見出し画像

治療と仕事の両立 // キセキ34

こんにちは。
幸紗チサ(さちさちさ)です。ご訪問ありがとうございます!

この記事は、こちらのマガジンの記事です。

👈前の記事 / 次の記事👉


新緑も豊かな青葉に変わり、天気の良い日は初夏らしい爽やかな気候ですね!春に咲き誇った花々も、少しずつ実を結び始めています🍏 昼間は暑い日もありますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は働くAYA世代にとって最も大きな課題のひとつだと思われる、治療と仕事の両立について、私自身の経験とも照らし合わせてまとめてみました😊

この記事の内容は、個人の経験と学習に基づく記事です。そのため、全てのケースに当てはまるものではありませんので、ご了承ください。

では、どうぞ!


情報収集と課題の整理

自分ががんの告知を受けると、これから何が起きるのかわからなくなり、強い不安を感じるものです。そのため、最初はその漠然とした不安を少しずつ明確にしていくことが大切だと思います。問題がわからないと、解決策もなかなか見えづらいですよね。

そのためには、まず自分の病気や治療法について主治医からの説明をよく聞き、情報を集めて自分でもよく理解することが大切になります。そして、状況が徐々に整理されてくると、それに伴う課題も見えてくると思います。

例えば、「入院に伴う休職期間はどれくらい必要になりそうか?」とか「治療に伴う身体への影響は?」など……。こうした課題をまとめていくことが、今後の方向性を決めていくために重要になります。

いきなり全部やるのは難しいと思いますので、今できる範囲内でいいと思います👍 それに、時間を追うごとに見えてくることもあると思いますので、気になったことはメモにまとめて、その都度主治医に質問してもいいと思います。私は、そのために診察の予約を入れることもありました😊


職場へ伝える

次に、職場へ伝えることについてです。

これはかなり躊躇しました。どんな反応が返ってくるかわからないですし、今後職場へ迷惑をかけるくらいなら、いっそ退職してしまいたい!という気持ちも正直ありました。まるで背負っている荷物が重すぎて、今すぐ降ろしたくなるような気持ちです。

しかし、できればその重たい荷物はまだ降ろさないほうがいいかも?仮にその時は楽になっても、今度は再就職という課題に対処しなければなりません。ならば、やれるだけのことをやってからでも遅くはないと思うのです。

可能であれば、まず上司や同僚へ相談してみましょう。その上で、今後仕事を続ける上で何が必要か、一緒に考えていくと良いと思います。その時には、できないことだけでなく、できることも伝えるのが大事!

これは私個人の話ですが、最初に伝えた人は現場の上司で、タイミングは確定診断が出た時点です。伝えた内容は「健康診断で異常が出て、精密検査を受けたら乳がんでした。ステージは0か1ではないかと思います」という感じです。仕事への影響は、入院や通院時の欠勤が想定される旨をお伝えしました。

上司は最初は驚いていましたが、「大丈夫。私たちがなんとかします。それが私たちの役割なので!」と言ってくれました。余談ですが、夜勤中の朝日が差し込む廊下で話したことを、今でも覚えています🌞 そして、近所の神社でお守りも買ってくれました。本当にありがとうございます😭

職場へどこまでどう伝えれば良いのか?これは人それぞれだと思いますので、不安に思う場合は、まずがん相談支援センターへ相談してみると良いでしょう。


治療と仕事の両立

さて、次は実際に治療と仕事の両立です。

休職が必要な場合は、まず職場の就業規則を確認し、休職や欠勤の項目を探してみます。もし休職の制度があれば、その内容(休職事由や賃金の有無、休職期間の長さなど)が書かれていると思います。

もし、休職期間中は無給になる場合も、企業などにお勤めの方であれば傷病手当を使えることがあります。これらの制度を利用できないか、上司や人事へ相談してみましょう。

そして職場への復帰後については、今の自分にできること、できないことを伝え、業務の調整ができないか職場に相談してみましょう。たとえば「通院で不定休をいただくけど、業務はこれまで通りできます」など。もしかしたら、フレックスタイムや在宅勤務、時短勤務、または配置転換など自分の体調や治療に合わせた働き方を考えてくれるかもしれません。

私は乳がんで部分切除でしたので、2泊3日の入院手術が必要でした。その前後も通院が何度かあったため、1ヵ月休職をしました。その間の収入は、傷病手当を利用しました。また、復職後は放射線治療が控えていましたので、シフトの調整が効く現場へ異動させていただきました。

私の場合、治療中は他のメンバーにかなり肩代わりしていただいたので、一時的に業績評価は下がりました。どこの職場でも、たくさん成果を出した人のほうが評価が高くなるのは、しょうがないかなと思います。でも、落ち着いた後にその分頑張れば、次の評価では取り戻すことができました😊


新卒や転職の場合

そして、これから就職する新卒の方や、より治療と両立しやすいお仕事へ転職をされる方もいらっしゃると思います。

そのような場合、面接で病名を伝えるかどうかは大きな悩みどころになるのではないでしょうか。これは本当に人それぞれなので、一概にこうとは言い切れないところがあります。そこで、以下のポイントなどを踏まえて整理してみましょう。

・仕事と治療を両立する上で、何か配慮は必要か?
・病気や治療が仕事に何か影響を与えるか?
・自分の経験を振り返り、病気の経験が仕事に活かせる可能性はないか?

もし、何かしらの配慮が必要であれば、病名は伝えたほうが入社後に安心かもしれません。逆に、仕事に大きな影響はなく、特に言う必要性もなければ、無理して話す必要はないと思います。また、病名を出す場合は、ぜひ病気の経験から得たものもアピールポイントにしたいですね!

私は、特に仕事に影響はなかったものの、異業種から医療への志望動機を説明するために病名は必要でした。そして、がんという重大な経験で得たものは、大きな変化への適応力UPかも!と考えています🤭

働ける人、力になってくれる人が欲しいのはどこだって一緒なのです。なので、がんという辛い経験の中、懸命に生き抜いてこられた強さを、ぜひ良い方向に活かしていければいいな!と思います😆


サポートの活用

さて、ここまで治療と仕事の両立について書かせていただきましたが、すべて自分一人でやるのは大変なことも多いと思います。

そのようなときは、一人で抱え込まず誰かに相談してみると良いと思います。たとえば、がん相談支援センターなどの病院の相談室では、ハローワークから専門の相談員さんが来てくれる場所もあります。また、こうした長期療養者(がん患者等)の方の就労支援を行っているハローワークへ、直接相談へ行くのも良いでしょう。

また、私がお話を伺った患者さんで、障害者手帳をお持ちの方が障害者雇用枠専門の求人サイトを利用されたという方もいらっしゃいました。

画像出典:労災疾病等医学研究普及サイト

さらに、近年では両立支援コーディネーターという、患者さん本人を中心に、医療機関や職場の間で両立に必要な調整のお手伝いをする人の養成も行われています。必要であれば、病院の相談室などで相談してみると良いかもしれません!私も、2024年にこの講座を修了しました🤭

このように、探せば意外といろいろあるのですね!ある患者さんが仰っていた「就職できる会社はどこかしらにあるよ。諦めずに細く長く活動を続けてみて!」という言葉が印象に残っています。

働くこと自体が楽ではない上、そこに治療が重なるとより大変だと私も身をもって体感しました。でも、その経験はきっと未来へつながっていくと思います。今後も自分のペースを大事にしながら、続けていきたいですね!


リンク集

最後に、治療と仕事の両立に役に立つサイトをいくつかご紹介させていただきます。他にも、SNSで医療機関や支援団体などをフォローすると、関連する情報が流れてきます😃

● 両立支援関連のポータルサイト


● AYAがん経験者のコミュニティ


● 働くがん経験者のオンラインサロン


● 働く世代でがんの診断を受けた方の経験談


今回も、最後までお付き合いありがとうございました!


👈前の記事 / 次の記事👉


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?