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初体験

やっと梅雨が明けた。

梅雨ってアレ?明けるよな?うぅん?
というくらい毎朝ジメジメに起こされていた。
エアコンを朝までつければ免れるのだろうが、そんな勇気は私にはない。そんな贅沢をすれば来月の請求書を見た際に、エアコンのタイマーをセットしなかった己を殴りたくなるのみであろう。

友人が疲労困憊であると言っていた。
さて当方もすっかり疲労困憊である。
ひろ…って打ったら広末涼子が出てきて「当方もすっかり広末涼子」などと打ってしまうくらいに広末涼子である。

話が散らばってしまった。

要は梅雨やらなんやらかんやらで弱った体にはメンテンナスが必要なのである。
そこで私は「密会」の計画を立て、我が友人並びに師匠にお声かけさせていただき、美味しい天婦羅に舌鼓を打つこととした。
その「密会」は腹も心も満たすことができ大変満足であった。
そこまでの「密会」は計画通りであった。

しかしここで師匠から思いもよらぬ発言が飛び出す。
「もう少しこの街の夏の夜を冒険しよう。」

こうして我々は路地裏を抜けた。
ほぉ、この街にもこんな女性がいたのか、、などとすれ違う女性方に見とれながら、気づけば雑居ビルの前にいた。無機質なのが逆に怖いエレベーターに乗車し3Fで下車、これまた細い廊下を抜けてドアを開けた。

そう、そこは「スナック」と呼ばれる空間であった。

薄暗い店内の中にはなじみの客なのであろうオッサンと女の子が2人いた。

ここからは、まだスナックを経験していない人のためにあえて詳しいことは書かない。

なるほどこれがスナックという世界か。
と思いながら、「お姉さん、お話うまいなぁ~」と感嘆する。

お会計時、渡された伝票に記された金額に少々慄くも、「まぁこれはすべてあの女の子に払ったのだ」ということで師匠除く一同(スナック童貞の皆さん)は納得する。

この時期における夜の街の闊歩はなかなか堂々と、いつも通りにできるわけじゃなかったが、これまた貴重な体験となった。まさに2020夏の大冒険である。2019夏ではできなかった。2021夏はちゃんとした冒険ができるといいな。


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