帳、携帯電話など)、数日分の薬を避難先に持っていきましょう。

大規模災害時は、病院や診療所を受診できない場合がありますが、処方せんや薬がなくても保険薬局にお薬手帳や薬袋を持参することで薬を受け取ることができます。また、保険証を提示したり、現金の支払いをしなくても医療機関を受診したり、薬を受け取ることができます(薬は、数日経てば流通し始めます)。

お薬手帳・数日分の薬を持って避難する

さらには、災害時には保険証がなくても医療機関等を受診できるとのことです。以下の情報を医療機関等にお伝えいただければ良いそうです。意外とその場でわかりそうな情報ですね😃

1.氏名
2.生年月日
3.連絡先(電話番号等)
4.加入している医療保険者が分かる情報(※)
(※)被用者保険の場合は事業所名、国民健康保険の場合は住所及び組合名、後期高齢者医療制度の場合は住所

保険証がなくても医療機関等を受診できます

がん治療・抗がん剤による治療を受けている方は、急ぐ治療と急がない治療を知っておくことが重要となります。それは、がん種やその人の状況によっても大きく違うと思いますので、普段から主治医などへ確認しておくと良いでしょう。これらも、避難時には自分ががん患者であることを事前に周囲に伝えておくことで、より確実な対応ができるようになるのではないかと思います。

治療再開の見当をつける:急ぐ治療と急がない治療を知る

・抗がん剤による治療は、冑がん、肺がん、大腸がんなどたいていのがんの場合、1~2週間程度遅れても、病状が進行することはありません。災害直後には、まず、自分の生活を整えることを優先してください。

・ただし、白血病など血液に関係するがん、胚細胞腫瘍、その他の特殊ながん(希少がん等)では、治療を継続して行う必要があります。医療機関などに必ず相談してください。

・飲み薬の抗がん剤は、手元に薬があって服用方法が分かっている場合は、体調が普段と変わりなければ服用を続けてください。

がん患者さんのための災害への備えと対応に関する情報


感染症に気を付ける

一般的に災害時は感染症のリスクが増えますが、特にがん患者さんはその予防に気を付ける必要があります。直近で抗がん剤治療を行ったり、白血球の値が下がっている方などは、特に注意が必要なのですね。災害時は普段は想定しない感染症も発生するかもしれず、また思わぬ重症化も怖いです。マスク、手袋、消毒液などの衛生用品は必携!

画像引用サイト:災害時における避難所での感染症対策

抗がん剤治療中は抵抗力が低下しているので、感染症予防を心がけてください。特に2週間くらい前に静脈からの抗がん剤治療を受けた患者さんは、白血球が減少してくる時期なので感染しないように注意が必要です。

被災の後片付けで屋外に出るのは避けましょう。ケガをしたときに重症感染を起こす危険があるからです。被災した自宅の片付けなど気になるとは思いますが、ガレキ撤去やヘドロ除去、倒壊した家屋の掃除なども控えてください。体調を整えることを優先しましょう。やむを得ず家屋の清掃などをする際には、感染症を予防するために、マスクだけではなく手袋もつけるようにしてください。

避難所などで集団生活を送る場合には、ノロウイルスやインフルエンザなどの感染症にも注意が必要です。感染症予防の基本はうがいと手洗い、そしてマスク着用です。水が不足している場合、うがいは水を少量ずつ口に含んで吐き出すことをくり返し、手洗いの代わりにアルコール入りの消毒薬で手指の清潔に努めてください。

38℃以上の発熱は、感染症の疑いがあります。災害時の感染症は重症になる恐れがあるので受診が必要です。近くに病院がない場合には避難所を巡回している医療従事者に相談しましょう。また、病院で処方された抗菌薬が手元にあればすぐに内服してください。

【医療情勢 I 】災害時のがん治療と避難生活で注意すべきこと

災害時の感染症対策については、こちらのサイトにも詳しく載っています。


エコノミークラス症候群にも注意

災害時はエコノミー症候群にもなりやすいですが、がん患者さんはがんや治療の影響などで特にこのエコノミー症候群になりやすいと言われています。命に係わることもある疾患なので、しっかりと予防したいですね。

特にがん患者さんは、がんや治療の影響などで、通常でもこのエコノミークラス症候群が起こりやすいといわれていますので、災害時は特に予防に努めなければなりません。予防の第1は足を動かすことです。足や足の指をこまめに動かしたり、1時間に1回はかかとの上下運動(20〜30回程度)をしたりするように心がけましょう。また、ふくらはぎのマッサージや3〜5分ほど歩くのも効果があります。

また、水分が不足すると、血液が濃縮して血栓ができやすくなります。トイレに行く回数を減らそうと水分摂取を控えると、脱水症状となり、血栓ができやすくなります。適度な水分補給を心がけましょう。万が一、ふくらはぎや、膝の裏、腿の周辺が痛くなったり、赤く腫れたりした際には、すぐに医療機関で受診してください。

また、長時間じっとしていた後で動き出した際に、急に呼吸が苦しくなったり、胸が痛くなったりという自覚症状があれば、足にできた血栓が肺に詰まっている疑いがあるので、すぐに治療を受ける必要があります。

【医療情勢 I 】災害時のがん治療と避難生活で注意すべきこと

関連して、なぜがん患者さんは血栓症になりやすいのでしょうか?こちらも調べてみました。様々な要素が絡んでいるのですね!


急を要する処置が必要になったら

もし通常時と明らかに体調が違うような緊急事態に陥ったら、避難所などの医療従事者(医師、看護師など)へ相談し、救急外来にかかりましょう。

最寄りの救急外来で、できるだけ早く治療を受けてください。特に以下の場合はすぐに治療を受けてください。

・口の中で計った体温が38.3度(華氏101度)以上のとき、あるいは38度(華氏100.4度)の体温が1時間以上続く時
・腋の下で計った体温が37.8度以上のとき、あるいは37.5度の体温が1時間以上続く時
・寒気がしたり、汗が出る時(発熱とともに起こることが多い)
・傷口、手術の傷、中心静脈カテーテル等の挿入部位、皮膚(性器や肛門周囲も含む)が赤くなったり、腫れたり、膿んだり、圧痛があったり、熱をもっている時
・今までなかった痛みが起こったり、痛みがひどくなる時
・副鼻腔の痛み、あるいは頭痛
・首がこわばる時
・喉の痛み
・息切れや咳
・排尿時に痛みがあるとき、あるいは血尿や尿が濁る時

避難所の多くに看護師がいるので、救急外来に連れていってくれるでしょう。救急外来に着いたら、必ずあなたのがんのことを伝えましょう。その場に医師がいない場合は医師の診察を受けられるように頼みましょう。

自然災害発生後のがん対処法 ~がん患者さんと介護者のためのQ&A~


最後に

いかがだったでしょうか?今回はさまざまなサイトより、有用な情報を集め、まとめという形で執筆させていただきました。

今回の学習を通して、災害時には日頃の備え情報収集と共有がとても大切であることが改めて理解できました。頭の片隅にでも良いので、自分にとって必要となりそうな情報をそっと入れておくと、いざというときにアンテナをすぐに張れるのかもしれません。

この記事が皆さまの防災に対する興味を深めるきっかけになりましたら、とても嬉しく思います🥰


参考サイト

この記事を執筆する上で、以下のサイトを参考にし、一部引用させていただきました。ぜひこれらのサイトもご覧ください。


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