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結局舞台の話ではあるんだけど

私は浅草が好きだ。
理由は2つ。

・私の人生を変えた舞台が上演された劇場「浅草九劇」がある
・ヒプステtrack2で好きになった「鬼瓦ボンバーズ」がアサクサディビジョン

そんな感じ。

それ以外にも浅草を何度か訪れた事はあるけど、いずれも観光目的ではなく、実際の所浅草観光的な事はしたことがない。

ちなみに私は浅倉大介さんも好きなのだが、彼も台東区出身なので浅草には不思議な縁を感じている。

その日、人生が変わった。「浅草九劇」での話

2021年に4度目の上演が決定した韓国ミュージカル「SMOKE」。

2019年に上演された日本版の初演と2020年夏に上演された「オリジナルキャスト版」は浅草九劇で上演された。
現在は劇場がリニューアルされたとの事だが、SMOKEが上演されていたのはそれ以前の話。

「SMOKE」は、実在した詩人の李箱(イ・サン)の作品「烏瞰図 詩第15号」から着想を得て描かれた作品で、出演者は男性2名と女性1名の3人体制という非常にコンパクトなミュージカル。
しかしコンパクトながら内容は非常に熱く、重たい物語で時には3人とは思えないほどの熱量を感じる作品だった。

このミュージカルが浅草九劇で上演された際、全てが初体験の光景だった。

舞台に対して客席が四方囲みになっていたのだが、最前列のお客さんがちょっと足を前に出そうものなら、舞台上の役者さんが客席に向かって転ぼうものなら、確実にぶつかるほど近かった。

そもそも、舞台と客席の境目というのが存在しないと言っても過言ではないほどの近さで、足元に役者さんが寝ころんだり、客席通路に設置された舞台セットを通って客席に入るという場所も存在した。

この劇場では「SMOKE」以外の作品を拝見した事が無いため、他の作品でどの様な座席の組み方をしたか定かではないが、目の前で役者さんが「役を生きている」という体験を出来たのは本当に素晴らしい事だったと思う。

作品自体も素晴らしく、どの劇場で上演しても良いとは思うのだが、浅草九劇でのあの圧倒的な観劇体験が忘れられない。

これは余談だが、2019年の初演時にあまりにも作品そのものを愛してしまい、2020年夏の「オリジナルキャスト版」にかなりの回数通ってしまった。
その為、劇場までの道筋にどんなお店があるのかを人より把握している自信がある。

気の良い職人たち。「アサクサディビジョン 鬼瓦ボンバーズ」の話。

2020年夏。いつもの夏とは違う夏を過ごしている私の心を活気づかせてくれたのは、ヒプステtrack2に登場した「アサクサディビジョン 鬼瓦ボンバーズ」(以下アサクサディビジョン)。

本来はGW辺りの上演を予定していた作品を延期して上演したものだったのだが、アサクサディビジョンはむしろこの時期が正解なのではないかと思うほど夏にマッチしていた。

アサクサディビジョンは、ヒプステtrack2に登場した舞台オリジナルキャラクター。
何よりも人情を重んじる大工の棟梁、鬼灯甚八(ほおづき じんぱち)、酒飲みでヘラヘラとしているが実はチームのブレーンな酒屋の駒形正宗(こまがた まさむね)、誰よりも甚八を慕い落ち着いている様に見えるが時折若さが滲み出る蕎麦屋の陽向道四郎(ようこう どうしろう)の3人衆。

活気があって血の気が多いという下町のイメージそのものの彼らは「戦いの道具なんて必要ない」と劇中で「ヒプノシスマイク」という存在そのものを否定する存在。
人間味に溢れたキャラクターに彼らのファンになったという人も多く見られた。

もちろん、フィクションの世界の話なので、実際の「職人」さんたちとは似て非なる部分も多々あるだろうが、あっけらかんとしつつも義理人情に厚いキャラクターに惹かれたのは事実。

こちらの舞台も2021年3月に再演が決定しているので、興味のある人は是非。


元々はnoteのお題にのっかって書いた記事だったのが、募集が終わるまでに書ききれなかったので今更の公開にご容赦を。

こんなご時世で久しく浅草には行ってないけど、年が明けたらそのうち行きたいなぁと思う今日この頃。

舞台観劇時の食事代などに当てたいです。サポートいただけると嬉しいです。