#3 【本】オパールの炎 感想
こんばんは。
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スキやフォローを返してみたりするのも、発見があって楽しいです。
さて、今回は、初の本レビューを投稿してみたいと思います。
テーマは、わりと最近に読了した『オパールの炎』(桐野夏生さん)です。
なぜ読もうと思ったか
家に積ん読が多すぎて、しばらくはこの本たちを読んでいく✊️と心に決めていたのですが、ふらっと立ち寄った書店でこの本が平積みされていて、装丁買いしてしまいました。
絵画のような、オーロラ輝く幻想的なピンク色の表紙を見て、内容がもしつまらなくても(失礼)飾りたいぐらいだわ…🐚と思い、衝動買いです。
感想
ぱらぱらと全体を見たときに、これはもしやノンフィクション?と一瞬思いましたが、最後に“本作品はフィクションであり、実在の個人・団体等とは一切関係ありません”と書いてありました。けど、読後にちょこっと調べてみたところ、70年代にピル解放を要求した実在する活動家をモデルにしているらしいという情報もありました。
序盤は、“目的を達成するためにマスコミ受けを狙うフェミニスト”のように描かれていて、○藤○乃さんをほんのり思い浮かべてしまったりもしましたが、全然違いました。
そして、様々な人物が橘という一人の人物について証言していくという構成の中、それぞれが語る橘の印象がどれも少しずつ異なっているところが面白いのです。
また、物語の主人公は橘を調べているライターで、構成上インタビュアーの役割になるのですが、インタビュアーの発言をほぼ書かずしてインタビュイーとのやりとりを表現する手法が新鮮な感じがしました。
ラストについて
最近ミステリ系を読みすぎているせいか、ラストに向けて誤った期待をしながら読んでしまった感が否めません。
例えば、ライターが橘を追っているのは実は被害者の娘だからなのでは?とか、元夫の証言は実はほとんど嘘で重大なことを隠しているのでは?とか、最後に何かしらゾワゾワ展開が待っているのではないかな🖤と期待してしまいました。
そのせいで、あとがきを読んだときに、あれ?終わり??と感じてしまったのですが、著者が伝えたかったことを想像してみると、大企業がいかにして大企業であり続けているのかという世の中の闇の部分を表現しようとされたのではないかと、一読者としては勝手な解釈ですけどそんなかんじに受け取りました。
ともあれ非常に読みやすい作品でした。
余談
飾りたいぐらい装丁が美しい!と思って購入した本ですが、我が家には思いの外ピンク色が馴染まず、結局飾ってません。大切に保管します📖
ちなみに桐野さん作品だと『OUT』が積ん読中なので、いつか読むのが楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました★
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