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ケツケツカイカイノミシラミ

昨今、私は「卒論研究」仰々しい名の下「戦時中の音楽」について研究している。つもりである。

したがって、戦時中の新聞から音楽に関する記事を抽出してあれやこれやと史料の海でおぼれているわけだが、ふと「替え歌、おもろそうやなぁ」と思い替え歌の海に手を出して、これまた溺れている最中である。

しかしその様子を見た友人である通称「先生」から「アイデンティティが炸裂したのか」と電報が届いてしまった。さらにはオリジナルの替え歌まで作ってらっしゃる。本来の研究と全く関係ないことをしているお主こそアイデンティティが立ち消え寸前じゃないか、と言いたくなったが醜い争いになり我が研究室が「文学部の火薬庫」と言われかねないのでやめておいた。

しかし当時の子どもたちの替え歌センスはすさまじい。今見てもクスリと笑える名作ぞろいである。一部の子どもたちが歌いだした替え歌が広まり、そして今現代まで残っている、その意義は大変大きいものがあるように感じる。「音楽の力」とはこういう事のなのかもしれない。

そんな当時の子どもたちに負けないセンスを発揮し、すんばらしい卒論を書きたいとは思っているものの、座礁した船はピクリとも動かないのであった。


では聞いてください、荒井由実「ひこうき雲」の替え歌

長い論文が 机に溜まっている
ゆらゆら眩暈が 私を襲う
誰も気づかない ただひとり
私は沈んでいく
何も読み解けない そして昼寝する

卒論 書き上げて 旅行へ出掛けたい
学生 期限は あと半年







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